更新日:平成29年11月10日
担当:食料産業局 知的財産課
担当:食料産業局 知的財産課
登録の公示(登録番号第45号)
下記の地理的表示について、登録の公示をしたのでお知らせします。
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若狭小浜小鯛ささ漬
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登録番号
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第45号 | ||||
2 | 登録年月日 | 平成29年11月10日 | ||||
3 | 登録の申請の番号 | 第99号 | ||||
4 | 登録の申請の年月日 | 平成28年11月21日 | ||||
5 | 登録生産者団体の名称 | 協同組合小浜ささ漬協会 | ||||
6 | 登録生産者団体の住所 | 福井県小浜市川崎1丁目3-6 | ||||
7 | 登録生産者団体の代表者の氏名 | 理事長 田村 均 | ||||
8 | 登録生産者団体のウェブサイトのアドレス | - | ||||
9 | 特定農林水産物等の区分 | 第24類 加工魚介類 調味加工品(小鯛ささ漬) | ||||
10 | 特定農林水産物等の名称 | 若狭小浜小鯛ささ漬(ワカサオバマコダイササヅケ) | ||||
11 | 特定農林水産物等の生産地 | 福井県小浜市 | ||||
12 | 特定農林水産物等の特性 | |||||
「若狭小浜小鯛ささ漬」は、日本海産の小鯛(小型のレンコダイ)を三枚におろして薄塩にし、酢あるいは酢と調味料を合わせた調味酢に漬けた後、樽詰め等にしたものである。 小鯛の皮の部分が美しいピンク色に輝くとともに、身の部分はつやを伴った淡い飴色または透明感のある白色を呈し、当地で受け継がれてきた加工方法により身が締まり、適度な塩気と酸味が小鯛の旨味を引き立てている逸品である。特に、伝統的なパッケージである杉の木樽に樽詰めされたものは、杉のほのかな香りと相まった風味となる。 また、小鯛の脂ののり等を見極め、塩分の浸透と酢漬けを塩や酢の使用量や漬け込みの時間を絶妙に調整して行うことにより、小鯛から滲出するドリップが軽減し、水分が保持されるため、保存性も有し、冷蔵で少なくとも4日程度(製品の包装方法等によりそれ以上の期間となる場合もある)は風味と食感が保たれる。 刺身のようにわさび醤油を付けて食すほか、寿司飯にもよく合い、ちらし寿司や手まり寿司の具にも適している。その他、吸い物や酢の物にしても良い。 このような特性を持つ本品は、小浜市と地理的に近く、小浜市の水産物の主要な消費地であった京都では古くから取り扱われ評価されていたが、昭和39年に催された第13回全国水産加工品展において、小浜の生産業者の小鯛ささ漬が水産庁長官賞を受賞するなど、交通網の発達等に伴い全国的にその品質が広く知られるようになり、現在では、小浜市の代表的な特産品として全国的な知名度を有するに至っている。 |
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13 | 特定農林水産物等の生産の方法 | |||||
「若狭小浜小鯛ささ漬」は、生産地において以下のとおり生産する。 (1)原料とする魚 日本海産の小鯛(小型のレンコダイ)とする。 (2)魚の処理 小鯛の鱗を落とし、頭および内臓を除去し、真水で洗浄した後、三枚におろし、腹身を薄く削いで骨を取り除く一連の処理を素早く行う。 (3)仕込み 振り塩または塩水に漬け、塩分を浸透させた後、余計な塩分を真水で洗い流し、酢または酢と調味料を合わせた調味酢に漬ける。水分の保持等の品質上の特性が備わるように塩や酢の使用量や浸透させる時間は小鯛の脂ののり等により調整される。なお、調味料の使用の有無や種類、使用量は製造者により異なる。 (4)包装 樽詰めまたはトレー等に並べて包装する。なお、その際に笹の葉や昆布等を添えることもある。 (5)最終製品としての形態 「若狭小浜小鯛ささ漬」の最終製品としての形態は調味加工品(小鯛ささ漬)である。 |
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14 | 特定農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由 | |||||
小浜は、日本海地域では京都に最も近く、タイやカレイ、サバをはじめとした多様な魚介類が豊富に水揚げされる若狭湾に面している。若狭湾で漁獲され、水揚げされた魚介類は京都へと運ばれ、京都との繋がりの中で発展してきた地域である。 この地域では、古くから鯛漁が盛んであったが、明治後期からレンコダイが海流等の影響により大量に漁獲されるようになった。 そのレンコダイの活用方法を、小浜市の魚商人が京都の取引先に相談し、明治後期に共同で開発したのが現在の小鯛ささ漬の起源とされている(小鯛ささ漬の起源については諸説があるが、この説が信憑性が高いと言われている)。 冷蔵技術が発達していない頃に魚介類を遠方に輸送するためには塩蔵等にして保存性を高める必要があったが、小浜では、一昼夜で魚介類を京都という大消費地に運ぶことができたことから、日持ちの良さだけでなく、新鮮さも求められた。このようなニーズに対応するため、塩漬けと酢漬けの2つの工程を塩や酢の使用量や漬け込みの時間を絶妙に調整し行うことにより、保存性を有しながらも生に近い風味の小鯛ささ漬を製造する技術が考案され、当地で確立されたのである。 また、小鯛ささ漬の鮮度を保つためには、小鯛を三枚におろし、骨を取るという一連の作業を素早く行う必要があるが、この工程を機械化することは困難であり、現在でも人の手を要する。加えて、季節や小鯛の脂ののり等により塩や酢の使用量や漬け込みの時間等を見極める力量も求められる。小浜では、長年の小鯛ささ漬の製造の歴史を有し、加工技能に熟練した者に恵まれているため、このような当地で練磨され、受け継がれてきた処理や加工の技術による小鯛ささ漬の製造が可能である。 このように、「若狭小浜小鯛ささ漬」の刺身のような食感や優れた風味等の特性は、豊かな漁場である若狭湾に面し大消費地である京都との絶妙な距離にあった小浜で生み出されたものであり、その製造の歴史のある当地の優れた熟練技能者達により、その品質が支えられているのである。 |
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15 | 特定農林水産物等がその生産地において生産されてきた実績 | |||||
現在の小鯛ささ漬の起源は、先述のように明治後期とする説が信憑性が高いとされているようにその生産の歴史は古い。昭和11年には、小浜の生産業者の「小鯛笹漬」が福井県水産品評会において二等賞を受賞しており、生産の歴史を示す記録として残されている。 昭和39年には、任意団体「小浜ささ漬協会」が設立され、平成25年には、中小企業等協同組合法に基づく事業協同組合「協同組合小浜ささ漬協会」として法人化されている。 |
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16 | 法第13条第1項第4号ロの該当の有無 | 該当しない | ||||
商標権者の氏名又は名称 | - | |||||
登録商標 | - | |||||
指定商品又は指定役務 | - | |||||
商標登録の登録番号 | - | |||||
商標権の設定の登録(更新登録があったときは、更新登録も含む。)の年月日 | - | |||||
専用使用権者の氏名又は名称 | - | |||||
商標権者等の承諾の年月日 | - | |||||
17 | (11から13までに掲げる事項と明細書に定めた法第7条第1項第4号から第6号までに掲げる事項とが異なる場合)その内容 | - | ||||
18 | 特定農林水産物等の写真 | ![]() |
登録簿(PDF : 314KB) | 明細書(PDF : 237KB) | 生産行程管理業務規程(PDF : 334KB) |
お問合せ先
食料産業局知的財産課担当者:地理的表示保護制度担当
代表:03-3502-8111(内線4284、4283)
ダイヤルイン:03-6744-2062、03-6738-6317
FAX:03-3502-5301