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農林水産省

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1.荷受・乾燥施設 ― 乾燥施設利用上の留意事項 ―

(1)収穫作業と原料集荷

  1. あらかじめ圃場で大豆(莢は除く)の水分を測定し、18%以下であることを確認して、収穫作業に入る。またその時被害粒・汚粒の程度も確認しておき、被害が大きい圃場は搬入時に連絡する。
  2. 収穫作業の共同化を図ったり、圃場集荷を行うなど、ロットを大きくしたり、フレコン袋搬入を計画する。
  3. 低水分収穫といえども、収穫粒には水分のばらつきもあるので、1日の施設処理能力を超えないよう、あらかじめ定められた荷受計画に合わせて収穫作業を実施する。
  4. 2品種以上が同時に収穫適期になった場合には、1日又は2日おきに品種を変えて交互に収穫し、搬入する。(1日1品種荷受け)

(2)荷受け

  1. 荷受原料の水分を測定し、18%を境に分別し、別々の乾燥機又はD・Sビン等で乾燥する。また、程度のひどい汚粒・被害粒の多いロット等も分別乾燥する。
  2. 異常気象の時には、登熟不良により特に水分格差が大きいので、注意する。また、霧・雨・早霜等により、圃場が乾燥していない時など汚粒が発生しやすいので、注意する。
  3. やむを得ず乾燥能力以上の荷受けをした場合や水分18%以上の粒が多い場合は、循環式乾燥機に入りきれなかったり、乾燥速度が遅くなったりするので、翌日以降の荷受け計画を見直すことが必要である。
  4. 原料貯留を行う場合は通風装置のある容器で行う。
  5. 荷受大豆の平均水分が設計値(18%)どおりであっても、ほ場によってはバラツキが大きい。また設計値以上の水分で受けざるを得ない場合もある。大豆の乾燥はしわ粒発生防止にのためもともと低水分荷受けであり、さらに乾減率は低い。このため水分むらが大きいと解消はかなり難しい。荷受時の水分の把握、乾燥時のこまめな水分測定によりローテーションを適宜実施するなど留意が必要である。

(3)乾燥

  1. 循環式乾燥機等加温乾燥の場合は、熱風温度を30℃以下とし、平均水分が18%を超えるロットは更に熱風温度を落し気味に乾燥する。乾燥終了時は常温循環を行い、調整タンクへ投入する。
  2. 適切な乾燥機の運転に必要な量の原料で乾燥機が満たされるまでの間は、循環は行わないで通風のみ行う。
  3. 端量乾燥の場合は、熱風温度を低くし、循環速度をおさえ、乾減率が0.3%/h程度となるよう運転する。
  4. 丸型循環式乾燥機の場合は、間欠循環が可能であるので、乾燥機操作マニュアルに従ってに設定する。
  5. ドライストアで乾燥する場合は、ビンごとに体積高さが異なると、ビン間にムラが生ずるので、ビンごとの通風量の調節等により、均一風量となるようにする。
  6. 原料は乾燥を効率よく行うため、ローテーション用のビンを除き、極力全ビンに投入する。
  7. 過度のローテーションは剥皮粒・割粒を増加させるので、1日1回ゆっくり確実に行う。
  8. 送風温度は、晴天時には常温通風(無加温)とし、雨天・夜間は常温+5℃て程度を目安に運転する。
  9. 乾燥作業中の穀温及び水分の推移は、少なくと1時間に1回程度測定し、常に把握する。

(4)乾燥後の貯留

  1. 穀温20℃以下、平均水分13%であることを確認し、一時貯留ビン(またはタンク)に堆積する。
  2. 一時貯留が長期に渡る場合は、水分の戻りに留意し、期中に水分測定とローテーションを実施する。(過度のローテーションは剥皮粒・割粒を増加させるので、期中1~2回程度とする。)
  3. 一時貯留施設容量が少ない場合は、出荷の停滞が施設全体の荷受け・乾燥作業に影響をおよぼさないように留意する。

お問合せ先

農産局穀物課

担当者:豆類班
代表:03-3502-8111(内線4846)
ダイヤルイン:03-3502-5965