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農林水産省

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5.大豆共同乾燥調製施設設置上の留意点 ― 各設備設計上の留意点 ―

大豆専用施設の場合の一般的フローを表5-2に示した。また、各設備の設計上の留意点を表5-3にまとめた。

特に大豆は、米、麦に比較し破損しやすいので、下記の事項についても考慮する必要がある。

  1. ビン、タンクには割れ防止シュートを取り付けること。
  2. タンクのホッパー部に割れ防止シートを貼る。
  3. 昇降機のベルト速度は80m/min以下とする。
  4. 昇降機への投入は順方向から行う。(逆投入は大豆破損の最大要因)
  5. 転選機以降の工程では、割れ粒の除去が出来ないので昇降機を使用することが望ましい。(エスカレーター式バケットコンベア)
  6. シュートの曲がり部は、ゴムホースまたはビニールホースのような弾力性のあるものを使用すること。

 

表5-2  一般的な基本フロー

表5-2  一般的な基本フロー

 

表5-3  各設備設計上の留意点

設備 機器 大豆専用施設(新設) 既設共用施設(改造)



荷受ホッパー 1.莢雑物落下防止金網付(図5-1(GIF:5KB)
2.ホッパー内側にゴム張り
1.莢雑物落下防止金網付
粗選機  

1.共用できない粗選機あり(共用タイプ又は大豆用プレイクリーナー設置)

2.金網交換

3.排出部にスクリューコンベア使用機は改造

4.飛散防止対策

荷受計量器

1.容量式水分計付設計量機

2.貯蔵槽の音対策(ダブルタンクはOK)

1.自動水分計(単粒式→容量式)

2.サンプル採取口改造

3.ゲート間隙チェック

4.オートサンプラーチェック(量および搬送ライン)

荷受設備能力 能力=1日当荷受量(t/日)÷8h÷0.7
リターン方式、原則1系列
 



自主検査装置

1.サンプル乾燥機  1基

2.自主検査装置  1式

3.水分計  容量式・赤外線式各1台

4.その他試料用粉砕機等1式

1.既存にデータ処理コンピュータが有れば、大豆ソフトを増設
原料貯留設備

ビンタイプ

タンクタイプ

原料一時貯留設備 

角ビンの項参照

タンクの項参照

原料の一時貯留設備の項参照

 



乾燥機

角ビン

 

1.割れ防止シュート設置(図5-2(GIF:5KB)

2.ビン内排出口上に割れ防止ラバー張り(図5-3(GIF:4KB))50t()ビン/基

 

1.分散盤取り外し

2.割れ防止シュート設置(米麦使用時

撤去 or 巻き上げ可能)

3.ビン内排出口上に緩衝剤張り

4.レベル計位置

5.サンプル取り出し位置(高さ)

角ビン数

 ビン数設定:(1日当平均荷受量÷10t/ビン)を1日当乾燥必要ビン数とし、2日を1サイクルとして乾燥後は別ビンに堆積する。さらに荷受休日(雨天日等)・ローテーションビン・荷受量等から必要ビン数を決定  
循環型乾燥機
(縦型)

1.循環速度留意

2.排出ロータリーバルブ間隙留意

3.排出スクリュウコンベア使用禁止

 (左記に準じて改造)
(丸型) 1. 間欠循環設定可能使用  
(共通)

1.昇降機→搬送機の項参照

2.低温乾燥可能バーナー装着

 
乾燥機基数 1日当最大荷受量(t/日)÷乾燥機容量(t/基)  
籾殻吸湿乾燥

1.大豆・籾殻混合比の設定

2.混合初期の乾燥速度留意

3.容器→タンク・サイロの項参照

 
乾燥用容器数 未定(混合比等未設定のため)  
調


選別機

1.比重選別機等振動を伴う機器有り建屋床に留意(1F設置が良)

2.期待するより大豆の選別・仕上げ状況とコストの関係によりフル装備にするかどうか検討

3.粒径選別→屑粒回収

1.比重選別機等振動を伴う機器有り建屋床に留意

2.既設機器類の間隙に設置する場合、作業員の危険度・保守点検スペース・防災等留意(法関係見直し)

3.米の出荷と大豆調整出荷ラインに注意(米に大豆屑の混入)

調整設備能力

乾燥収量大豆から順次調整作業にはいるものとし、全乾燥終了後60日以内に仕上げるものとする。

能力=総処理量÷実調整作業実施日÷8h/日÷0.9

ただし、調整期間を長く採ると乾燥大豆貯留用容器が多く必要となるので、検査・販売を考慮し、かつ容器建設費・調整設備費を比較して決定する。

大豆クリーナー・色彩選別機は汚粒状態・被害粒状態を検討し、導入の是非・能力を決定する。

 



タンク類

1.底部ゴム張りタンク(小規模)

2.タンク中心部にパイプ(ジグザグ開口付き、図5-4(GIF:5KB))設置。

循環式乾燥機用調整タンク:乾燥機と同容量・同製品タンク:大・中・小・(極小)粒用各1基(極小粒は品種により検討)

・容量=1日調整量×粒別割合
その他屑タンク等
1.2.…同左



昇降機

1.回転数調整可能タイプ

2.下部残留なき構造とする

3.プラスチックバケット採用

4.必要に応じてエスカレータ式を採用(図5-6(GIF:9KB)

1.インバータの設置

2.下部受口底部にゴム板張り

3.頭部落ち口上部に緩衝装置の設置(図5-5(GIF:6KB)

ベルトコンベア  

1.投入部カバーのベルトに面した側にゴム張り(図5-7(GIF:4KB)

2.排出部受け内前後にゴム張り

3.ビン上移動ベルトコンベア両端排出部にゴム付き傾斜板設置

4.傾斜付きの場合は、ヒレ付きベルトに交換

チェーンコンベア 1. 使用禁止 1.ベルトコンベアに交換
シュート

1.整粒ライン  30度
     屑粒ライン  45度

2.シュートの曲管部ゴムエルボ又はクッション部設置(図5-8(GIF:7KB)

1.昇降機に切替弁設置し、別ラインが望ましい(角度同左)

2.垂直部はクッション部の設置又はジグザクシュート




計量装置

1.フレコン出荷、個袋出荷

2.製品極小は袋取りも検討

1.スケールシャッターは交換

個袋・フレコン計量装置(サンプルパック付き)

屑粒用計量機

1.大豆出荷装置設置

 

1.サンプル採取口改造

2.スケールシャッターは交換



 

集排塵設備  1式
(小規模施設は局所集塵)

電気設備

1.既存自動シャッター部に大豆がつまり開閉しにくい部分改造

お問合せ先

農産局穀物課
担当者:豆類班
代表:03-3502-8111(内線4846)
ダイヤルイン:03-3502-5965