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農林水産省

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𠮷川農林水産大臣記者会見概要

日時 平成31年4月23日(火曜日)9時27分~9時45分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣から)畜産物等の海外からの違法持ち込み対策の厳格化について
  • 豚コレラの発生に対する今後の対応について
  • 韓国による日本産水産物等の輸入規制に関するWTO上級委員会報告書について

 

大臣

  今日は私の方から1点、報告をさせていただきます。まず、畜産物等の海外からの違法持ち込み対策の厳格化について申し上げたいと思いますが、中国をはじめとするアジアでアフリカ豚コレラの流行が拡大をしております。先般、中国から我が国に持ち込まれました豚肉製品からですね、生きたアフリカ豚コレラウイルスが見つかるなど、海外からの家畜伝染病の侵入リスクが高まっておりまして、こうした状況を踏まえて、農林水産省におきましては、昨日から、旅行者によります畜産物の持込みに関する家畜伝染病予防法の違反事案へのですね、対応を厳格化をいたしました。既に昨日15時時点で成田、中部、関空において、中国やフィリピンからの旅行者に対し、警告書を発出したと承知をいたしております。
  また、アフリカ豚コレラの侵入防止策の強化について、各関係省庁と申合せを行いまして、昨日付けで、22日ですね、各省一体となった取組の実施について合意に至ったところでございます。更に今年度、新たに検疫探知犬を11頭増頭して、全国の空港等に40頭を配備をしたところでございます。水際検疫の更なる強化を図ってまいりたいと思っております。これから大型連休を迎えます。出入国者が増加する中ですね、検査のためのお時間をいただき、国民の皆様には大変、御不便をおかけをすることになると思いまするけれども、引き続きですね、関係省庁との協力のもとに、国内外に周知、または注意喚起を行いまして、越境性動物疾病の侵入防止を徹底をしてまいりたいと思います。また詳細はこの後、お知らせをさせていただきたいと思います。私からは以上でございます。

記者

  週末にも愛知で豚コレラが発生しました。なかなか、終息しておりませんけれども、受け止めと新たに対応などありましたらお願いします。

大臣

  豚コレラについてでありますけれども、岐阜、愛知県のですね、養豚農場におきまして、立て続けに確認をされておりまして、私どもも重大な危機意識を持っているところでございます。終息に向けましては、3月29日の「農林水産省豚コレラ防疫対策本部」で決定をいました、追加対策に基づきましてですね、国が主導して、県の農場への指導内容を含め確認することによる、飼養衛生管理基準の遵守を徹底をするとともに、野生イノシシの捕獲、囲い込み、経口ワクチン等の野生イノシシ対策を評価しながら、効果が出るよう総合的に推進するといった施策を着実に講じているところでございまするけれども、発生地域の農場につきましては、豚コレラの侵入リスクの低減に向けまして、飼養衛生管理基準の遵守が最も重要であると認識いたしておりますが、リスクが高いと考えられる農家を中心にですね、国が主導して現地指導を進めております。改善が認められるまで、繰り返しですね、指導してまいりたいと思っております。野生イノシシの経口ワクチン散布につきましては、我が国における使用は初めての試みであることから、専門家の意見を聴きながら、岐阜県や愛知県とですね、連携しつつ、更に工夫しながら実施をしてまいりたいと思います。
  更にですね、私は次善の策というものもですね、参議院の委員会でも申し上げましたけれども、これまでの発生事例につきましてですね、疫学調査チームの報告によりますと、飼養衛生管理基準の遵守がなされていたとは言えない部分もあると相当、この指摘をされているんですね。飼養衛生管理基準というのは、ハードな部分とソフトな部分というのが2つあると思います。ハードな部分というのは、例えば「他の動物が入り込まないように、壁をきちっとしてくださいね。」、例えば「カラスや鳥などを防ぐためにネットをきちっとやってくださいね。」とかですね。そういったことが言えると思いますが、ソフト部分というのは人と人との交差ですとか、あるいは着替えをきちっとしているかとかですね、本当にこれはやってやれないことではないと思いますけれども、なかなか作業上、難しい部分もあるのかなと感じておりますけれども、そういった衛生管理基準の遵守がですね、しっかりしていない部分というのが相当あると報告も受けておりますので、このまん延防止を図っていくうえでですね、これが最も大切であるとこのように、こう思っております。
  更に次の段階、この飼養衛生管理基準が第一段階でありますけれども、更に今後対策として考えられますのは、監視下にある農場関連のですね、この豚の早期出荷ができるかどうか、あるいは予防的殺処分も考えられますが、これは皆さん御承知のように口蹄疫の時には議員立法で法律を改正をいたしました。そういったことも今後視野に入れる必要があるのではないか、更には最終的にですね、ワクチンを打つことができるかどうか。ということも視野に入れながらですね、あらゆる手段を今、検討をいたしておりまして、これは現地の要望ですとか、県等々、農場ももちろん含めて合意形成というものが必要でもございますので、そういったことをですね、先週から今週にかけていろいろと議論をさせていただきまして、今週から具体的に現地に入らせて、協議に入ったところでございます。

記者

  先般のWTOの判決について、何点か伺わせていただければと思っております。政府の科学的な安全性が、日本食品の安全性が科学的に確認されたという説明についてですね、大学の先生あるいは弁護士の専門の方からですね、そういった文言は書かれておらず、不適切な説明ではないかという声が上がっております。その件について大臣どのようにお考えなのか、お話を伺えればと思います。

大臣

  基本的なことを申し上げますけれども、WTOのですね、上級委員会においても日本産食品は科学的に安全でありまして、韓国が定める安全性の数値基準を十分クリアできるものであるとの第一審の事実認定は維持されていると確認をさせていただいております。我が国といたしましては、この韓国に対して規制措置全体の撤廃をですね、求める立場に変わりはございませんで、パネルによる食品安全に係る事実認定が維持されていることを踏まえてですね、韓国との二国間協議を通じて、この措置の撤廃を求めていくという考え方に変わりはございません。
  更にですね、我が国がこの適切なですね、基準の設定をですね、モニタリング及び適切な出荷制限管理によりまして、日本産食品の安全性を確保しているこれらの取組によって、日本産食品中の放射性セシウムの濃度が、日本及び韓国の基準値を下回ることをですね、パネルは認めていると承知をいたしております。上級委員会は、この事実認定を取り消していないため、今後開催されるWTO紛争解決機関会合において、パネル報告書のですね、日本産食品の安全性に関するこの事実認定部分についてはですね、上級委員会報告書とともに、採択されることとなるというふうに私どもは認識をいたしております。

記者

  今の関連でございますけれども、確かに100ベクレル以下であることは明確にパネルに書いてあります。ただしそれが科学的に安全だという記載は一切ございません。そもそも科学的安全性を争うのであればSPS協定2.2条あるいは5.2条で提起すべき問題であって、日本が訴えた5.3条、あるいは5.6条というのが、科学的安全性の認定をWTOに求めるものではございません。日本がそもそもその認定を求めていない中で、なぜ認定されたと言えるのでしょうか。仮に認定されたとしてもそれは判決の中核的部分ではなくて、傍論ですから、それは法的な拘束性・規範性は持たないと解釈されるのが自然と考えます。大臣の見解を伺いたいと思います。

大臣

  私の見解はですね、今申し上げましたことが全てだと御承知をいただければと、こう思っております。パネル報告書での指摘等々ですね、専門家がですね、日本の基準値について、あるいは食品モニタリング等々、そしてまた出荷規制とかですね、そういったこともですね、専門家がいろいろな御発言をされておりますが、必要であればまた、事務方の方から報告もさせていただきたいと思いまするけれども、私の認識としましてはですね、今、申し上げましたようなことで御理解いただければなと、このように思います。

報道官

  ほかにございますか。

記者

  先ほどの豚コレラのことでちょっと確認させていただきたいのですが、大臣が仰った順番でいくと、飼養衛生管理基準があって、次に予防的殺処分があって、予防的殺処分でも無理な場合にワクチンと、こういう流れで理解してよろしいんでしょうか。

大臣

  私が申し上げましたのは、まずはですね、飼養衛生管理基準だと思いますね。その飼養衛生管理基準がしっかりとできているかどうか、今、再確認をしておりますし、そういったことを徹底してまず、やりましょうということです。その後ですね、早期出荷ができるかどうかということだと思います。特に岐阜県、愛知県でですね、監視下に置かれている農場というのがいくつもございますので、その中で早期出荷ができるかどうか、ということだろうと思いますね。その次に考えられるのが、予防的殺処分ができるかどうかということだろうと思います。最後にこのワクチンが打つことができるかどうか、そういうことだと思っておりまして、そういったことをですね、いろいろと内部で議論をしながら、県とも相談を今、始めたということです。

記者

  予防的殺処分が仮にできないとなると、その場合はワクチンという、そういうことなんでしょうか。

大臣

  それはまだそこまでは想定はしておりませんので、ワクチンは最後の最後だと思いますので。考えられることを今、申し上げてそういったことをですね、現地各県とも相談に入ったというふうに理解していただければと思います。

記者

  今の関連で、県とも相談を始めたというふうに仰いましたけれども、愛知県の大村知事が渥美半島でイノシシの根絶を目指すというようなことを話されていたと思うんですけれども、そこはあくまでも渥美半島という地域的なもので、例外的な、限定的ものであると考えるのか。あるいはそれが経口ワクチンの効果次第では、他でもこのような対策も考えられるとか、現時点でそういう検討に入っているのか伺えないでしょうか。

大臣

  愛知県の知事がそのようなことを申し上げているというお話をされているというのは、まだ私、承知いたしていなかったものですから、愛知県の知事ともですね、率直な意見交換を行いますので、そういう中からどういったことが、これから次善の策としてできるかどうかということが、協議の中でですね、はっきりしてくるんではないかと思います。全てが選択肢だと思いますね。イノシシの捕獲等々も含めてですね。

記者

  もう1点ちょっと、先ほどの件で追加で伺わせていただきたいと思います。大臣、12日のこの場の会見の時にですね、こういうふうに判決について仰られました。「日本の食品の安全性を否定したものではないと考えている。正しい解釈だ。」というふうに言われております。一方で、4月18日、農林水産員会、こちらの方では、「上級委員会でも日本産食品は科学的に安全であるということは維持されている。」と言いぶりが変わっています。これはどうして変えられたんでしょうか。

大臣

  言いぶりを変えていると私は思っておりません。先ほどから申し上げているとおりでございましてですね、まず最初に申し上げましたように、日本産食品は科学的に安全であり、数値基準を十分クリアできるものであるとの第一審のですね、事実認定は維持されていると何度も私、繰り返し申し上げているところでございまして、そういうことだろうとこう思っております。先ほどもお答えいたしましたようにですね、我が国はこの適切な基準値の設定モニタリング及び適切な出荷制限管理によりまして、日本産食品の安全性を確保していると、これらの取組によって日本産食品中の放射性セシウムの濃度が、日本国及び韓国の基準値を下回ることをパネル、第一審ですね、パネルは認めているということを今までも申し上げてきておりますので、今後ですね、上級委員会は、この事実認定を取り消しておりませんので、今後開催されるWTO紛争解決機関会合において、パネル報告書の日本産食品の安全性に関する事実認定部分については、上級委員会報告書とともに、採択されることとなるというふうにも承知をいたしておりますので、そのように御理解をいただければなというふうに、こう思っております。

報道官

  時間の関係もございますので、次で最後でお願いします。

記者

  大臣、今の話で変わっていないというふうに考えているということなんですが、安全性を否定していないということと、認めたというのは普通に考えて同じではないと思うんですが、なぜ、変わっていないというふうにお考えなんでしょうか。

大臣

  今、申し上げましたようにですね、第一審の事実認定は維持されているわけでありますから、安全性に関してはですね、しっかりとこの一審を踏まえてですね、上級審が行われたと、それはそこでは否定はされていないと申し上げたんだと思います。

報道官

  よろしいですか。はい、では本日は以上で終わります。

以上