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農林水産省

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野上農林水産大臣記者会見概要

日時 令和3年8月31日(火曜日)10時59分~11時10分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)令和4年度農林水産関係予算概算要求等について
  • 令和4年度農林水産関係予算概算要求等について
  • 遊漁によるクロマグロの採捕の禁止について

冒頭発言

大臣

  本日、私から1点、御報告がございます。令和4年度農林水産関係予算概算要求等についてでありますが、農林水産省として、本日、令和4年度の予算概算要求、税制改正要望、関税改正要望及び組織・定員要求を決定いたしました。予算概算要求につきましては、「農林水産業・地域の活力創造プラン」等に基づく改革を着実に実行するための予算としまして、対前年度比116.4パーセントである総額約2兆6,842億円を要求することといたしました。税制改正要望につきましては、輸出拡大、グリーン化に向けた措置や、人・農地など関連施策の見直しに伴う措置など、税制上の特例措置を要望することとしたところでございます。関税改正要望につきましては、関税割当てにおける枠内税率の適用延長等を要望することとしたところでございます。組織・定員要求につきましては、「みどりの食料システム戦略」や、「農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略」の着実かつ強力な推進等のための所要の体制整備を図るための要求を行うこととしたところでございます。今後、財政当局を始めとする関係当局との折衝を全力で進めてまいりたいと考えております。私からは以上です。

質疑応答

  • 令和4年度農林水産関係予算概算要求等について(1)

記者

  先ほどもお話ありましたが、概算要求についてお伺いします。今回の概算要求で特に力を入れているところですとか、そのねらいを改めてお願いいたします。

大臣

  令和4年度予算概算要求についてでありますが、攻めの農林水産業を展開し、成長産業にするとともに、美しく伝統ある農山漁村を次世代に継承するために、新型コロナによる社会構造の変化にも対応しつつ、「農林水産業・地域の活力創造プラン」等に基づく改革を着実に実行するための要求としております。要求の主なポイントとしましては、農林水産業の生産基盤の強化や、農林水産物・食品の輸出力強化のほか、環境負荷低減に資する「みどりの食料システム戦略」の実現に向けた政策や、農地の最大限の利用と人の確保・育成などがあります。今後、年末に向けて必要な予算をしっかりと確保できるよう、全力で対応してまいりたいと考えております。


  • 令和4年度農林水産関係予算概算要求等について(2)

記者

  概算要求ではですね、それに向けて、骨太の方針に、みどり戦略を位置付けるなどして、みどり戦略の実現に向けた予算というのが、柱になっているかと思いますけれども、これ、もうちょっと、ねらい等詳しく教えてください。

大臣

  みどりの食料システム戦略関連の要求としましては、新規に、「みどりの食料システム戦略実現技術開発・実証事業」におきまして、現場の農林漁業者等が活用する技術の開発や、スマート農業技術の実証等、またですね、「みどりの食料システム戦略推進総合対策」におきまして、土づくりなどのグリーンな栽培体系への転換ですとか、有機農業の団地化や学校給食での利用、販売拡大、また、地域循環型エネルギーシステムの構築など、地域ぐるみでの取組の支援について要求することといたしました。また、これらに加えまして、持続的な食料システムの構築に向けまして、環境への負荷低減に取り組めるように、関連する予算についても、要求することとしておりまして、今後、必要な予算の確保に努めてまいりたいと考えております。


  • 遊漁によるクロマグロの採捕の禁止について

記者

  クロマグロの遊漁規制についてお尋ねします。今月21日にですね、その前の広域漁業調整委員会での指示を経て、遊漁のクロマグロのですね、大型魚を含んで全面採捕禁止という通知が出てますけれども、まず、そのですね、判断に至った経緯について教えていただけますか。

大臣

  WCPFCではですね、クロマグロに関しては、各国ごとに漁獲の上限を定めまして、これを超過した際には、翌年の漁獲から差し引かれるとの厳しい措置が採択されております。これに基づいて、我が国は既に漁業者に対しまして厳格な数量管理を実施しておりますが、本年は遊漁の漁獲も急増したために、遊漁についても管理を行う必要性が生じたことから、本年6月より、広域漁業調整委員会指示による30キロ未満の小型魚の採捕禁止の規制を導入しまして、8月21日以降、来年の5月31日までの間は、30キロ以上の大型魚の採捕も禁止となったところであります。


記者

  夏から秋っていうのが、北海道や東北のですね、遊漁のシーズン真っ盛りということで、そのシーズン中に禁止になったということで、釣り人が来るですね、旅館とか、遊漁船の事業者さんの方ではですね、混乱しているという話もありますけども、それについてはどうお考えでしょうか。

大臣

  今般のクロマグロ遊漁の禁止によりまして、北海道や青森県などですね、一部の地域で遊漁船や旅館の予約がキャンセルされるなどの影響が出ていると聞いております。この大型魚のですね、採捕の禁止になった経緯については、今申し上げたとおりでありますが、こうした取組は、クロマグロの漁獲の超過による来年の枠の削減を避けるために必要な措置として実施しているものでありまして、将来クロマグロ資源を増やしていくために、漁業者のみならず、遊漁船業者や観光業者などクロマグロに関係する業界の方々にも、御理解と御協力をいただきたいと考えております。


記者

  来年度についてなんですけれども、今後は遊漁側も今までの留保枠とは別に改めて枠を設けるかとかですね、全体の中での漁業側との調整という話になるかと思うんですけども、そこについての考えはいかがでしょうか。

大臣

  来年6月以降のですね、クロマグロの遊漁の管理のあり方につきましては、今般、新たに導入した規制の効果ですとか、実施を通じて浮かび上がった課題を検証した上で、クロマグロの資源管理全体の状況も踏まえつつ、関係者の意見も聞きながら検討してまいりたいと考えております。


記者

  改めてですけど、このシーズン中の禁止っていう措置については、妥当だったとお考えでしょうか。

大臣

  今、申し上げましたとおり、クロマグロの漁獲の超過による来年度枠の削減を避けるために必要な措置として実施をしたものでありまして、将来、クロマグロ資源を増やしていくために、漁業者のみならず、遊漁船業者ですとか、観光業者などのクロマグロに関係する業界の方々にも御理解、御協力をいただきたいと考えております。


  • 令和4年度農林水産関係予算概算要求等について(3)

記者

  輸出拡大に向けた税制改正要望についてお伺いします。まず、今回の輸出拡大に向けた税制改正要望のねらいとですね、それと、これからいろんな折衝を伴うと思いますが、実現可能性をどう見ているか。で、これがちょっと、実現しなかった場合ですね、仮ですけども、どういうような影響が出るかっていうのをお伺いできますでしょうか。

大臣

  輸出拡大に向けた税制上のですね、所要の措置の要望内容でありますが、例えば、食品産業事業者の設備投資を後押しをするとともにですね、利益創出までのキャッシュフローの改善に資する必要があること等についてですね、要望したところであります。施設等の整備に対する所得税、法人税の特例の新設の要望等ですね、しているところでありまして、この実現に向けて全力を尽くしていきたいと思います。


記者

  重ねてなんですけど、税制改正要望って、結構、実現するのは、ちょっとハードルが基本的に高いと思うんですけども、輸出拡大というのは政府全体の政策であると思うんですけども、実現の可能性について何かコメントあればお伺いできますでしょうか。

大臣

  農林水産省としてはですね、輸出関連に関する税制改正要望、重要なものだと考えておりますので、その実現に向けて全力を尽くしていきたいと思います。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは、今日の会見をこれで終了します。

以上