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農林水産省

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野上農林水産大臣記者会見概要

日時 令和3年6月15日(火曜日)10時50分~11時2分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)森林・林業基本計画の変更及び全国森林計画の一部変更について
  • (大臣から)国連食料システムサミットに向けた全体対話の開催について
  • (大臣から)養鶏・鶏卵行政に関する検証委員会の報告書を踏まえた農林水産省の改善策について
  • 養鶏・鶏卵行政に関する検証委員会の報告書を踏まえた農林水産省の改善策について
  • 森林・林業基本計画について

 

大臣

  本日、私から3点御報告がございます。1点目は「新たな森林・林業基本計画、あわせて、全国森林計画の一部変更」についてであります。本日の閣議におきまして、「新たな森林・林業基本計画、あわせて全国森林計画の一部変更」が閣議決定されました。新たな基本計画では、森林・林業・木材産業の持続性を高めながら、成長発展させる「グリーン成長」を掲げ、再造林対策の推進や、成長の早いエリートツリー等を活用した「新しい林業」を展開するとともに、都市の非住宅分野等における木材利用の促進などに取り組んでいく考えであります。私としては、この基本計画によりまして、新たな施策の方向付けがしっかりとできたと考えておりまして、森林・林業施策の推進に最大限努力してまいりたいと考えております。
  2点目は、国連食料システムサミットに向けた全体対話の開催についてであります。国連食料システムサミットは、SDGsの達成に向けた「行動の10年」の一環として、グテーレス国連事務総長の主催により開催される会合であります。各国首脳級が出席する会合が9月にニューヨークで、また、それに先立って、閣僚級が出席するプレサミットが7月にローマで開催予定であります。各国には、同サミットに向けて、生産者、消費者、企業等食料システムに関わる様々な関係者との対話を行うことが求められておりまして、我が国においても、昨年来、国内の関係者と50を超える対話を実施をしてまいりました。これまでの対話の総括として、6月18日金曜日に「全体対話」をオンラインで開催をし、私も出席をいたします。詳細については、この後、プレスリリースをさせていただきます。
  3点目は、養鶏・鶏卵行政に関する検証委員会の報告書を踏まえた農林水産省の改善策についてであります。先般の養鶏・鶏卵行政に関する検証委員会における報告書の御指摘・御提言を踏まえまして、具体的な改善策を取りまとめました。OIE連絡協議会につきましては、メンバー構成を川中、川下、消費者、環境分野も含めたより多様なものにすること、関係団体からの推薦を受けてメンバーを選定する場合は、推薦理由を文書で確認できるようにすること、議事運営については、現状の事務局による進行ではなく、互選等により進行役を置いて議事を進行することといたしました。日本政策金融公庫の融資につきましては、個別事業者・業界団体から、国会議員・元国会議員又は農林水産省の元職員の仲介を受けて公庫融資に関する要望を受けた場合には、農林水産省がとった対応を記録し、行政文書として保存することといたしました。鶏卵生産者経営安定事業につきましては、本事業が発動する基準となる価格について、審議会に諮問した上で決定すること、規模別の契約者数などの詳細な情報を公表することといたしました。利害関係者との会食については、幹部職員を対象に、利害関係者との会食について金額にかかわらず届出をさせるとともに、政務三役と利害関係者が同席する会食の概要の届出をさせる省独自ルールを新たに設けることといたしました。これらの詳細につきましては、後ほどプレスリリースをさせていただきますが、農林水産省一丸となりまして、これらの改善策を確実に実行し、二度と国民の皆様から疑念を持たれる事態が生ずることのないように、常に国民の皆様からの厳しい視線を意識しつつ、公正で透明性のある農林水産行政の遂行に取り組んでまいりたいと考えております。私からは以上です。

記者

  今、お話あった鶏卵行政の報告書を踏まえた対応についてお伺いしたいんですけども、なぜこのタイミングでですね、取りまとめを発表されたのかということで、一方で、今月下旬にはアキタフーズの元代表の初公判も控えておりまして、以前の報告書だと、裁判の関係でですね、なかなかやりきれないとこもあるっていうような事情もあったので、例えば、明日、国会会期末を迎えるので、国会中にというものが、例えばタイミングの要因としてあるのか、なければ他どういう要因があるのか、お伺いできますでしょうか。

大臣

  公判に関してのですね、コメントは差し控えさせていただきますが、先般の養鶏・鶏卵行政に関する検証委員会における報告書の御指摘・御提言を踏まえて、農林水産省としては、この御指摘・御提言を真摯に受け止めて、直ちに改善策を検討し、これを実行すべく事務方に指示をしていたところでありますが、今般、この改善策の内容が取りまとまりましたので、本日、その内容を公表させていただくことにしたわけであります。

記者

  森林・林業基本計画についてなんですけれども、非住宅分野での木材の活用については、法整備など他省との連携も不可欠になってくると思うんですが、農水省としてどのように後押しするつもりなのか、計画を教えてください。

大臣

  6月11日にですね、参議院本会議におきまして、改正法案が可決をされまして、「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が成立をいたしました。今後は、本法に基づきまして、民間建築物における木材利用を促進するための建築物木材利用促進協定制度の活用、また、農林水産省に特別の機関として設置される木材利用促進本部による関係省庁の連携、また、法定された「木材利用促進の日」や「木材利用促進月間」における国民運動の推進などによりまして、木材利用に向けた取組をより一層推進してまいりたいと思います。また、都市部における建築物の木造化の推進に向けてでありますが、低層非住宅分野等におけるですね、国産材利用に向けたJAS構造材の普及ですとか、あるいは中高層分野等における木造・木質化に向けたCLTやですね、木質耐火部材等の製品・技術の開発・普及を進めるとともに、民間企業のネットワークによる民間建築物における木材利用の情報共有、内装木質化の効果検証とその成果の普及に加えまして、デザインの優れた木の建築物等を表彰するウッドデザイン賞ですとか、あるいは木材利用優良施設コンクールを通じた優良事例の普及などに対する支援等も実施をしているところであります。今後とも、国交省など関係省庁と緊密に連携を図りながら、都市部での木材需要の拡大を推進してまいりたいと考えております。

記者

  先ほど、冒頭、御説明のあった、養鶏・鶏卵行政の報告書に対する対応策についてなんですけれど、詳細はこれからプレスリリースということですけど、会食に関する省独自のルールを設けるというふうにおっしゃってると思うんですが、これは政務三役の経験者と利害関係者との会食も対象とするものでしょうか。

大臣

  具体的にはですね、幹部職員を対象に、利害関係者との会食について、金額にかかわらず提出をさせるとともに、政務三役と利害関係者が同席する会食の概要の届出をさせる省独自ルールを新たに設けるということ、また、各種飲食の届出があったものについては、倫理監督官が中心となって、国民の疑惑を招くような会食がなかったか定期的にチェックすること、幹部職員に対し、国家公務員倫理審査会事務局を講師とする研修を実施すること、また、政務が交代する際に、今般の違反事例及び国家公務員倫理規程や省独自の飲食の届出に関するルールについて、しっかりと文書で説明をすること等としたところであります。

記者

  元大臣などとの会食は、これには含まれないということなんでしょうか。

大臣

  今般の、この制度の改善策につきましては、これは政務三役と利害関係者が同席する会食の概要の届出をさせる省独自のルールを設けることとしたわけでありますが、先般の事例を受けて、2月のですね、政治家と利害関係者と飲食を共にする場合においては、金額にかかわらず届出を行う省独自ルールを設けており、今、それは実施をしているところであります。

記者

  最後に、今般の対応で、基本的には、対応はこれで十分だと考えていらっしゃいますか。

大臣

  今般のですね、養鶏・鶏卵行政に関する検証委員会の報告書におきまして、今後、養鶏・鶏卵行政に関する国民の皆様からの信頼を得ていくためには課題があるとの御指摘とですね、養鶏・鶏卵行政の透明性の向上に向けた数多くの御提言をいただいたわけであります。今般、これらの御指摘・御提言の一つ一つを真摯に受け止めて改善策をお示ししたところでありまして、農林水産省としましては、この改善策を確実に実行するとともにですね、二度と国民の皆様から疑念を持たれる事態が生ずることがないように、常に国民の皆様からの厳しい視線を意識しつつですね、養鶏・鶏卵行政以外の分野も含めて、公正で透明性のある農林水産行政の遂行に取り組んでまいりたいと考えております。

記者

  今の養鶏・鶏卵行政に絡みまして、1点、政治家の皆さん、先生方へのですね、周知といいますか、こういうものを農水省として定めましたというような案内というのは出されるんでしょうか。

大臣

  これは農林水産省としてですね、また、しっかりとプレスリリースをさせていただきますし、周知もしてまいりたいと考えております。

記者

  ということは、国会に対して報告する、ないし衆・参の国会議員の方々にも周知するという理解でよろしいですか。

大臣

  国会とのですね、関係については、国会でまたお決めいただくことになるかと思いますが、農林水産省としては、この後、またプレスリリースをさせていただいて、周知に努めてまいりたいと考えております。

報道官

  他に御質問ございますでしょうか。よろしいですか。では、以上で終了します。ありがとうございました。

以上