更新日:令和2年10月19日
担当:輸出・国際局 知的財産課
担当:輸出・国際局 知的財産課
登録の公示(登録番号第47号)
下記の地理的表示について、登録の公示をしたのでお知らせします。
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岩手野田村荒海ホタテ
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登録番号
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第47号 | ||||
2 | 登録年月日 | 平成29年11月10日 | ||||
3 | 登録の申請の番号 | 第105号 | ||||
4 | 登録の申請の年月日 | 平成28年12月26日 | ||||
5 | 登録生産者団体の名称 | 野田村漁業協同組合 | ||||
6 | 登録生産者団体の住所 | 岩手県九戸郡野田村大字野田第27地割73番地 | ||||
7 | 登録生産者団体の代表者の氏名 | 代表理事組合長 小谷地 勝 | ||||
8 | 登録生産者団体のウェブサイトのアドレス | http://www.jf-noda.or.jp/【外部リンク】 | ||||
9 | 特定農林水産物等の区分 | 第11類 貝類 ほたてがい | ||||
10 | 特定農林水産物等の名称 | 岩手野田村荒海ホタテ(イワテノダムラアラウミホタテ) | ||||
11 | 特定農林水産物等の生産地 | 岩手県野田村野田湾 | ||||
12 | 特定農林水産物等の特性 | |||||
「岩手野田村荒海ホタテ」は、ホタテガイの成育環境に優れた岩手県野田村野田湾において、漁業者のきめ細やかな管理の下で養殖されたホタテガイである。 「岩手野田村荒海ホタテ」の特徴は、良好な飼育環境の中で育つため、身が肉厚なことである。特に、貝が自由に泳ぎ回れるような密度の下で養成するため、その貝柱は繊維がしっかりとしてぷりぷりとした弾力のあるものとなる。また、大味にはならず、雑味がなく旨味が濃い。さらに貝殻に付着した生物の除去が丁寧に行われていることで、貝殻の表面は滑らかで美しい外見を有している。 味と食感、外見がいずれもすぐれ、生食はもちろんのこと、焼く、煮る、蒸すなど、どのような調理法にも良く合うので、その品質は飲食業者等から高く評価されている。東日本大震災後に生産を再開した際には、震災前から出荷していた取引先の多くへ出荷が再開されたことに加え、新たな取引先も開拓していることも「岩手野田村荒海ホタテ」が優れた品質を有していることを裏付けている。 |
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13 | 特定農林水産物等の生産の方法 | |||||
「岩手野田村荒海ホタテ」の生産の方法は、以下のとおりである。 (1)養殖漁場 「岩手野田村荒海ホタテ」の養殖漁場は岩手県野田村野田湾内とする。 (2)養殖の方法 (ア)採苗は水温等の条件にもよるが通常は4~5月頃に浮遊するホタテガイの幼生(ラーバ)を付着させるための採苗器を野田湾内に投入することにより行い、採苗器に付着した幼生を7~8月頃まで育てた後に養殖用のカゴに入れ替える(第1次分散)。 (イ)(ア)の採苗の場合を除き、ホタテガイは養殖用のカゴに収容して養殖する。 (ウ)第1次分散後は、ホタテガイが自由に泳ぎ回れる程度の密度で養成できるよう、ホタテガイの成長に応じ、養殖用のカゴに収容するホタテガイの数を減らしていく入れ替え作業(第2次分散以降の分散作業)を適宜行う。 (エ)「岩手野田村荒海ホタテ」の出荷は、採苗年の翌年以降に行う。出荷サイズに応じ出荷までの分散回数は異なるが、殻長が11cmを超えるような大型のホタテガイに養成してから出荷する場合には、第5次分散まで実施する。 (オ)第2次分散以降に分散を実施する際及び出荷の際には、機械等により貝殻に付着した生物の除去を合わせて行う。なお、第1次分散以降の分散作業及び付着生物の除去作業は、養殖用の漁船又は野田村内の漁港において行う。 (3)最終製品としての形態 「岩手野田村荒海ホタテ」の最終製品としての形態は、生鮮貝類(ホタテガイ)である。 |
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14 | 特定農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由 | |||||
「岩手野田村荒海ホタテ」の生産地となる野田湾は、岩手県県北部の三陸海岸北部に位置する。三陸の北部海域は、北からは寒流の親潮、南から暖流の黒潮北上分派、そして津軽海峡からの津軽暖流と様々な海流が交錯し、複雑な潮境が形成され、栄養豊かでプランクトンが豊富な海である。 また、入り組んだ複雑な海岸線の多い三陸沿岸の海域にありながらも、野田湾は、養殖漁場のある他の湾と比べ、開放性が高いのが特徴である。このため、潮通しがよく、海水が淀みなく流れているため、きれいな水質が保たれている。そして野田湾の有するこれらの地理的な特性は、「岩手野田村荒海ホタテ」の成長の良さにつながり、肉質や食味の良さなど高く評価されている品質に大きく影響する。 一方で、波浪等の影響を受けやすいため、養殖施設を維持管理し、複数年にわたりホタテガイを育てていくためには、多大な労力を要する。しかし漁業者たちは、作業環境の厳しさを克服し、天然採苗、栄養素が豊富でかつホタテガイが自由に泳ぎ回れる環境を維持するための養殖用のカゴでの養成、分散による収容密度の調整などきめ細かな養殖管理を徹底して良質なホタテガイを養殖する方法にこだわり、その生産を続けてきた。平成23年の東日本大震災では、当湾のホタテガイ養殖も壊滅的な被害を受けたが、それを乗り越え、平成23年中には養殖を再開させている。 このように、「岩手野田村荒海ホタテ」の肉厚な身や弾力のある貝柱、雑味のない旨味の濃さ、外見の美しさといった産品としての独自性は、ホタテガイの成長に好適な野田湾の環境と自然環境の厳しさを克服して良質なホタテガイの養殖を続けてきた当地区の漁業者たちの取組により生まれたものである。 |
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15 | 特定農林水産物等がその生産地において生産されてきた実績 | |||||
野田村では、昭和43年に野田湾内のワカメ養殖施設にホタテガイ稚貝が付着しているのが発見されたことをきっかけにして、昭和48年にホタテガイ養殖用の種苗生産に着手したのがはじまりである。野田湾内の食用ホタテガイの養殖は、種苗生産が開始された時から並行して行われ、平成の年代に入って種苗の需要が低下してきたことに伴い、その生産量も増加させてきた。 平成23年3月11日の東日本大震災では、野田村の水産業も津波により壊滅的な被害を受けたが、震災直後となる平成23年5月には採苗を行い、その生産を再開した。野田村の食用ホタテガイの養殖生産量は、平成25年に37t、平成26年に63t、平成27年に142tと順調に回復してきている。 |
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16 | 法第13条第1項第4号ロの該当の有無 | 該当しない | ||||
商標権者の氏名又は名称 | - | |||||
登録商標 | - | |||||
指定商品又は指定役務 | - | |||||
商標登録の登録番号 | - | |||||
商標権の設定の登録(更新登録があったときは、更新登録も含む。)の年月日 | - | |||||
専用使用権者の氏名又は名称 | - | |||||
商標権者等の承諾の年月日 | - | |||||
17 | (11から13までに掲げる事項と明細書に定めた法第7条第1項第4号から第6号までに掲げる事項とが異なる場合)その内容 | - | ||||
18 | 特定農林水産物等の写真 | ![]() |
登録簿(PDF : 120KB) | 明細書(PDF : 133KB) | 生産行程管理業務規程(PDF : 104KB) |
お問合せ先
輸出・国際局 知的財産課
担当者:地理的表示保護制度担当
代表:03-3502-8111(内線4284)
ダイヤルイン:03-6744-2062
FAX:03-3502-5301