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農林水産省

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チャレンジャーズ トップランナーの軌跡 第90回(1)

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愛知県 株式会社 篠島お魚の学校

漁家のお母ちゃんたちが子どもたちに、漁業の魅力を伝える「篠島お魚の学校」。
とれたてシラスを干したり、タコ漁も体験できて、都会っ子に大人気!


「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」 は、地方が持つ魅力を「発掘」し、それらを地域活性化につなげている優良な事例を選定する取り組みです。現在、農林水産省では、各地域のユニークな活動を積極的に発信中。今回は、その中の2事例をご紹介します。

ディスカバー農山漁村(むら)の宝

ディスカバー農山漁村(むら)の宝

株式会社篠島お魚の学校のメンバー。左から3番目が発起人の辻根美さん

株式会社篠島お魚の学校のメンバー。左から3番目が発起人の辻根美さん

人気プログラムの「シラス加工体験」。篠島のシラスの水揚量は、漁港単位では日本トップクラス

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新商品の「えびっ娘三姉妹ふりかけ」。アカシャエビを生きたまま茹でて天日干しにした逸品で、えびの濃厚な味わいを楽しめる

新商品の「えびっ娘三姉妹ふりかけ」。アカシャエビを生きたまま茹でて天日干しにした逸品で、えびの濃厚な味わいを楽しめる
愛知県知多半島の港から高速船で約10分。ここに、1700人あまりが暮らす島があります。伊勢湾に浮かぶ篠島は、豊かな自然に恵まれた漁業と観光の島です。

この地に島の魅力をアピールしようと立ち上がった三姉妹がいます。その名も篠島三姉妹。

長女の辻根美(もとみ)さんが発起人となり、その活動がスタートしました。母親の新美保美(たもみ)さんが経営する民宿で「とれたての魚の旨さを知ってほしい」と行っていた漁業体験を土台に、「母の取り組みを受け継ぎ、とくに都会の子どもたちに原体験として自然の恵みを感じてもらおうと、平成22年度から始めたのが『篠島お魚の学校』です」と辻さん。

「魚さばき体験」や「シラス加工体験」「タコ漁体験」など、用意したプログラムは篠島ならではのもの。子どもたち一人ひとりとゆっくり向き合うスタイルで、1泊2日の宿泊体験を実施しています。

「子どもたちは、新鮮な魚の内臓はピカピカで臭くないことに驚きます。魚が苦手な子も、だんだん目が輝いてくるのが分かるんですよ」と辻さん。子どもだけでなく、一緒に参加している親も、魚の本当のおいしさを知って、驚くことが多いとか。

また、チーム力も活動の原動力になっています。辻さんが企画・広報を、三女の新美洋子(ようこ)さんが保美さんと民宿・食堂の運営を、次女の鈴木喬子(たかこ)さんが加工品作りを担当しています。加工品の原料は、父親で漁師の新美勉さんや三姉妹の夫たち男衆がとったもの。地元特産の小女子(こうなご)やアカシャエビなどを使った加工品は、名古屋市内の朝市やインターネットでも紹介。南知多町では初となる6次産業化の認定も受け、東京の物産展などへも積極的に参加しています。

「お魚の学校のリピーターも増えていますが、商品を買っていただいた方が島に興味をもって実際に足を運んでくれたり、わたしたちの活動の相乗効果が生まれ始めていると感じています。篠島全体の活性化につながるとうれしいですね」と辻さん。強い結束力で、島の旨いを発信しています。

〈株式会社篠島お魚の学校〉
愛知県知多郡南知多町篠島浦磯1-201  TEL:0569-67-2929
ホームページ http://www.osakana-school.com/


文/宗像幸彦
写真提供/株式会社篠島お魚の学校