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農林水産省

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登録の公示(登録番号第124号)

更新日:令和5年1月31日
担当:輸出・国際局 知的財産課
下記の地理的表示について、登録の公示をしたのでお知らせします。

サヌキ白みそ

1 登録番号 第124号
2 登録年月日 令和5年1月31日
3 登録の申請の番号 第247号
4 登録の申請の年月日 令和2年7月17日
5 登録生産者団体の名称 香川県味噌工業協同組合
6 登録生産者団体の住所 香川県高松市丸の内10番27-52号
7 登録生産者団体の代表者の氏名 代表理事 田中 德兵衞
8 登録生産者団体のウェブサイトのアドレス -
9 特定農林水産物等の区分 第八類 調味料類 みそ(米みそ)
10 特定農林水産物等の名称 サヌキ白みそサヌキシロミソ、sanuki shiro miso
11 特定農林水産物等の生産地 香川県
12 特定農林水産物等の特性
  「サヌキ白みそ」は、なめらかで透き通るようなクリーム色の外観を有し、塩分が6%以内の低塩で糖分を多く含む甘口の白みそである。
  「サヌキ白みそ」は、古くから香川県の多くの郷土料理に欠かせない食材となっているばかりでなく、関西圏のお正月の定番である「白みそ雑煮」の原料としても好まれており、毎年年末は関西圏への出荷が増加する。
  1958年に始まった全国味噌鑑評会では、第1回大会で甘みそ部門における最高品位を獲得しており、2018年の第61回まで連続参加をし、現在も高い評価を得ている。
13 特定農林水産物等の生産の方法
  「サヌキ白みそ」の生産の方法は下記のとおりである。
(1) 原料
     主な原料は、米、大豆及び塩であるが、米については米麹の原料として大豆の2倍使用する。
(2) 原料処理・製造方法
     大豆はなめらか、かつ白く仕上げるため、脱皮したのち8時間以上水に漬け込み、水から煮る間に2回以上水を替える。
(3) 仕込み
     茹でたて熱々の大豆と米麹を混ぜ合わせる「熱仕込み」により仕込みを行う。
(4) 醗酵・熟成
     仕込んだみそを容器に詰め、7日以内の短期間で熟成させる。
(5) すりつぶし
     熟成したみそを臼状の機材等ですりつぶし、なめらかなクリーム状にする。
(6) 最終製品としての形態
    「サヌキ白みそ」の最終製品としての形態はみそ(加工品)である。
14 特定農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由
  「サヌキ白みそ」の生産地がある瀬戸内地域は、温暖で降水量も少ないため昔から大豆、小麦及び米といったみその原料となる農作物の生産が盛んであり、特に香川県は塩、砂糖及び木綿が「讃岐三白」と呼ばれるほどに名産品とされ、良質な塩造りが行われていたことから、香川県では昔から地元の農家が秋の米の取入れがすむとすぐに、蒸した大豆に多めの米麹と塩で仕込み熟成させた自家製白みそを作っており、現在の白みそ商業生産の基盤を担っていた。
  大正時代から白みそ生産の企業化が進み、ブランド名を「サヌキ白みそ」に統一し、京阪神地域へ出荷を始めてから増産が進んだが、香川県において、少塩多糖型の「サヌキ白みそ」が多く造られるようになった背景は、京阪神、特に京料理の影響が強いと言われている。
  「サヌキ白みそ」が「糖分を多く含み甘口」となるのは、原料として大豆の2倍の米麹を使用し、熱い状態のまま仕込みを行うことででんぷんの糖化が促進されることに起因しており、また、「透き通るようなクリーム色の外観」は、脱皮した大豆を使用し複数回水を替えて煮ているため着色成分が除去されることや7日以内の短い熟成期間により熟成時に原料の大豆や麹に含まれるアミノ酸と糖が反応して褐色の色素に変化することが抑えられることによってもたらされ、さらに最終仕上げの磨り潰しにより「なめらかさ」が引き出されている。
15 特定農林水産物等の特性が確立したものであることの理由
  香川県における白みその伝来には二説あり、一つ目は平安時代の保元の乱(1156年)で敗れ讃岐国に配流となった崇徳上皇が、都を懐かしみ白みそ料理を所望して里人に作らせたのが始まりという説。もう一つは、天喜年間(1053年~1058年)に皇室の御領地であった讃岐国志度の地がその後京都の寺院に寄進されその間の交流で伝えられたという説である。何れにしても11~12世紀に京都の朝廷から伝わったという点は共通している。
  香川県で白みその商業生産が盛んになったのは、第二次世界大戦中の経済統制が解除され、1950年に香川県味噌工業協同組合(以下「組合」という。)を設立してからの比較的最近のことであるが、その後の高度経済成長期の到来とともに、当時の運搬手段であった船での輸送が便利で、かつ甘口の白みその需要が高かった京阪神地域への出荷が増加したことが白みそ製造発展の要因となっている。
  県内のみそ製造業者が一丸となり、品質第一をモットーとして切磋琢磨し築き上げた白みそは、組合設立時に名称を組合ブランドの「サヌキ白みそ」に統一し共同販売を実施するなど組合を中心に生産を推進する中で、讃岐の海や山の産物が融合して育まれ発展した「サヌキ白みそ」は、「あん餅雑煮」、「サワラやマナガツオのみそ漬け」、「てっぱい」など数々の郷土料理のほか、香川県の特産品である讃岐うどん店の定番メニューでもあるおでんの「からしみそ」にも使われるなど、香川県の食文化を支え、四季折々の一般家庭の食卓に欠かせない食材となっている。
  現在、「サヌキ白みそ」の製造業者は4メーカーで、近年の食生活の多様化などを背景に「サヌキ白みそ」の出荷量は減少傾向にあるが、東南アジアを中心とした海外への輸出を展開するなど、新規市場の販路拡大に取り組んでいる。
16 法第13条第1項第4号ロ該当の有無 該当する
商標権者の氏名又は名称 讃岐食品工業株式会社
登録商標 元(イリヤマ)∞サヌキ\白味噌∞
指定商品又は指定役務 30 白みそ
商標登録の登録番号 第1649358号
商標権の設定の登録及び存続期間の満了の年月日(当該商標権の存続期間の更新登録があったときは、当該商標権の存続期間の更新登録及びその存続期間の満了の年月日を含む。) [登録年月日]昭和59年1月26日
[更新登録日]平成25年8月20日
[存続期間の満了年月日]令和6年1月26日
専用使用権者の氏名又は名称
商標権者等の承諾の年月日 昭和59年1月26日
17 (11から13までに掲げる事項と明細書に定めた法第7条第1項第4号から第6号までに掲げる事項とが異なる場合)その内容
18 特定農林水産物等の写真 [124_サヌキ白みそ]産品画像

お問合せ先

輸出・国際局 知的財産課

担当者:地理的表示保護制度担当
代表:03-3502-8111(内線4284)
ダイヤルイン:03-6744-2062
FAX:03-3502-5301

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