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農林水産省

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金子農林水産大臣記者会見概要

日時 令和4年8月5日(金曜日)10時30分~10時43分 於: 本省3階会見室
主な質疑事項
  • (大臣から)2023年ドーハ国際園芸博覧会への公式参加について
  • (大臣から)2022年上半期の農林水産物・食品の輸出実績について
  • (大臣から)長崎県への出張について
  • 2022年上半期の農林水産物・食品の輸出実績について
  • 飼料の高騰等による畜産業(特に酪農業)への影響等について
  • 大雨による農林水産業への被害状況等について

冒頭発言

大臣

  私から3点、御報告がございます。
  まず第1点目でありますが、2023年ドーハ国際園芸博覧会への参加についてであります。本日の閣議におきまして、令和5年10月2日から令和6年3月28日までの間、カタール国ドーハで開催されます「2023年ドーハ国際園芸博覧会」に、我が国が公式参加することが閣議了解されました。この博覧会への参加によりまして、我が国の花きと花き文化のすばらしさをカタールをはじめ世界に発信するとともに、花きの輸出拡大につながることを期待しております。また、2027年には横浜で国際園芸博覧会が開催されますので、そのPRの場としても重要と考えています。詳細は、この後プレスリリースをいたします。
  2点目でありますが、「2022年上半期の農林水産物・食品の輸出実績」について御報告をいたします。2022年上半期の農林水産物・食品の輸出額は、6,525億円で前年同期から13.1%、金額で754億円の増加となり、上半期の実績としては、過去最高額となりました。輸出額が増加した背景といたしましては、欧米を中心に外食需要が回復したことや、小売店向けやイーコマース等の新たな販売が堅調だったこと等の要因と共に、輸出に関する方々の努力の賜物と考えています。政府一体で進めた取組も輸出拡大を後押ししたと考えており、2025年2兆円、2030年5兆円の目標達成に向けまして、官民一体となった取組を更に進めていきます。詳細は、この後プレスリリースをいたします。
  3点目でありますが、本日、長崎県へ出張し、半島・離島地域での資材の高騰の実状や、地理的に厳しい条件をはね返し先進的な取組を行う、お茶や甘藷、肉用牛の生産や漁業の取組を視察したいと考えております。併せて、農業、畜産業、水産業に取り組む方々から車座でお話を伺う予定であります。詳細は、この後、プレスリリースをいたします。本日、私からは以上でございます。

質疑応答

  • 2022年上半期の農林水産物・食品の輸出実績について(1)

記者

  今冒頭に言及もありました、2022年上半期の農林水産物・食品の輸出実績について、改めて大臣の所感をいただけますでしょうか。受け止めをお願いします。

大臣

  2022年上半期の農林水産物・食品の輸出は、総額で6,525億円、対前年同期比13.1%の増加となり、また、農産物、林産物、水産物共に多くの品目で増加したことから、順調に伸びていると評価しています。2025年2兆円、2030年5兆円の輸出額目標の達成に向けては、海外の食市場を獲得し、マーケットインの発想で輸出を進めることが重要であるため、輸出重点28品目について、改正輸出促進法におきまして、品目団体の認定制度を創設するとともに、輸出に向け生産を行う輸出産地や事業者をリスト化いたしまして重点的に支援を行うことが必要であります。なお、今回は2022年上半期の数字だけであり、今後の目標に向けた見通しをお答えすることは厳しいと考えていますが、輸出額目標の達成に向け、今後とも更なる輸出の拡大に努めてまいります。全体的に見て伸びております。コロナのこういった状況の中で、厳しい環境の中でも、品目によってすごく伸びたものと、品目によって一部、伸び悩みというものもございます。


  • 飼料の高騰等による畜産業(特に酪農業)への影響等について(1)

記者

  もう1点お願いします。一昨日の自民党農林合同会議でも議論がありましたが、飼料の高騰の件で改めてお伺いします。配合飼料や輸入粗飼料をはじめとする生産資材の高騰が、円安も相まって月を追うごとに畜産経営に対する経営圧迫を強めています。加えて6月末や今月の猛暑続きによって、この夏だけでなくダメージが蓄積する秋以降についても、家畜の健康状況を危惧する声があります。飼料高騰、円安、そして猛暑による畜産業、とりわけ、酪農業への影響について、大臣の現在の受け止めを改めてお聞かせください。

大臣

  現下のウクライナ情勢に伴うとうもろこし価格上昇や円安等によりまして、飼料の価格は高騰しており、畜産経営に大きな影響を及ぼしていると認識をしています。また最近では暑い日が続いておりまして、特に乳牛は暑さに弱く、いわゆる夏バテ状態となれば、乳量の低下を招くことから、酪農経営への影響が心配されているところです。農林水産省といたしましては、畜産農家が安心して経営に取り組めるよう、適切に今後対応してまいりたいと思います。


  • 2022年上半期の農林水産物・食品の輸出実績について(2)

記者

  2点ありまして先ほどの輸出額の公表について、円安の影響は一般的には輸出については、好影響を与えるものの、輸入原材料等の高騰が輸出事業者にとって大きな負担となっていて、輸出に対するマインドにブレーキをかける要因にもなっているという話をレクでお伺いしたんですけれども、こうした円安の悪い面の受け止めとそれについてもし農林水産省として対応等あればお伺いできればと思います。

大臣

  確かにですね、海上運賃の高止まりとか、原材料、特に輸入する原材料や資材等の大きい影響を受けているということは、お聞きいたしております。そういう中でも、こういうふうに数字が伸びているということは、そういう環境が厳しい中でも、それぞれ輸出業者の皆さん方が大変な努力をした結果だというふうに思っております。従いまして、円安で増えたんではないかという声も一方ではありますが、輸出量そのものが増えておりますので、順調に増加しているものと思っております。ただ品目によって伸びたものと、それから減少したものがあります。また国内のですね、水産物の中でも、漁獲減によって輸出が減ったものがあります。しかし、私たちから見ますと、この1年間見通すのはなかなか難しいと思いますが、半年間の結果ではある一定の成果が上がってるのではないかというふうに考えております。


  • 大雨による農林水産業への被害状況等について

記者

  もう1点、昨今の東北地方と北陸地方を中心とした大雨の影響で、まだ被害の全容も解明されていない状況ではありますけれども、農林水産物等の被害も大きくなっていることが予想されますが、農林水産省としてどういったスケジュール感で状況把握し、どういった支援を今後検討されていくかお願いします。

大臣

  一昨日から東北、北陸地方を中心に激しい雨が続きまして、山形県、新潟県では大雨特別警報が出されまして、大変な被害状況受けられたということをお聞きしておりますし、まず被害を受けられた方に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。今、農林水産関係の被害につきましては、現場に、職員を派遣して、調査中でございまして、被害状況を速やかに、把握いたしましてですね、その対策を今後考えていきたいというふうに思っております。


  • 2022年上半期の農林水産物・食品の輸出実績について(3)

記者

  上半期の輸出額と合わせて、6月単月分も公表されたかと思うんですけれども、6月分の牛肉の輸出額がですね、米国向けに限れば、前年同月比で対49%に落ち込んだということです。これ、アメリカの低関税枠が全量消化されたということの影響が大きいんじゃないかというふうに思ってるんですけれども、これについて農水省としての受け止めとか今後の見通しをまず教えてください。

大臣

  おっしゃる通りで、やはり低関税枠の超過によりまして、関税引き上げ26.4%でしたか、これに大変な影響を受けていると思います。総枠が決められた中で、各国とも輸出に努力をしている中で、我々としても、増枠を認めてもらえるよう交渉しておりますが、なかなか今厳しい状況であります。


  • 飼料の高騰等による畜産業(特に酪農業)への影響等について(2)

記者

  資材高騰による酪農への影響に関して伺います。酪農家の廃業や離農の話も最近よく耳にしますけれども、現状、もともと経営難だったところが廃業しているのか、それとも今回の餌代などのその生産資材高騰の影響で廃業に追い込まれたのか、その辺をどう見ていらっしゃるのかをお伺いしたいのと、また、もし後者だった場合に、どういった支援が効果的と考えるか、教えてください。

大臣

  現時点では今年度、酪農家の離農が増えているかどうかについては、必ずしも明らかではありません。そういう状況はまだ把握しておりません。ただ、酪農家の資金繰りの支援につきましては、融資の実質無利子化、それから無担保化、融資限度額の引き上げなどの措置を講じているところでありまして、厳しい経営環境にある酪農家の状況を踏まえて、できるだけの対応をしてまいりたいと考えております。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上