プレスリリース
「令和3年度 食品の安全性に関する有害化学物質及び有害微生物のサーベイランス・モニタリング年次計画」の策定について
農林水産省は、食品の安全性に関するリスク管理に不可欠なデータを得るため、農畜水産物・食品・飼料中の有害化学物質や有害微生物の実態調査を実施しています。この度、「令和3年度食品の安全性に関する有害化学物質及び有害微生物のサーベイランス・モニタリング年次計画」を策定しましたのでお知らせします。
経緯
農林水産省は、「農林水産省及び厚生労働省における食品の安全性に関するリスク管理の標準手順書」に基づき、国際的に合意された枠組みに則って、食品の安全性に関するリスク管理を行っています。
リスク管理には、リスク管理措置を講ずる必要性とその具体的内容を検討したり、既に講じているリスク管理措置の有効性を検証したりするために、データを得ることが不可欠です。そこで、サーベイランス及びモニタリングを優先的に実施すべき危害要因と食品群または飼料の組合せを明示したサーベイランス・モニタリング中期計画並びに毎年度の調査計画(サーベイランス・モニタリング年次計画)を作成し、計画的に調査を実施しています。
この度、消費者団体及び生産、加工・流通段階の関係団体の関係者の方々との情報・意見の交換を経て、別添のとおり、令和3年度における具体的な調査対象や予定調査点数を示した年次計画を策定しました。
今後の対応
- 令和3年度年次計画に基づいて、農畜水産物・食品・飼料中やその生産環境中の有害化学物質や有害微生物の実態調査を実施します。
- 食品安全に関する想定外のリスクが顕在化した場合、問題となる危害要因の食品中や飼料中の濃度などについて、調査を実施します。
用語の解説
- サーベイランス:問題の程度、又は実態を知るための調査のことを指す。ある有害化学物質がどのような食品にどの程度含まれているのかを把握するための調査が該当する。調査の結果は、食品中の実態把握、摂取量の推定、基準値の検討、実施したリスク管理措置の有効性の検証等に活用する。
- モニタリング:矯正的措置をとる必要があるかどうかを決定するために、傾向を知るための調査のことを指す。例えば、飼料中に含まれる有害化学物質について、農林水産省が設定した飼料中の基準値を超過していないかを確認する検査が該当する。調査の結果は、飼料の安全対策の確認に活用する。
- リスクアナリシス:食品中に含まれる危害要因を摂取することによって人の健康に影響を及ぼす可能性がある場合に、その発生を防止し、又はそのリスクを最小限にするための枠組みをいう。リスクアナリシスはリスク管理、リスク評価及びリスクコミュニケーションの3つの要素から成る。
- リスク管理:すべての関係者と協議しながら、リスク低減のための政策・措置(リスク管理措置)について技術的な実行可能性、費用対効果などを検討し、適切な政策・措置の決定、実施、検証及び見直しを行うこと。
関連情報
- 農林水産省及び厚生労働省における食品の安全性に関するリスク管理の標準手順書
(平成17年8月25日公表)
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/sop/index.html - 農林水産省が優先的にリスク管理を行うべき有害化学物質及び有害微生物のリスト
有害化学物質(令和3年3月24日公表)
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/chemical_r3.html
有害微生物(平成28年12月26日公表)
https//www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/microbio.html - 食品の安全性に関するサーベイランス・モニタリング中期計画
有害化学物質(令和3年3月24日公表)
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/survei/middle_chem_r3.html
有害微生物(平成28年12月26日公表)
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/middle_microbio.html
<添付資料>
令和3年度 食品の安全性に関する有害化学物質及び有害微生物のサーベイランス・モニタリング年次計画(PDF : 684KB)
お問合せ先
消費・安全局食品安全政策課
担当者:阪本、森
代表:03-3502-8111(内線4453)
ダイヤルイン:03-3502-8731
FAX番号:03-3597-0329