5.大豆共同乾燥調製施設設置上の留意点 ― 施設の設置に当たって ―(1)地域の大豆生産の考え方乾燥調製施設は、生産者にとって大幅な省力化、低コスト化を可能とする施設であるが、利用の方法によって省力化、低コスト化の効果が小さくなる。施設整備には少なからず投資が必要となることから、建設前に地域の大豆生産の将来像を十分に検討し、その中で乾燥調製施設の位置づけを明確にすることが必要である。
(2)施設利用体制の整備上記のように乾燥調製施設を上手に利用するには、大豆生産農家、乾燥調製施設運営主体等が参加した施設利用体制を確立することが必要である。 これにより、大豆生産農家が主体的に施設運営に関与することとなり、施設利用に関するさまざまなルールの必要性、施設利用を確保することの重要性の理解が高まることとなる。 また、産地の規模によっては施設を単独で設置すると、コスト高になる場合も想定され、複数の産地が協力して施設を整備することを検討する必要がある。 (3)大豆流通上の留意点そもそも地域の品種の選定は、土壌条件、気象条件などの生産に関する条件のほか、実需者から求められる品種であることが必要である。 流通コストの低減を考えると、フレコン流通が望ましいのは事実であるが、一部の大手大豆加工業者はフレコン流通に対応できるがその他の加工業者は紙袋流通が主体である。施設の運営にあたっては、出荷先の加工業者と連携し、実需者のニーズに即した荷姿での出荷に心がける必要がある。 実需者の中には、人工乾燥による大豆品質の問題を指摘する声もあるが、適切に乾燥調製することがこうした実需者の不安を解消することとなる。乾燥調製施設のオペレータの研修など技術習得に努める必要がある。 実需者からは大豆の品質が落ちないよう保管を適切にしてほしいとの要望が強い。乾燥調製施設の設置にあわせて、保管についても検討する必要がある。 |
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