このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

江藤農林水産大臣記者会見概要

日時 令和元年10月1日(火曜日)11時01分~11時23分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣から)台風第15号等による農林水産関係被害への支援対策について
  • (大臣から)総合的なTPP等関連政策大綱改訂に係る基本方針の決定について
  • (大臣から)佐賀県及び長崎県への出張について
  • 豚コレラに対する今後の対応について
  • 株式会社農林漁業成長産業化支援機構の投資状況等について
  • 日米貿易協定の合意による影響試算及び国内対策について
  • 諫早湾干拓地への大臣の出張について

 

大臣

  本日は私から3点、御報告がございます。
  第1点目は、「台風第15号等による農林水産関係被害への支援対策について」であります。8月から9月の前線に伴う大雨や台風第15号、台風第17号による農林水産業被害については、現時点、9月30日21時現在でありますが、総額で711億円、農地・農業用施設147億円、農業用ハウス247億円、農作物等被害143億円の被害が確認されています。
  農林水産省では、今回の災害による被害の特徴も踏まえ、壊れた農地や農業用施設、林道の被害や農地等の油の除去については、災害復旧事業の早期実施、農業用ハウスの損壊した全ての被災農家を支援できるように、強い農業・担い手づくり総合支援交付金の被災農業者支援型を発動するとともに、今後起こりうる台風等による被害が最小限となるよう耐候性ハウス導入を支援してまいります。また、大規模な停電が発生したことを踏まえ、胆振東部地震の際の停電対策を拡充させた、酪農を始めとする農林水産業への幅広い支援等からなる総合的な対策を決定いたしました。今後、この対策の周知に努め、被災された農林漁業者の方々が一日も早く営農再開できるよう取り組んでまいります。詳細につきましては、この後、プレスリリースをいたします。
  2点目でございます。本日開催されました政府の「TPP等総合対策本部」で、「総合的なTPP等関連政策大綱改訂に係る基本方針」が決定されました。本方針に基づき、先月26日の日米貿易協定の最終合意を踏まえた政策の検討に着手いたします。農林水産省といたしましては、現場の懸念と不安を払拭するため、合意内容について十二分に説明を尽くすとともに、農林水産業の生産基盤を強化するなど、万全の施策を政府一体となり、責任を持って検討してまいります。なお、本方針に基づく農林水産省の対応を協議するため、本日15時10分より、私を本部長とする「農林水産省TPP等対策本部」を開催することといたしております。
  3点目でございます。台風第18号の影響等により不確定なところはありますが、私は、明日、佐賀県及び長崎県への出張を予定しております。両県知事をはじめとする地元関係者の方々、開門を求める原告の方々とお会いし、直接意見をお伺いするとともに、諫早湾干拓地及び有明海再生の取組の現場を拝見したいと考えております。出張の詳細は、プレスリリース、この後いたします。
  私からは以上であります。

記者

  2点伺いたいと思います。1点目は、豚コレラの関係なんですけれども、先日、いわゆる豚肉の流通について、域外も事実上認めるということが示されたと思っております。これについて大臣の受け止めをお願いいたします。

大臣

  これは私たちというよりもですね、小委員会の専門家の方々が、科学的かつ専門的な御意見を戦わせていただいてですね、その知見に基づいてそういう御意見をいただき、御決定をいただきました。私どもといたしましてはですね、前にも皆様方にも2回か、3回申し上げましたけれども、36年間に渡って、日本ではワクチンを接種していたという歴史がございます。私は今59歳ですから、その期間、私の人生のほとんどの期間はですね、ワクチン接種をした豚肉を食べていた。その期間、私自身も何も起こっておりませんし、日本国内においても品質等に劣後するような現象が見られたとか、健康被害が起こったとか、そういった報告はただの1例も出ておりませんので、消費者の方々におかれましてはですね、心配はないんだということを御理解いただく努力をこれから一生懸命しなければならんというふうに思っております。

記者

  日本が豚コレラについて、事実上非清浄国になることがほぼ確定したと認識しておりますけれども、これ、なかなか復帰に向けては難しい。打つ方針ということですが、その場合に、また清浄国に戻るのは非常に難しい道のりが待っていると思うんですが、その点についての受け止めをお願いします。

大臣

  全力を尽くしたいと思っています。ワクチンを打つことが決してですね、素晴らしい、いい選択だとは思っておりません。これはですね、もうここまできたら、そこに踏み切らざるを得なかったということであってですね、我々がワクチンを選択したということであっても、あくまでも抑制的に使うべきだということは申し上げているところでございます。ですからかつて11年の時間がかかったという御指摘はごもっともでありますが、かつて11年かかったからまた、10年以上かかるということには決してならない。私はこれから飼養衛生管理基準を徹底していただき、防疫指針を直していただき、その管理基準もですね、これから議論の余地もあると思います。若干時間がかかりますからですね、いますぐどう変えるかは申し上げられませんが、そういったものをやっていくことによってですね、農家の士気が高まり、防護柵もしっかりとした財政的な支援のスキームもできあがりましたので、これが出来ればですね、私はそう楽観的なことは申し上げられませんけれども、一度そうなることは甘んじてうけいれなければなりませんが、できるだけ早く、また復帰が出来るように、もう今すぐにでもその努力は始まっている。ワクチンを打っていてもですね、その努力は始まっているというふうに考えています。

記者

  2点目なんですけれども、いわゆる官民ファンドの農林漁業成長産業化支援機構についてなんですけれど、いわゆるA-FIVEと呼ばれていますが、昨日の取締役会で、投資実績が目標に対して未達であるということが明らかになりました。所管官庁として今後どのように対応されていくお考えでしょうか。

大臣

  今回ですね、慰労金についての扱いとかいろいろ決まりました。今後、A-FIVEについては、今後やり方を変えていかなければならないと思っております。例えばその一環としてですね、昨日のA-FIVEの取締役会議では、年間報酬それから退職金等については、業績に連動した形でお支払いをすべきではないかということで、それが正式に決定をされました。なかなかですね、超低金利時代の中にあってですね、返さなくてはいけないという、A-FIVE独特のスキームもあってですね、これではなかなか融資先が見つからなかったという事情は私もレクで聞かされましたけれども、しかし、確かに鳴り物入りで始まった割にはですね、どうも、いまいち以下だったなと思いますので、正直。反省すべき点はしっかり反省し、今後の運用方法についてもですね、内部でも御議論いただかなければと思いますけれども、私たち農林水産省としても、すべき指導はきっちりしていきたいと思っております。

記者

  退職慰労金についてはですね、元役員に慰労金満額支給を決めたわけなんですけれども、一部自主返納もあるとのことですが、その点についてはどう受け止めていらっしゃいますか。

大臣

  正直に言うとですね、なんとも答えようがないです。自主返納もですね、個人の所得に係ることで、「自主」返納ですから。その70万円をどう評価するかというのは、私はその評価する立場にはない。ということであります。

記者

  日米についてなんですけれども、基本方針の方も決まったということでしたけれども、農水省の中で今後、影響額の試算であったりとか、そういったことはされる予定はございますか。

大臣

  それはですね、やることになるのではないかと思っております。しかし、これは、しっかり内閣官房と相談しながらやらなければなりません。しかし、これ、TPP12の時にやった影響試算がありますので、今回の日米の合意内容をみるとですね、特に農産品については、あの時は82%だったのが、今回4割を切る水準になっておりますので、ですからTPP12の時と比べると影響試算の数字は小さくなるのかなと、これはまだやってみなくてはわからないですけれども、内閣官房の方としっかり相談して実施してまいりたいと思っております。

記者

  関連してなんですけれども、TPPの関連対策大綱に関連して、具体的な内容は今後省内の本部で検討されると思うんですが、現時点での方向性とか、大臣のお考えをお願いします。

大臣

  これはですね、例えば、アメリカがキャッチアップしてきてですね、26%台にもってくるわけですが、将来的には、ほかの11か国と同じようにですね、9%に向かって下がっていくわけでありますので、北海道についてはですね、関係のある乳製品についていずれは関税撤廃になる品目もあるわけであります。ですから年を追うごとにステージは変わっていく。日本国内も人口構造も変わっていきますし、世界の人口も変わっていきますし、いろんなものが変わっていきますので、ですからあらゆる変化にですね、対応できるように今できることをですね、今やっておかなければいけないことを、将来に備えることを、いろんなことを考えてやろうと思っておりますが、何にしましても今日、第1回目の対策本部が午後に設立されるという段階ですから、あまり個別具体的なことは申し上げられないことはお許しをいただきたいと思います。

記者

  明日、諫早湾に訪問されるということですけれども、開門派の原告の方々であるとか、弁護士の方々にもお会いされると思うんですけれども、これまでも何度かお尋ねしていますけれども、訪問への思いを改めてお聞かせください。

大臣

  いろんな県が関わってますよね。この諫早湾干拓事業というのは。一つの県だけではない。そして、例えば自民党所属の国会議員の先生の中でも様々な御意見があるほどのことですから、その自分が暮らしている漁業の形態であったり、営農の形態であったり、たくさんのものがあれば、御意見が様々多様であることは、当然だろうと思います。しかし、いずれかの段階でですね、100点だと全ての方が、ハッピーだと。何も言うことはないということにたどり着くのは難しいかもしれません。やはり人と人ですから、できるだけ、よく言い古された言葉ですけれども、胸襟を開いて話をすることによってですね、少しでもお気持ちをほぐすことが出来れば、5cmでも10cmでも、歩み寄ることができれば、そういうことであればですね、今回は1回目となりますけれども、複数回の訪問も含めてですね、自分としては取り組んでいけたらいいなと思います。はっきりとした答えができず申し訳ないですけれども、気持ちですから、そんな気持ちです。

報道官

  ほかにございませんでしょうか。

記者

  大きく分けて、3点。1つ目はA-FIVEの件なんですけれども、上期で33億という中で16億、年間で言うと110なので、かなりのハードルだと思っています。大臣、これ、財務省のほうからも事業の進捗というのを財政審議会でチェックされるという立て付けになってると思うんですけども、この金額の達成可能性についてどう考えておられるのか。また、達成できないのであれば、どのような形で見直していかれる考えなのか伺えればと思っております。

大臣

  確かに年度目標は110億超えということになっております。出資の拡大を図っていくという方針になっております。私は投資銀行に勤めたこともありませんし、よくわかりませんが、ただ、これまでの実績等も踏まえて、この低金利の世の中を見てみるとですね、そう簡単なことではなかろう、高いハードルではあろうなと思いますけども、目標をひとたび設定したからにはですね、何が何でもやっていただくということですね。必死でやってくれと、総力を挙げてやってくださいということ以上のことは今日は申し上げられません。それができなかったらですね、こうするぞというようなことはですね、それは叱咤激励することになりません。脅しになってしまいますのでですね、頑張ってくれと、君たちがそういう目標を立てたんであれば、目標達成に向けて頑張ってくれと。
  しかしながら、必要な指導とか助言とか、我々で声かけられるようなファンド利用先等があればですね、サポートもできればしたいなとは思いますけれども、今日のところではそれぐらいしかお答えのしようがないというところでございます。

記者

  この話の非常に難しいところは、財投で借りてるお金なので、当然、返ってくることを前提にしなければいけないので、そうすると、実行して目標金額つくるのは大事だと思うんですけど、一方で、やみくもに出せば今度は穴があくリスクも出てくる。非常に難しい事業じゃないかと思うんですが、数字を頑張ってつくれということによって、結果的に国民負担が発生する恐れみたいな、それについてどのように考えてらっしゃいますか。

大臣

  難しいことを聞くね。そうですね。そう言われれば、そういう可能性もこの場で否定することはできませんね。これまでの実績がこういうことですから。しかし、そういうことにならないように、A-FIVEの諸君も必死でやり、農林水産省もそういうところに陥らないようにできる限りのサポートをやって、叱咤激励をしながらやっていただくということぐらいしか今の段階ではお答えようがない。

記者

  もう1点は、先ほども質問があって、かぶっちゃって申しわけないですけど、例の70万円の自主返納の件なんですが、自主返納なのでコメントはということかもしれませんが、何分、国が95%株を持ってるので、事実上、国の機関とほとんどニアリーイコールの機関でして、この話の経緯としては、満額支給について再考を促すということも、株主として政府がやった話だと認識してます。これだけ、92億円の累積損失を抱えてるという中でですね、チーフ・インベストメント・オフィサーの方が満額で退職慰労金が支払われて、かつ、返還も70万円ということについてですね、所管官庁の大臣としてどのようにお考えなのか、改めて伺えればと思います。

大臣

  投資をするんだから、成果が求められることは当然だと思いますよ。しかし、じゃ、その間の期間ですね、必死で頑張ってこられなかったのか。職務怠慢で、すべきこともせず、漫然と日々を過ごし、その結果こうなったのか。いろんな、その帰結にたどり着くまでの道程というのはあると思うんですよね。ですから、その結果だけを見ればですね、それは国のお金も入ってる、税金だ。財政民主主義の観点から見てもですね、これはなかなか国民理解は得られないんじゃないかという御指摘はごもっとも、よくわかるところではありますが、しかし、労働に対する、これは対価なんですね。この時点では、今回見直すようにですね、業績連動型というふうには組織的になっていないわけでありますから、雇用関係、それから法制上の法律に照らし合わせてもですね、なかなかこれについてカットというのは難しかったんではないかと私は理解しています。そんな中にあってもですね、御本人が、大きい小さいの評価はあるかもしれませんが、自主返納されたということについてはですね、一定の評価はしなければいかんのかなと思っております。

記者

  さっき、TPP大綱の件について確認させていただければ。アメリカの方の、日米の方の妥結がTPPの範囲内に収まったと。ものによっては、コメなど、以下に収まっているという状況だと認識してます。影響評価についても小さくなるんじゃないかという中で、これまで3,100から3,400億円ぐらいで推移してきた補正予算の対策費というのは、今後どういうふうになっていくとお考えなのか。また、今年5年目を迎えるということになると思うんですけれども、この事業、どれぐらいの期間、今後続けていく必要があるとお考えなのか、大臣の所見を伺えればと思います。

大臣

  最終税率にたどり着くまでには随分長いスパンがありますからね、その間ずっとやるかもしれませんね。それはちょっと、将来のことは予見不可能ですよ。例えばですよ、例えば。これから世界の人口が大きく増えていってですね、その人口が増えた人たちが豚肉、牛肉を食べたいと。牛肉つくるにはトウモロコシが11キロ要ると。豚肉は7キロ要るんだという世界において、トウモロコシを生産するだけの農地と生産余力は世界にどれだけあるんだということを考えるとですね、私はそんなに世界中で豚、牛の生産量が増えるとは、将来、思えないんですね、10年先とか20年先に。そんなときにですね、じゃ、今、日本、例えば牛肉でも豚肉でも自給率は50%を割ってるわけです、40とかですね。やはり6割ぐらいは輸入に頼らなければ消費者の方々の胃袋を満たすことができない。御要望に応えることができない。コメとは全く違う産業構造にあるわけですね。ですから、先々のですね、国際市場の価格の動向もわかりませんしですね、いつまでこれを続けていいかについては、よく私にはちょっと知識が足りなくてわかりませんが、必要があるときには、例えば今年はやらなかったけど、また復活するとかいうのもあるかもしれませんしね。そしてまた、今回のですね、日米における関連政策大綱の見直しにおいてはですね、何といっても大国アメリカですから、アメリカということであればですね、農家の方々の間にはですね、TPP11のときと同等もしくはそれ以上のですね、インパクトがある。酪農とかですね、そういう世界については、ワイドの33とかみんな外しましたから、安心していただけると思いますけれども、肉については、一部の方々、例えば黒毛の方々はそう考えてらっしゃらないかもしれないけれども、ホルスの肥育の方々やF1の方々については危機感を持ってる方々もおられるかもしれない。そういったことを考えるとですね、これから内閣官房のほうと十分相談をしてですね、金額が大きければよいというものでは決してなくてですね、実効性があって効果的なもの、そしてどうしても必要なものについてはですね、どんどん取りに行きたいというふうに思っています。

報道官

  ほかにございませんでしょうか。よろしいでしょうか。では、これで終了します。ありがとうございました。

以上