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農林水産省

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野上農林水産大臣退任記者会見概要

日時 令和3年10月4日(月曜日)9時36分~9時48分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)退任に当たって
  • 在任中の成果と今後の課題等について
  • 新大臣への期待等について

冒頭発言

大臣

  まず、私から一言申し上げさせていただきたいと思いますが、まずもって、この一年間、皆様には大変お世話になりました。心から感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。私自身、昨年のですね、9月に農林水産大臣に就任をさせていただきまして、以来一年間、一年強経ったわけでありますが、この間、大変な緊張感の中でですね、全身全霊で取組を進めることができた一年でありました。まず、この一年はですね、新型コロナウイルス感染症との戦いの一年でありました。まだ、この戦いは続くわけでございます。そして、例えば、鳥インフルエンザですとか、豚熱などのですね、家畜伝染病、更には大雪や大雨などのですね、災害への対応、こういう緊急性の高い課題にですね、緊張感を持って取り組むことができました。また、人口が減少していく中でですね、国内市場がだんだんと縮小していくということ、あるいは農林漁業者の皆様のですね、高齢化や減少、気候変動問題等々ですね、こういう構造的な課題にもですね、精力的に取り組むことができたというふうに思います。輸出拡大実行戦略の取りまとめですとか、あるいはみどりの食料システム戦略の策定などですね、中長期を見据えた新たな政策の方向性も示すことができたのではないかというふうに思います。一年前、大臣に就任をさせていただきますときに、私自身は何よりも現場の声を大切にしながらですね、若い世代が将来を託すことができる、そういう農林水産業を実現をしていきたいと、こういう思いで申し上げ、その思いでですね、この一年間勤めてまいりましたし、そして、これからの農林水産業、食品産業のですね、様々な課題を解決していくためには、やはり、この現場第一主義ということを基本としながらですね、生産者、事業者、そして消費者まで幅広い関係者の皆様の理解と協働が必要であると、こういう視点が必要であるということもですね、重要だという思いで、取組を進めてまいりました。いずれにいたしましても、この一年間、皆様には大変お世話なりましたこと、心から感謝を申し上げたいというふうに思います。私からは以上です。

質疑応答

  • 在任中の成果と今後の課題等について(1)

記者

  大臣お疲れ様でした。この一年を振り返って、今、いろいろ取り組まれたことを挙げられていましたけど、大臣自身が、特にアピールできる実績と捉えていることはどんなものでしょうか。一方、それと、道半ば、やり残したと考えていることは、どんなことでしょうか。

大臣

  まず、この1年、今申し上げましたとおり、コロナの対策ということでございますが、令和2年度三次補正予算でですね、約3500億円措置をいたしまして、需要喚起ですとか経営継続等々の対策を講じてまいりました。現在も厳しい状況、続いておりますので、しっかりと対策を継続していかなければならないというふうに思います。また、輸出拡大実行戦略の取りまとめ、また、フォローアップの実行ということでございます。この輸出ですね、2030年に5兆円の目標を掲げたわけでございます。今、コロナ禍でありますが、1月から7月まではですね、対前年で30パーセントの伸びを示しておりまして、金曜日に発表されました8月のですね、実績も31パーセントということで、順調に伸びているわけでございます。これを引き続きですね、この目標達成のために必要な対策を進めていくことが重要だと思いますし、また、輸出促進本部の下でですね、輸入規制の緩和にも全力で取り組んでまいりました。先般、米国の輸入規制が撤廃をされまして、福島の米をはじめとしたですね、日本の農林水産品の緩和が実現をできたこと、また、EUへの輸出も大幅に緩和されたということも、非常に良かったというふうに思います。また、みどりの食料システム戦略でありますが、やはり、今、地球温暖化あるいは災害の激甚化、また、コロナによってですね、サプライチェーンが混乱をしているということもございますが、そういう中で、やはり持続可能なですね、食料システムを作っていかなければならない。そして、そのためには、やはり農業の生産性あるいは持続性を両立をしていかなければならない。このみどりの食料システム戦略をですね、新たな政策方針として策定をしたわけであります。農林水産業のですね、CO2のゼロエミッション化ですとか、あるいは化学農薬や化学肥料の削減、有機農業の拡大等々ですね、意欲的な目標も掲げたわけでございますが、この実現に向けては、やはり生産者、事業者、消費者までのですね、幅広い理解と協働ということが必要になってくるというふうに思います。この実現に向けまして、令和4年度予算要求に必要な支援等々を盛り込んだわけでありますが、また、法制化も検討を加速をしていかなければならないというふうに思います。こうした取組につきましてはですね、食料システムサミットのプレサミットですとか、あるいはG20農業大臣会合等におきましても、国際的に発信をできたのではないかというふうに思います。中長期を見据えたですね、このみどりの食料システム戦略、新たな方向性を示すものであるというふうに思います。このほか、様々な取組を進めてまいりました。今日、語り尽くすことはできないわけでありますが、引き続きですね、農林水産業を強くして、そして、美しく豊かな農山漁村を次世代に継承していくために、全力を尽くしてまいりたいというふうに思います。


  • 新大臣への期待等について(1)

記者

  もう1点質問します。後任の大臣の方には、どのようなことを期待されたいか、特に当面のですね、具体的な政策課題として、とりわけ大事だと考えていることは、どのようなものでしょうか。

大臣

  そうですね、金子大臣におかれましては、私自身も同じ参議院でですね、共に仕事をさせていただいてまいりましたし、非常に政治家として、豊富な経験をお持ちであります。ですから、やはり地域の声を大切にされながらですね、全力で農林水産行政を推進をしていただけるものというふうに思いますし、今、申し上げた様々な課題があるわけでありますが、やはり、地域に寄り添って、現場を重視しながらですね、取り組まれていくことを期待をしているところでございます。


  • 在任中の成果と今後の課題等について(2)

記者

  大臣、大変お疲れ様でございました。Go To Eat事業が感染の再拡大で一時停止する自治体が相次いだり、かなり混乱したかと思うんですけれども、Go To Eat事業を振り返っていかがでしょうか。

大臣

  Go To Eat事業につきましては、感染拡大の状況をですね、勘案しながら、自治体、都道府県知事の方々、そして農林水産業、連携をしながらですね、中止や再開を判断をしてきたわけでございまして、非常にきめ細かく感染状況に対応しながらですね、進めることができたというふうに思います。今後も、その各地域ごとのですね、感染状況に応じた対応ということが必要だというふうに思います。


記者

  もう1点よろしいでしょうか。吉川元大臣の事件もありまして、その調査の指揮に当たられたりと、官僚の方が6人処分されたりと、いろいろあったかと思うんですけど、吉川大臣の鶏卵汚職事件を振り返っていかがでしょうか。

大臣

  そうですね、やはり、このような事案をですね、二度と繰り返すことがないように、真摯に反省をしなければならないと思いますし、第三者委員会の報告等を踏まえて、対策を徹底をしていかなければならないというふうに思います。


記者

  調査のことで、膿は出しきれたと思われるのか、最善を尽くされたと思われるのか、その辺はいかがでしょうか。

大臣

  これはもう、この対策をですね、徹底をしていくということに尽きるというふうに思います。


  • 新大臣への期待等について(2)

記者

  お疲れ様でございました。金子次期農相についてですけれども、おそらく21年産米の需給について、非常に難しい時期に入っているかなと思うんですが、米の需給なり価格の安定に向けて望む対応があれば教えてください。

大臣

  これは、もう、この会見でも何度か申し上げてまいりましたが、今、周年供給事業等々でですね、対策を実行しているところでございます。作柄等を踏まえてですね、また適切に対応していくということだというふうに思いますが、やはり需要に応じた生産・販売ということをですね、しっかりと進めていくということが重要だと考えます。


記者

  もう一点、大臣御自身ですね、今後農政にどのように関わりになっていくか、その点教えてください。

大臣

  そうですね、この一年間、このような形で全力で取り組むことができましたし、また党に戻ってもですね、この農林水産業の発展のためにですね、全力を尽くしていきたいというふうに思います。


記者

  もう一点だけ、金子次期農相についてですけれども、人柄なりですね、滲み出るような、個人的なエピソードがあれば、何か教えていただきたいんですけれども。

大臣

  いろいろ共に仕事をさせていただいたんですが、予算委員長をですね、お務めいただいている時に、いろんな事を相談しながら進めていたわけでありますが、非常に落ち着いてですね、なんて言いますか、腹の据わった対応をですね、していただいた、非常に御示唆もいただいた先生でありますので、この農林水産業をですね、しっかりと推進していただけるものというふうに思います。


報道官

  このあと本会議がございます。恐縮でございますが、ここで会見を終了させていただきます。御協力ありがとうございました。

大臣

  本当にありがとうございました。


以上