このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

金子農林水産大臣記者会見概要

日時 令和4年7月26日(火曜日)10時40分~10時51分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)新潟県への出張について
  • 肥料の価格高騰対策について
  • 栃木県における豚熱の発生について
  • 桜島の噴火による農林水産関係の被害状況について
  • 参議院議員としての任期満了に当たっての所感について

冒頭発言

大臣

  本日、私から1点、御報告がございます。明日、新潟県へ出張いたしまして、有機農業の取組を視察したいと考えております。また、農業者の皆様から車座でお話を伺う予定にしております。農林水産省では、みどりの食料システム戦略に基づきまして、今後の有機農業を大きく拡大していく目標を掲げており、その実現に向けて、諸課題を把握するため、有機農業の取組現場を視察しまして、関係する皆様から御意見を伺うこととしたものであります。詳しくは、プレスリリースをいたします。

質疑応答

  • 肥料の価格高騰対策について

記者

  肥料の高騰対策について伺います。昨日農水省は、自民党の農林合同会議で、新しい肥料の高騰対策の方針を示しましたが、この対策は純粋に肥料価格上昇分の7割を補填する対策になっていないという声も出ていました。改めて対策のねらいや詳細について教えてください。

大臣

  昨日、自民党の農林部会の合同会議におきまして、農林水産省から肥料高騰対策の案について説明をいたしました。これまでの自民党での議論も踏まえまして、今般の肥料高騰対策では、まずは化学肥料の2割低減の取組要件について、既に化学肥料の節減に取り組んできた農業者や、地域の実情にも配慮したものにいたします。それから当年の肥料費をもとに補填額を算定する方式とすることによりまして、事務手続きの簡素化に十分配慮した制度設計とするなどの方向性を示して御意見をいただきました。昨日の議論の内容も踏まえながら、対策の具体化に向け調整を進めたいと考えております。2割低減の問題、7割補償の問題についてお尋ねですが、まずその件につきましては肥料価格急騰に対する新たな支援金はですね、みどりの食料システム戦略における化学肥料使用料20%低減の2030年目標の達成にも資するよう、農業者に化学肥料使用料の低減の取組を行っていただくことを前提とした仕組みにしたいと考えております。それはもう御存知のとおり、我々そういった戦略を立ててるわけですから、こういった状況がいつ起こるか分からないっていう中で、こういうときにこそ、低減をやっぱり皆さんにお願いしていくことが筋じゃないかと思っております。そして具体的な要件につきましては、既に化学肥料の節減に取り組んでいる農業者、それから地域の実情に即した節減方法などへの配慮を取り入れまして、2割低減に向けた取組のメニューを選択し、実施していただく方向で、現在最終調整を行っているところであります。やりやすいように、生産者の立場も考えながら、配慮していきたいと思っております。
  7割補償につきましては、コスト上昇分の7割をそのまま補填する仕組みとして欲しいとの御意見があることは承知いたしております。一方ですね、堆肥等の国内資源の活用や土壌診断に基づく施肥量の適正化など、化学肥料の使用量の低減に向けた取組を行うことを前提に補填を行うことが必要と考えております。これは先ほど話したとおりでございます。このことを踏まえて、補填額の算定方法等について現在最終調整を行っているところであります。金額等については、今調整中でございます。


記者

  この対策でですね、総理が表明されていた農産品全般の生産コストを1割削減するという目標があったと思うんですけれども、この目標が達成できるかどうか、この辺をどう考えられているのか教えてください。

大臣

  肥料につきましては、作物によって使う量が違うし、価格も違います。ただ全般的に見て、全体的に水田も含め、1割削減に近い数字が出るんじゃないかというふうに考えております。


  • 栃木県における豚熱の発生について

記者

  国内、過去最多の殺処分頭数となる豚熱が栃木県で発生したことに関して伺います。まずこの発生に関して大臣の御所感を伺えればと思います。

大臣

  先日、23日に、栃木県那須烏山市のワクチン接種農場で国内83例目となる豚熱が発生しました。この農場では約5万4000頭の豚を飼養しておりまして、発生農場の規模としては過去最大であります。栃木県では現在、防疫措置を行っているところであり、農林水産省といたしましては、引き続き、栃木県と緊密に連携し、必要な人的・物的支援を行ってまいります。これまでもお伝えしているとおり、豚熱ワクチンは、豚熱の発症を防ぐものでありまして、感染を防ぐものではなく、かつ、全ての豚が免疫を獲得できるわけではありません。このため、緊張感を持って対応する必要があると考えておりまして、引き続き、生産者の方々におかれては、飼養衛生管理を徹底するとともに、異状を確認した場合は、早期通報を徹底するようにお願いします。


記者

  今御発言の中にもありましたが、今回の事案は当該農場が熱中症などを疑って、自ら県知事に届けなかったという事案でございました。このことについての大臣の御所感と届出の在り方について、改めて大臣のお考えを伺えればと思います。

大臣

  そのような報道があることは承知いたしておりますが、事実関係につきましては、現在、県が調査しているところであり、お答えは差し控えさせていただきます。なお、豚は、と畜場法に基づきまして、全頭、異常や疾病がないか検査し、合格したものだけが市場に流通することになっておりまして、豚熱であると確認された肉等については、市場に流通することはございません。いずれにせよ、家畜伝染病のまん延防止のためには、早期発見・早期通報が大変重要でありまして、飼っている豚での異状を確認した場合は、家畜伝染病予防法に基づきまして、早期に通報を徹底するように求めているところであります。引き続き、生産者の方々におかれては、協力をお願いいたします。発熱の疑いがあったら速やかに報告するのが第1なんですね、広がるのを防ぐためには。


  • 桜島の噴火による農林水産関係の被害状況について

記者

  今月24日に鹿児島の桜島の方で大規模な噴火がありましたけれども、これによる農林水産業への現在の被害状況を把握されている限りで教えてください。

大臣

  農林水産業の被害につきましては、職員が現地調査をいたしまして、現在調査を進めているところでありますが、現時点では、今のところ被害がない。農林水産省としては噴石や火山灰による農林漁業への影響を注視しまして、被害があれば県と連携をとりまして、必要な対応を行ってまいります。


  • 参議院議員としての任期満了に当たっての所感について

記者

  大臣、昨日で参議院議員としての任期が満了されたということで、御所感と、今日から民間という立場で大臣ということですが、意気込みというか、そういったものをお願いします。

大臣

  昨日で参議院議員としての任期が終了いたしました。12年間、非常に、あっという間に過ぎ去ったという感じでございまして。その前12年間知事をやりましたけども、今回の12年間の方が早かったという感じがいたしております。その間、予算委員長含めて、いろいろな要職に就かせていただきまして、最後は農林水産大臣を拝命いたしまして、これからもですね、大臣の任にある限り、全力でその職務を全うしていきたいと考えております。12年間、しかも、政治の世界47年間、議員という肩書きとバッジがなくなりましたからね、非常に寂しい思いをしております。全力で任期いっぱい頑張ってまいります。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上