登録の公示(登録番号第74号)
更新日:令和3年4月16日
担当:輸出・国際局 知的財産課
担当:輸出・国際局 知的財産課
下記の地理的表示について、登録の公示をしたのでお知らせします。 |
菊池水田ごぼう
1 | 登録番号 | 第74号 |
2 | 登録年月日 | 平成31年3月20日 |
3 | 登録の申請の番号 | 第98号 |
4 | 登録の申請の年月日 | 平成28年11月21日 |
5 | 登録生産者団体の名称 | 菊池地域農業協同組合 |
6 | 登録生産者団体の住所 | 熊本県菊池市旭志川辺1875番地 |
7 | 登録生産者団体の代表者の氏名 | 代表理事組合長 三角 修 |
8 | 登録生産者団体のウェブサイトのアドレス | http://jakikuchi.jp/ 【外部リンク】 |
9 | 特定農林水産物等の区分 | 第1類 農産物類 野菜類(ごぼう) |
10 | 特定農林水産物等の名称 | 菊池水田ごぼう(キクチスイデンゴボウ)、Kikuchi Suiden Gobo |
11 | 特定農林水産物等の生産地 | 熊本県菊池市、熊本県合志市、熊本県菊池郡大津町、熊本県菊池郡菊陽町 |
12 | 特定農林水産物等の特性 | |
「菊池水田ごぼう」は、その名称のとおり、水田で栽培するごぼうである。畑地で栽培する一般的なごぼうと比較して肌が白く曲がりが少ないといった外観上の特徴のほか、柔らかくあくが少ないという特徴を有しており、あく抜きをせずに調理することができる。 「菊池水田ごぼう」は、3月下旬頃から7月中旬頃まで出荷する春ごぼうと、11月下旬頃から3月中旬頃まで出荷する冬ごぼうがあり、年間を通じ出荷が可能である。市場関係者からは、出荷期間が長いことに加え、出荷期間中の品質、数量が安定している点が評価されている(別紙(PDF : 512KB))。 また、春ごぼうは、全てのごぼうをフィルム等で被覆するトンネル栽培を行うことで冬期の寒さからごぼうを守り、他産地ではごぼうが出回らない3月末から4月上旬に高品質なごぼうを出荷できるため、毎年新聞やメディアに取り上げられ知名度の向上や販路拡大につながっている。 |
||
13 | 特定農林水産物等の生産の方法 | |
(1)品種 生産者団体が地域内で試験栽培し選定した早生品種(渡辺早生等)を使用する。 (2)栽培方法 水田で栽培する。播種前には完熟堆肥の施用やトレンチャー等による深耕を行う。 (3)出荷調整 収穫後のごぼうを洗い、泥やひげ根を取り除く。その後、流水にさらし、あく抜きを行う。 (4)出荷規格 出荷に当たっては、生傷、病害虫被害、その他の損傷が著しくない20cm以上のものとする。 (5)最終製品としての形態 「菊池水田ごぼう」の最終製品としての形態は、青果(ごぼう)である。 |
||
14 | 特定農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由 | |
「菊池水田ごぼう」の生産地である菊池地域(菊池市、合志市、菊池郡大津町及び菊陽町)は、熊本県の北東部に位置し、名水百選(環境省選定 名水百選:昭和60年度選定)にも選ばれている菊池水源の他、北を菊池川、南を白川が流れ、二つの一級河川に挟まれた地域であり、その豊かな水を利用した水稲栽培が盛んな地域である。 「菊池水田ごぼう」が栽培されている地域は、排水の良い地域で、地元では「ザル田」と呼ばれている。この地域は畑作物の栽培にも適するとともに、有機質を中心とした完熟堆肥をすき込む土づくりをしてきたことで土が団粒化し、適度な保水性が確保されている。このため、その豊かな水の利用とあいまって、水持ちも良く水はけも良い地域となって水田にも畑作にも対応することができる。 一般的に、ごぼうはセンチュウ等による連作障害が発生しやすい作物であるため、通常は土壌消毒剤の使用や圃場のローテーションが必要になるが、水田に水を張ることでセンチュウ等が死滅するため、土壌消毒剤の使用軽減を図りつつ同一圃場での連作が可能である。 生産地周辺は畜産も盛んな地帯であることから、耕畜連携の取り組みとして、稲わらと堆肥の交換を行い、完熟堆肥の安定的な供給を受けることができ、トレンチャー等による深耕と合わせ土づくりをしてきた。 土壌に石がほとんどない水田を利用することに加え、有機物を中心とした堆肥のすき込みとトレンチャー等による深耕を行うことで土壌が地中深くまで軟らかいことから、ごぼうは阻害要因をほとんど受けることなく生育し、曲がりが少なく真っ直ぐに育つ。早生品種であるため栽培期間が短いことから、柔らかいごぼうが生産できている。 加えて、菊池水源の地下水を利用して、収穫後のごぼうを洗い、大量の流水にさらすことであく抜き作業を行うことができるため、肌が白く、あくが少ないごぼうという特性に繋がっている。 また、春ごぼうは、稲の収穫後の冬期に播種することから、地域の取り組みの一つとして、全てのごぼうをフィルム等で被覆するトンネル栽培を行って冬期の寒さからごぼうを守り、他産地ではごぼうが出回らない3月末から高品質なごぼうを出荷している。 |
||
15 | 特定農林水産物等がその生産地において生産されてきた実績 | |
昭和40年当時、菊池地域では畑地でごぼう栽培が行われていたが、連作障害などの問題を抱えていた。その対策として水稲収穫後の水田裏作で栽培を行ったところ、連作障害を回避することができるとともに、柔らかく香り豊かなごぼうが安定的に生産できることがわかり、現在に至るまで50年以上水田での栽培が継続されている。 昭和42年には、下処理に時間がかかるごぼうをもっと手軽に使いたいという消費者のニーズに応え、洗いとあく抜きを取り入れた。昭和45年には、より肌の白いごぼうを目指し品種の選定を行った。その結果、ごぼうの白さには栽培期間が影響することがわかり、現在の早生品種(渡辺早生等)の導入にいたった。その後、トレンチャーによる深耕や収穫機の導入により安定的な生産が可能となり、昭和57年から本格的に関東への出荷が始まったことで、「菊池水田ごぼう」の柔らかさと香り、肌の白さ、調理の手軽さが多くの消費者に認知されるようになった。 |
||
16 | 法第13条第1項第4号ロの該当の有無 | 該当しない |
商標権者の氏名又は名称 | - | |
登録商標 | - | |
指定商品又は指定役務 | - | |
商標登録の登録番号 | - | |
商標権の設定の登録及び存続期間の満了の年月日(当該商標権の存続期間の更新登録があったときは、当該商標権の存続期間の更新及びその存続期間の満了の年月日についても記載する) | - | |
専用使用権者の氏名又は名称 | - | |
商標権者等の承諾の年月日 | - | |
17 | (11から13までに掲げる事項と明細書に定めた法第7条第1項第4号から第6号までに掲げる事項とが異なる場合)その内容 | - |
18 | 農林水産物等の写真 | ![]() |
登録簿(PDF : 371KB) | 明細書(PDF : 145KB) | 生産行程管理業務規程(PDF : 214KB) |
お問合せ先
輸出・国際局 知的財産課
担当者:地理的表示保護制度担当
代表:03-3502-8111(内線4284)
ダイヤルイン:03-6744-2062
FAX番号:03-3502-5301