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農林水産省

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更新日:令和5年5月24日
担当:輸出・国際局 知的財産課

登録の公示(登録番号第78号)

下記の地理的表示について、登録の公示をしたのでお知らせします。

佐用もち大豆

1
登録番号
 第78号
2 登録年月日  令和元年5月8日
3 登録の申請の番号  第140号
4 登録の申請の年月日  平成29年8月29日
5 登録生産者団体の名称  佐用もち大豆振興部会
6 登録生産者団体の住所  兵庫県佐用郡佐用町佐用2611番地1
7 登録生産者団体の代表者の氏名  会長 庵逧 典章
8 登録生産者団体のウェブサイトのアドレス  -
9 特定農林水産物等の区分  第1類 農産物類 穀物類(大豆)
10 特定農林水産物等の名称  佐用もち大豆(サヨウモチダイズ)、Sayo Mochidaizu
11 特定農林水産物等の生産地  兵庫県佐用郡佐用町
12 特定農林水産物等の特性
 「佐用もち大豆」は、佐用町内のみで生産している在来種の大豆で、加熱した時のもちもちとした独特の食感が最大の特徴である。
 大粒で平均百粒重が40gを超え、県内で流通している一般的な品種と比較すると、約3割重量が重い。さらに、ショ糖をはじめとした糖質含量が高く甘味が強い。
 大豆に含まれる主要なタンパク質は、品種により割合が異なるが、「佐用もち大豆」は、加熱すると保水力が増し弾力が強くなる作用があるグリシニンの含有量が他の大豆に比べて高い。粒が大きく吸水量が多いことに加えて、グリシニンを多く含むことで、加熱すると柔らかいが粘りが強い独特の食感になる。
 このことは、大豆を専門に取り扱っている流通業者からも高く評価されており、実際に、「佐用もち大豆」を使用して製造した豆腐は、大豆の風味と甘味、そしてそのやわらかさが評価され、一般財団法人全国豆腐連合会が主催する2016第2回全国豆腐品評会絹ごし豆腐部門で銀賞全農賞を受賞している。
13 特定農林水産物等の生産の方法
 「佐用もち大豆」の生産の方法は、以下のとおりである。
(1)栽培の方法
    佐用町内において、佐用町内の種子専用ほ場で生産された種子を用いて栽培する。
(2)出荷規格
    出荷にあたっては、下記の条件をすべて満たすものとする。
  ア 被害粒、未熟粒及び異種穀粒の合計が35%以下であること
  イ 著しい被害粒等が5%以下であること
  ウ 異種穀粒が2%以下であること
  エ 異物混入なしであること
  オ ふるい目7.3mmのふるいで振るって、ふるい上に残る粒の全量に対する重量比が70%以上であること
  カ 水分は15.0%以下であること
(3)最終製品としての形態
    「佐用もち大豆」の最終製品としての形態は、穀物類(大豆)である。 
14 特定農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由
 佐用町は、周囲を山に囲まれた千種川水系の盆地にあり、千種川とその支流に沿って広がる耕地は川砂が混ざった水捌けがよい肥沃な土壌で、湿害に弱い大豆の生育に適している。昼夜の寒暖差も大きく、晩熟で大粒な「佐用もち大豆」の登熟期に当たる9月以降から、収穫される12月まで、10度以上の温度差が得られることから、粒数の確保と子実の肥大が良好である。
 特性に偏りが生じないよう、佐用町では、町内に種子専用ほ場を設置し、原々種、原種、種子の厳格な管理を行い、「佐用もち大豆」固有の特性や形質・純度の維持に努めている。
 もち大豆は、岡山県や鳥取県にも他系統が存在するものの、草丈が高く倒伏しやすいうえに一般的な大豆の7割程度の収量しかないため、現在は、ごく一部の生産者が栽培しているのみで、厳格な種子管理を行い産地として栽培を継続しているのは佐用町のみである。
 なお、「佐用もち大豆」は、主茎長が一般的な栽培品種の1.5倍ほどあり、他産地のもち大豆よりもさらに草丈が高い独自の系統で、現在、他県には同一系統の存在は確認されていない。
 佐用町では、この貴重な在来系統である「佐用もち大豆」を地域資源として活かすため、地域をあげて加工品開発に取り組んでおり、「佐用もち大豆」とその加工品は、町内外から佐用町の特産品として広く認識されている。 
15 特定農林水産物等がその生産地において生産されてきた実績
 古くから味噌作りが盛んな旧佐用郡上月町(現佐用町)は、加工に適した大豆への関心が特に高い地域であり、昭和50年代後半に水田転作作物として大豆を選択した。その際に、隣県の岡山県農業試験場等から在来種を導入して町内で試験栽培を行ったところ、地域内外の関係者から一致して高い評価を得たのがもち大豆であった。もち大豆は、兵庫県、岡山県、鳥取県でそれぞれ独自の系統が栽培されていたが、旧佐用郡上月町で導入したもち大豆は他地域に同じ特性をもつものがすでに存在しておらず、独自の系統として「佐用もち大豆」と呼ばれることとなった。昭和63年から、このもち大豆の種子生産を町内のほ場1haで開始し、兵庫県農業試験場の協力を得ながら優良系統の選抜に取り組み、平成元年には23haまで作付面積を拡大した。さらに、選抜した優良系統の保存及び安定的な種子生産を図るため、平成6年には町内に原々種ほ、原種ほを設置している。
 その後も一定の品質を保ちながら作付面積を増やし、現在、佐用町では、生産者約400名が、約70㏊で年間約80t(平成29年実績)の「佐用もち大豆」を生産している。 
16 法第13条第1項第4号ロの該当の有無  該当しない
商標権者の氏名又は名称  -
登録商標  -
指定商品又は指定役務  -
商標登録の登録番号  -
商標権の設定の登録及び存続期間の満了の年月日(当該商標権の存続期間の更新登録があったときは、当該商標権の存続期間の更新登録及びその存続期間の満了の年月日についても記載する。)  -
専用使用権者の氏名又は名称  -
商標権者等の承諾の年月日  -
17 (11から13までに掲げる事項と明細書に定めた法第7条第1項第4号から第6号までに掲げる事項とが異なる場合)その内容  -
18 特定農林水産物等の写真  佐用もち大豆の写真

 

登録簿(PDF : 173KB) 明細書(PDF : 213KB) 生産行程管理業務規程(PDF : 187KB)

 

お問合せ先

輸出・国際局 知的財産課

担当者:地理的表示保護制度担当
代表:03-3502-8111(内線4284)
ダイヤルイン:03-6744-2062

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