このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

特集1 農山漁村が元気になる! 再生可能エネルギー(6)

  • 印刷

木質ペレットで元気に!

荒れた森林を整備して、間伐材からペレットを製造
それを花き農家がハウスの暖房に使うことで、CO2を削減。
市場関係者からの注目度もアップ!
— 一般社団法人木質ペレット推進協議会(新潟県新潟市)


ペレット工場は新潟市内16か所に設置。地元に工場をつくることで雇用が生まれ、木材の輸送コストを抑えることにも。年間約1 万tのペレットを製造
ペレット工場は新潟市内16か所に設置。
地元に工場をつくることで雇用が生まれ、木材の輸送コストを抑えることにも。年間約1万tのペレットを製造

「ペレットを介した森林再生もそうですが、あくまでも地域の活性化が目的です」と佐藤さん

「ペレットを介した森林再生もそうですが、あくまでも地域の活性化が目的です」と佐藤さん

本間さんはアザレアやクリスマスローズなどの鉢物を主に栽培

本間さんはアザレアやクリスマスローズなどの鉢物を主に栽培

「ペレットストーブを導入している農家は5軒ですが、興味を持つ人は増えています」と本間正信さん(右)と長男の信吾さん(中央)、次男の光さん(左)

「ペレットストーブを導入している農家は5軒ですが、興味を持つ人は増えています」と本間正信さん(右)と長男の信吾さん(中央)、次男の光さん(左)

ビニールハウス暖房用ペレット加温機は月額25,000円のリース代の半額を新潟市が実証調査事業で補助

ビニールハウス暖房用ペレット加温機は月額25,000円のリース代の半額を新潟市が実証調査事業で補助

明治から大正にかけて全国一の産油量を誇った新潟市秋葉(あきは)区(旧新津市)。採掘場の閉鎖後、にいつ丘陵にはスギが植林されましたが、手入れが行き届かず森林は荒廃。その荒れた丘陵地が、新たなエネルギー源として注目されています。

新潟市と木質ペレット推進協議会(以下WPPC)が連携し、間伐材や林地残材などをペレットに加工。化石燃料の代替として地域内で利用していく取り組みにより、一般家庭や公共施設、花き農家などでペレットストーブが使われています。

「間伐材などの未利用資源をペレットで活用することで森林の保全も進みます。実際、プロジェクトが始まってから丘陵地はとてもきれいになりましたよ」とWPPC事務局長の佐藤靖也さん。

平成22年3月にはJ-VER(オフセット・クレジット)認定を取得し、石油からペレットに替えることで削減されたCO2 をWPPCでクレジット化して売却。これまでに売却した20t分のクレジットは秋葉地区の花き農家へ。ペレットストーブで加温したハウス栽培のアザレアなど鉢物一つにつきクレジット1kg分を付与し、カーボンオフセット商品という付加価値をつけて販売しました。

「環境に配慮した産地として、市場関係者も興味を持ってくれます」と話す花き農家の本間正信さんは、今冬からペレットストーブをもう一台増やす予定だそう。地域資源を地域で生かしていく、その小さな循環の輪が地域の元気につながります。

荒れた森の間伐材がぺれっとに生まれ変わるまで

森を育てる循環イメージ