更新日:令和2年12月23日
担当:輸出・国際局 知的財産課
担当:輸出・国際局 知的財産課
登録の公示(登録番号第104号)
下記の地理的表示について、登録の公示をしたのでお知らせします。
|
河北せり
1 |
登録番号
|
第104号 | ||||
2 | 登録年月日 | 令和2年12月23日 | ||||
3 | 登録の申請の番号 | 第186号 | ||||
4 | 登録の申請の年月日 | 平成30年10月18日 | ||||
5 | 登録生産者団体の名称 | 河北せり振興協議会 | ||||
6 | 登録生産者団体の住所 | 宮城県石巻市小船越字山畑390 | ||||
7 | 登録生産者団体の代表者の氏名 | 会長 高橋 正夫 | ||||
8 | 登録生産者団体のウェブサイトのアドレス | - | ||||
9 | 特定農林水産物等の区分 | 第1類 農産物類 野菜類(せり) | ||||
10 | 特定農林水産物等の名称 | 河北せり(カホクセリ)、Kahoku Dropwort、Kahoku Seri | ||||
11 | 特定農林水産物等の生産地 | 平成17年3月31日における行政区画名としての宮城県桃生郡河北町(現宮城県石巻市相野谷、中島、皿貝、馬鞍及び小船越) | ||||
12 | 特定農林水産物等の特性 | |||||
「河北せり」は、可食部の茎葉長が他産地の一般的なせりと比べて長く、鮮度保持に優れたせりである。茎葉長50cm以上が、全出荷量の約3割を占める(平成27年~30年平均 資料1(PDF : 251KB))。 地元石巻では古くから漬物やお浸しで根に近い茎部の食感が好まれてきたため、可食部である茎葉長の長さと太さが市場関係者から評価されてきた(資料2(PDF : 104KB))。また、丁寧な調製作業や、鮮度保持された優れた外観の茎葉が評価されている(資料3(PDF : 151KB))。 「河北せり」の中でも栽培期間が長い上に収穫期間が短く、鮮度保持が難しい春のせりの生産量は全国でも少なく、石巻市場における春せりの取扱いは「河北せり」のみで、貴重な地元産品となっている(資料2(PDF : 104KB))。 |
||||||
13 | 特定農林水産物等の生産の方法 | |||||
(1)品種 飯野川在来、みやぎVWD1号、島根みどり その他、上記3品種と同等の特性を有している別の品種も用いることができる。 (2)栽培方法 生産地内の水深を30cm以上確保できるほ場(せり専用田)で伏流水を利用して栽培する。 (3)出荷基準 茎葉長が30cm以上で著しい傷害や害虫被害のないもの。 (4)最終製品としての形態 「河北せり」の最終製品としての形態は、青果(せり)である。 |
||||||
14 | 特定農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由 | |||||
300~400m級の大峰山や黒森山などが屏風のように連なる北上山地周辺に広がっている生産地は、北上山地由来の豊富な伏流水に恵まれ、栽培期間中に大量の水を必要とするせり栽培に適した自然環境である。通常、他地域で用水が不足する秋から春までや、厳しい寒さで水田が凍結する冬季においても、年間を通して11℃程度の水温で湧き出る豊富な伏流水を循環することにより水の凍結を防ぐことができる。せり専用田の深い水深を十分に満たす伏流水が長期間容易に確保できる生産地でせりを栽培することにより、可食部である茎葉長が長いという特性が生まれる。また、収穫後速やかに出荷調製作業を行い、大量の伏流水で丁寧に洗浄して鮮度管理を徹底し、その日の夕方に鮮度保持に優れたせりを出荷している。 昭和57年に茎葉長の出荷基準を他産地よりも長い30cm以上に定めた。昭和59年に生産地全体の統一技術として定着した高畦畔での栽培管理と、圃場と調整施設を近接させるといった収穫・調整方法及び洗浄作業手順の工夫が河北せりの特性を維持している。 |
||||||
15 | 特定農林水産物等がその生産地において生産されてきた実績 | |||||
伏流水を利用したせり専用田での栽培は昭和10年頃から開始され、昭和35年頃に秋から翌年春先までの長期出荷・栽培体系を確立した。 根付きの状態で流通する根せりは主に10月~3月中旬に収穫する秋冬せりで、地元市場及び県外市場などに出荷される。 早春に芽吹いた茎葉のみを根を付けずに刈り取り葉せりとして「飯野川」在来に限定して栽培している春せりは、5月下旬から茎葉が硬くなるので柔らかくえぐみの少ない収穫期間の4月~5月中旬限定で、地元のみに流通させている。春せりは、他産地では一般的に二番摘みをしているが、河北せりは二番摘みをせずに、春の収穫用に前年の秋に植え付けたものを収穫する。 昭和46年から転作作物として導入され、昭和48年から49年にかけて、伏流水の管理及び作業効率化のためにせり専用田の集約化を図るとともに、優良種せりを確保・維持し、播種期・出荷期を統一し、昭和57年には、「河北せり」の長期に及ぶ出荷期間を通して、「河北せり」の優れた外観等の特長を維持するために、出荷時期に合わせた最適な品種の統一化を行った。 一般的に、収穫されたせりを横にしたままにすると、重力屈性が働き曲がってしまうことで鮮度と品質を損ねる。茎葉長の長い「河北せり」ではこれが顕著であった。県外市場への販路開拓を始めた昭和49年から包装資材や出荷箱の改良を重ね、昭和60年に独自の縦置型出荷箱が完成したことで品質低下の課題が解決した。全生産者が縦置型出荷箱を使用した結果、鮮度保持と優れた外観が評価され、秋田市場との取引も始まった。秋田市場では、積雪により秋田県産せりの出荷が途絶える冬期間のきりたんぽ鍋用として、また、日持ちが格段に優れる点が評価され贈答用きりたんぽ鍋セットに平成17年から採用されて以来、継続利用されている。 なお、生産地(旧河北町)では、石巻市と合併する以前より、せりを水田農業ビジョンの地域特例振興作物や、経営所得安定対策における産地交付金の対象作物とし、地域を挙げてせりの産地の維持・形成に努めている。平成30年現在、生産地の「河北せり」の共販出荷農家数は25戸、共販出荷数量115トンとなっている。 |
||||||
16 | 法第13条第1項第4号ロの該当の有無 | 該当しない | ||||
商標権者の氏名又は名称 | - | |||||
登録商標 | - |
|||||
指定商品又は指定役務 | - | |||||
商標登録の登録番号 | - | |||||
商標権の設定の登録及び存続期間の満了の年月日(当該商標権の存続期間の更新登録があったときは、当該商標権の存続期間の更新登録及びその存続期間の満了の年月日についても記載する。) | - |
|||||
専用使用権者の氏名又は名称 | - | |||||
商標権者等の承諾の年月日 | - | |||||
17 | (11から13までに掲げる事項と明細書に定めた法第7条第1項第4号から第6号までに掲げる事項とが異なる場合)その内容 | - | ||||
18 | 特定農林水産物等の写真 | ![]() |
登録簿(PDF : 217KB) | 明細書(PDF : 122KB) | 生産行程管理業務規程(PDF : 108KB) |
(注)登録簿及び明細書の添付資料については、上記表内の資料1、資料2及び資料3と同じ資料のため添付を省略 |
お問合せ先
輸出・国際局 知的財産課
担当者:地理的表示保護制度担当
代表:03-3502-8111(内線4284)
ダイヤルイン:03-6744-2062
FAX:03-3502-5301