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農林水産省

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特集1 水産日本の復活!(3)

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「販売・輸出段階」での取り組み
EU向けHACCPの認定を取得

伝統的な蒸しかまぼこを、EU諸国へ輸出するため最新の製造設備と衛生管理体制を構築
欧米人向け、ねり製品の開発も進行中!
— 株式会社紀文食品 東京工場(千葉県印旛郡栄町)


素材の鮮度を逃さず、短時間で高品質のかまぼこを製造

素材の鮮度を逃さず、短時間で高品質のかまぼこを製造

ベテランの従業員が、かまぼこの形などをすばやくチェック

ベテランの従業員が、かまぼこの形などをすばやくチェック

すり身を板に盛り成型した後、蒸し器で加熱

すり身を板に盛り成型した後、蒸し器で加熱

上)工場内の手洗い場。製造スペース内に細菌などが入らないよう徹底、下)資材の受け渡しには、パスボックスを使い、人の出入りを減らす

上)工場内の手洗い場。製造スペース内に細菌などが入らないよう徹底
下)資材の受け渡しには、パスボックスを使い、人の出入りを減らす
魚肉ねり製品のトップメーカー(株)紀文食品の東京工場は、平成10年2月にEU向けHACCP認定を取得しています。平成9年に竣工したこの工場は、認定を見越して建設したため、とくに設備などで厳密な規程のあるEU向けHACCPの認定を、速やかに取得することができました。

「輸出しているのは、日本の伝統的な蒸しかまぼこです。カニ風味かまぼこは、ヨーロッパで人気がありますが、すでに現地に製造会社ができていますからね」と話すのは、東京工場で工場長を務める菊田新六郎さん。

現在かまぼこは、ドイツ、ベルギー、イギリス、フランスなどへ年間2万8000本ほど輸出され、主に日本食料理店などで使われています。

「ちり一つ、髪の毛1本入らないような厳しい衛生管理体制のもとで生産しています。そうした質の高い日本のかまぼこのおいしさを全世界の人に知ってもらいたいですね。ただ日本の魚食文化を押し付けるつもりはないんです。今後は、かまぼこ以外に欧米の方々の口に合うようなねり製品も必要だと思っています」と、品質管理室長の佐々木儀夫さんは話します。

紀文食品では東京工場をはじめ、全社をあげてEUや米国への輸出促進に取り組んでいます。

HACCPに対応した衛生管理を統括する品質管理室長の佐々木さん

HACCPに対応した衛生管理を統括する品質管理室長の佐々木さん
  「欧米人好みの新製品を開発中です」と語る工場長の菊田さん

「欧米人好みの新製品を開発中です」と語る工場長の菊田さん