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農林水産省

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江藤農林水産大臣記者会見概要

日時 令和元年9月17日(火曜日)11時14分~11時36分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • 埼玉県における豚コレラの発生及び今後の対応について
  • 台風第15号に係る農林水産業への被害状況及び対応について
  • 日米貿易交渉について
  • アフリカ豚コレラ対策について
  • 諫早湾干拓の請求異議訴訟の判決について

 

記者

  2点お伺いします。1点目は豚コレラの関係です。先週末、関東に拡大するということで、大臣もステージが変わったと仰っております。週末、対策会議での議論もありましたけれども、改めて現状を踏まえた今後の対応についてお聞かせください。

大臣

  土曜日の視察終了後夜、皆様方に御苦労かけましたけれども、対策本部をさせていただいて、働き方改革ということもあるかもしれませんが、生産局、消費・安全局、それから畜産部、ほかの局も大変この事態を深刻に受け止めて日曜日、月曜日もですね、作業をしていただいた。自主的にですね。その職員の皆さん方の御努力にまず感謝をしたいというふうに思います。今回ですね、秩父の小鹿野町、これにつきましてはね、なんとしても封じ込めなければいけませんから、防疫措置を今すすめております。いままで何度も聞かれた話ですけれども、防護柵の強化ですとかですね、経口ワクチンベルトについて、野生イノシシ対策もやらなければなりません。やはり山でのイノシシがですね、清浄化しない限りはですね、家畜である豚に対する感染リスクは未来永劫減らないという認識を持たなければならないと思います。今後ですね、地域限定予防のワクチンの接種の可能性についてはですね、専門家の方々、いろいろな方々の意見を聞いてですね、私の責任で決断をしたいと思っております。

記者

  2点目の千葉県中心の被害、台風なんですけれども、大臣週末も視察をしてこられたということなんですけれども、改めて状況と今後の対応についてお聞かせください。

大臣

  停電被害に伴う被災者への食料、それから飲料の支援として、内閣府防災からの要請を受けまして、9月12日です。現時点で、16日17時現在ですが、千葉県の12市町に合計34万9千点を供給いたしました。また、倒木処理の円滑を図るために、本日より千葉県内の6カ所に林野庁職員を派遣いたします。
  農林水産業への被害としましては、9月17日7時の時点ですが、茨城県と千葉県を中心に、農業用ハウスの損壊や停電に伴う生乳の廃棄等で218億円の被害が生じていると承知をしております。まだこれは十分ではない。積み上がるものと承知をしております。9月14日には私自身も茨城県、千葉県を訪問し、農林漁業者の方々、JA関係者、茨城県副知事、千葉県知事等から被災地のニーズを直接お聞きする等、被災地を調査し、改めて被害の大きさを実感いたしました。
  農林水産省といたしましては、被災地のニーズに沿った食料支援を実施していくとともに、被災された農林漁業者の方々の早期の経営の再開に向けて、支援策を早急に検討してまいりたいと考えております。

記者

  日米の貿易交渉についてお聞きします。米国のトランプ大統領は、日本国との貿易協定に数週間以内に署名する意向を議会に通知したというふうに米国政府は16日に発表しておりますが、このことについての受け止めと、今後の見通しについて教えてください。

大臣

  仰るとおり、日本時間の朝、4時、大統領が議会に対して署名すると伝達をされたと報告を受けております。ですから、いよいよですね、アメリカ側も体制が整い、そして日本もですね、残された作業をしっかりしなければならない。ですから最初から申し上げておりますとおりですね、二国間のお話であります。強国アメリカとの交渉は続いているわけでありますから、最終的にですね、結論に至るまで、いかなる油断も許さない。ですから、茂木大臣とも、それから西村大臣とも綿密に、先ほど閣議ありましたけれども、連絡を取り合ってですね、押し込まれるようなことは決してないように、目を光らせていきたいと思っております。

記者

  すいません。発効に対してなんですけれども、発効の見通しは年内になりそうですか。そのあたりはどのようにみてらっしゃいますでしょうか。

大臣

  それについては合意と内容にて判断いただくことになると思いますので、今、私の方からお答えすることは避けさせていただきたいと思います。

記者

  関連してなんですけれども、日米貿易交渉について、日本側の作業状況は、アメリカ側は順調だというふうに仰いましたが、いかがでしょうか。

大臣

  私、事務方じゃないんでですね、なかなか正確なところはお答えできませんが、大変な重量だという報告を受けております。本当に昼夜を徹して頑張らなければいけない、日本語版、英語版、両方作らなくてはいけないということもこれあり、TPP11の時もあったんですけれども、日本語版と英語版をみると、なかなか言語って難しいじゃないですか。そういうことも含めてですね、懸命に頑張っているということでありますから、しかし、日本の官僚は優秀ですので、私はしかるべきタイミングには準備を整えてくれるんだろうと思っております。ぐらいしか答えようがないですね。すいません。

記者

  豚コレラについてなんですけれども、先ほど大臣、イノシシが清浄化しない限りというお話がありましたけれども、埼玉県の秩父の件についてもイノシシによる感染が濃厚だとお考えなんでしょうか。

大臣

  感染経路につきましてはですね、なかなかこれを確定することは難しいことは皆さん方もよく御存知のとおりだと思います。拡大豚コレラ疫学調査チームをですね、14日、派遣をしまして現地調査を実施をしているところでありますけれども、今までは柵を作ってイノシシと飼養されている家畜である豚との接触を絶つことが一番大切だと、それに加えて人間や出入りする車であったり、それから長靴の消毒、手袋の着用、いろいろなことを言われておりましたけれども、ここまでですね、私はですね、農林水産省の飼養衛生管理基準の徹底ということはですね、現地まで赴いて一生懸命やってきたと思います。各都道府県の担当者の方々も懸命にやってこられたと思います。しかし、人のやることですからなかなかヒューマンエラーというものはですね、ゼロにすることは難しい。そして、相手はウイルスですから、目に見えないものを相手にしているわけですから、イノシシだけにフォーカスしてはなかなか難しいと思いますけれども、しかし、外への拡がりということを考えると、これから12月になるとですね、いわゆる繁殖期。11月、12月、1月、この3ヶ月ぐらいですかね、繁殖期を迎えますし、やはりヨーロッパでは長い時間がかかったという報告を受けておりますが、時間はかかってもですね、決してあきらめることなく、山の清浄化というものを同時に進めていかなくてはならないと思っております。

記者

  豚コレラではなく、アフリカ豚コレラについてですね、隣の韓国で初確認されたという報道がありますけれども、事実関係と対応についてお願いします。

大臣

  アフリカ豚コレラにつきましてはですね、これは北朝鮮とのですね、国境のあたりで確認されたのではないかという報告を今のところ、私は受けております。韓国政府当局にですね、詳細な内容をいただきたいということで今、照会をかけている最中でありますが、これはワクチンの議論を随分皆さん方としてきましたけれども、ワクチンはないということでありますから、やっぱりですね、これを見ると衛生管理基準の徹底というものが基本中の基本で、これがもし日本に入ってきたというときには、今のステージもかなり厳しいステージでありますけれども、本当に日本の養豚業そのものの崩壊に繋がりかねない、大変な事態ですから、情報をしっかりとって、空港、港、あらゆるところでの検疫も含めてですね、対応を強化していきたいと思っております。

報道官

  ほかにございませんでしょうか。

記者

  豚コレラの件なんですけれども、今回の埼玉については、先だって打ち出したイノシシへの拡大を防ぐベルトの外側で見つかったという極めて深刻な状況だと思います。養豚業者の方々からはこれまで取ってこられた農水省の対策、少し後手後手に回っていたのではないかというような批判を上げられる方もいらっしゃいます。こういった声について大臣、どのように考え、どう対処していかれるお考えでしょうか。

大臣

  政治はですね、今起こっている事象に対して責任を追うことがまず基本だと思っています。農水省の対応が遅かったのではないか、それから吉川大臣のことはいいづらいですけれども、私のことだと受け止めてほしいんですけれども、大臣の決断力が不足しているんじゃないかとか、いろんな御意見があってですね、その御批判については真摯に受け止め、反省しなければならない点はしたいと思っております。
  しかし、私も党の中でですね、対策本部長をしていて、消費・安全局もそれから畜産部も、次官も官房長もですね、一生懸命だったですよ。本当に。そして、岐阜県の知事もですね、私、補佐官でしたけれども、補佐官室にですね、何度もお越しをいただいて、お越しいただけないときは電話で1時間以上もお話しさせていただいたりですね、それぞれの立場にある人が、全力を尽したにも関わらず私はこういう結果になってしまったことに責任を負いたいというふうに思っております。
  今、思えばですね、例えば手袋をしてなかったじゃないか、靴の裏の消毒は十分でなかったのではないかとか、調べればいろいろ出てきます。しかし、犯人捜しをするということではなくてですね、教訓を次に生かすことの方が極めて大切ですので、これだけの厳しい状況、今、御指摘があったようにですね、外側での発生というのは、これは新しいステージの証左の一つですから、ですから、今日もですね、12時から対策本部を招集いたしております。基本的にですね、毎日、豚コレラ対策本部はですね、招集いたします。就任当初から申し上げているとおりですね、相手はウイルスなだけに、時間をかければかけるだけ、そしてイノシシは1日40キロ以上移動する能力を持っているだけにですね、もしかしたらイノシシ以外の小動物とか、昆虫とか、鳥とか、そういう可能性も、私は疫学のプロじゃありませんから、ハッキリしたことは申し上げられませんが、完全に否定はできない状況にあってはですね、急ぐべきものはじっくり話せばいいというわけではないと思っています。

記者

  諫早湾干拓の請求異議訴訟についてなんですけれども、先週金曜日13日にですね、最高裁が福岡高裁への差し戻し判決を出したんですけれども、改めて大臣、先日コメントもいただいていたんですが、改めて受け止め等をお聞かせください。

大臣

  私も判決をですね、リアルタイムで見てました。副大臣の時も諫早を担当させていただいたんで、思い入れは強いです。漁業者の方とも随分フランクに話もさせていただき、干拓地で先進的な農業やっている方々ともですね、お話しさせていただき、かつて水害で苦しまれた高齢の方々の体験談も聞かせていただき、いろいろなことがあったんでですね、それぞれの立場で受け止め方はさまざまなんだろうなと。そしてまた、この相反する司法の判断が引き続き存在する状況になってですね、また、この福岡高裁でですね、審議が始まればですね、我々はもう一度、この国の考え方をお示ししなければならないといういことになったわけであります。テレビ見ておったら、早く決着してほしいというような悲痛な声を言っておられる方もおられたんですね、この相反する司法判断が引き続き存在する状況についてはですね、重く受け止めております。ですからこういう状況になったからこそ、できるだけ早く、例えば、私が「今日行きたい」と言ってもですね、相手様のあることですから、なかなかですけれども、なるべく早くですね、現地を訪問して、厳しい御意見でも、しっかり受け止め、御叱声の声もあるかもしれませんが、お叱りも十分いただいてですね、人同士ですから、胸襟を開いて話をしていただければ、お話しさせていただいて、なんとか和解の道を探っていきたいというふうに思っています。

記者

  続きなんですが、現地訪問というのは、御自身がという?

大臣

  はい、私です。

記者

  目途とかは、ついていらっしゃる?

大臣

  まだ、ついていないです。すみません。ちょっといろんなことがガサっと、豚コレラがあったり、15号があったりですね。できれば今週中というのは私の希望ではあるんですが、希望はもう、就任してすぐ「まず行きたいのは、15号と、諫早と、それから福島だ。」と、「日程調整を頼む。」ということはお願いしてあります。

報道官

  ほかによろしいでしょうか。

記者

  台風15号に関してなんですけれども、停電が続いている中で、生活再建優先かとは思うんですけれども、停電によってですね、農林水産業に今後どういった影響が出てくる可能性があるとお考えでしょうか。お願いします。

大臣

  それは業態によって違います。私が見た範囲ではですね、茨城県では、どちらかというとそんなに、耐候性ハウスのようなものではなくて、簡易型というようなもの、20ミリ台のパイプを使ったハウスが多かったです。それにしてもですね、自動給水装置が付いていれば、当然給水にも大きな影響が出ますし、それから温度調整しなきゃいけないようなハウスは自動開閉装置、そういうものも駄目ですし、これから寒くなってくれば、加温機を動かさなきゃいけないところもあるでしょう。ですから影響は大きいと思います。
  露地についてもですね、強風によってコメは本当に、ほぼほぼ全部倒伏しておりました。幸い、あまり大きな雨、ここ2、3日は降りましたけれども、私が行ったタイミングではですね、まだ降っておりませんでしたので、急いでですね、稲刈りをしているという状況でありましたが、収量への影響は当然出てくるだろうというふうに思います。
  露地野菜等についてはですね、ずいぶん雨で流された、それからやっぱり風で倒れた、というものがあります。しかし根菜類とですね、いわゆる上に生えてくるような野菜においては、被害の程度がだいぶバラバラで違う。そして、果樹につきましては、随分、ナシやキウイなど甚大な被害を風によって受けておりました。その果樹においては改植をしたからといって、すぐに次の年から収穫があるという性格のものではありませんので、間違っていたらごめんなさいですけれども、10アールで17万円だったかね、改植奨励金が。多分合っていると思いますが、そういったものを利用していただきたいですが、しかし、改植してもですね、例えば、ナシだったら3年とか4年とか、キウイだったらやはりもうちょっとかかりますが、収益まで時間がかかりますので、非常に痛感したのはですね、ハウスについては共済制度、そして作物についてはやはり収入保険への加入をですね、促進する必要があるなと思いました。
  そして酪農につきましてはですね、随分回復をしておりました。全然集乳できなくてですね、廃棄処分をしていたという所から始まって、だいたい牛は御存知のように、大量の水を飲む生き物です。100リットルとか150リットルとかですね。そして毎日搾乳しないとですね、お乳がぱんぱんに張って乳房炎ということになってしまってですね、最終的には、牛自体が死んでしまう、最悪。死んでしまわなくてもですね、体脂肪率が上がってしまってですね、搾乳を始めても十分なクオリティーの牛乳を搾ることはできない。ですから酪農にも大きな影響が出ている。
  林業もまだ手が入りませんし、港なんかについても定置網そのものがですね、海底に繋いでいるものがずれてしまっているから、なかなか操業再開が難しい。船も転覆している。それから電気がないから、製氷装置が動かない。
  1次産業に与える影響は極めて甚大。最初に申し上げた数字以上のものが、これから目に見える形、金額に出ない形で積み上がってくると思っています。

記者

  諫早湾干拓の関係なんですけれども、先ほど、現地入りされるという話だったと思うんですけれども、佐賀県の漁業者とも面会されるおつもりでしょうか。

大臣

  私は希望しております。

記者

  それと和解についてですけれども、漁業者と国の方で和解をしたいという望みはあるものの、前提が大きく異なるという部分があると思うんですが、そのあたり、大臣として今後どういうふうに対応していくお考えですか。

大臣

  私のような、まだ勉強の足りない者がですね、こうすれば「バンッ」と解決するという知恵は正直ないです、それは。長い時間がかかっただけに、人の心の問題もありますので、漁業者の方々は100億円の基金を受け入れないという姿勢は崩しておられません。しかし、これまでですね、間接強制金という歴史もいまたどってきて、福岡高裁で、国側が一応、主張が通ってですね、今は停止しているわけですね。今度また佐賀の方に戻るということになればですね、漁業者の方々も、この間接強制金についてはですね、国に求めるような姿勢を取られるかもしれないし、取られないかもしれません。裁判所の方から支払いなさいという命令を出すかもしれないし、出さないかもしれません。ですからそのいろんな可能性があると思いますが、はっきり、「こうしたら解決する」と言えないことはもどかしくもあり、申し訳なくも思いますが、やはり、理解を設けるためにはですね、就任したからちょっと、1回挨拶にいくということではなくて、できれば農林水産省にもお越しいただきたいし、私も複数回数、お訪ねもしたいし、やはり対話の回数を増やしていくことが一つの解決の糸口になればなあと思っています。

報道官

  よろしいでしょうか。以上で終了します。どうもありがとうございました。

大臣

  ありがとうございました。

以上