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農林水産省

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平成30年度6次産業化優良事例表彰結果

  6次産業化に取り組む農林漁業者等を全国的な視点で支援するため、6次産業化の事例を収集し、外部有識者による審査を経て選定した優良事例の表彰式及び発表会を開催しています。

主催:6次産業化推進協議会
事業実施主体:(株)共同通信社

農林水産大臣賞

株式会社オオヤブデイリーファーム
(熊本県合志市)

ジャージー牛乳によるヨーグルトの商品開発で差別化に成功し、ネット通販やスーパー、百貨店など積極的に販路を広げている。酪農教育ファームとして体験学習の場にするなど地域とのつながりも深い。6次化を拡大すべく加工施設兼直売飲食施設を新築中で、循環型酪農として安定した生産と販売の拡大が見込まれる。

事業者の概要

所在地:熊本県合志市
代表者:代表取締役 大薮 裕介
売上高:1億1千万円(H29年12月)
従業員:10人
URL:https://www.oyabudairyfarms.com

■事業の内容

  • ホルスタインやジャージーなど乳牛約100頭を飼育。自家産堆肥で飼料のトウモロコシも栽培。
  • フランスのBLEU BLANC COEUR 協会が取り組む、亜麻種子由来の飼料を家畜に与える飼育技術を取り入れ、血中中性脂肪低下などの効果があるとされるオメガ3脂肪酸の含有率が高い牛乳を生産。
  • この牛乳を原料に、成分や味わいの差別化を図ったヨーグルトなどを2012年から製造・販売。
  • 搾乳などの体験学習を積極的に行っているほか、健康都市を目指す合志市や産学官連携で商品開発を進める九州地域バイオクラスター推進協議会とも連携。
オオヤブデイリーファーム代表取締役大薮氏(上)とMILK'OLO(下) オオヤブデイリーファーム

■6次産業化に取り組んだきっかけ

  • 輸入品や生産調整など外部要因の影響を受けない強い酪農家になりたいと考えた。
  • 中小企業家同友会の会合などに参加する中で、自分の作る牛乳の良さを世間に伝えられていないことに気が付き、牛乳を様々な形で提案することで消費者から選ばれる生産者になろうと6次産業化を決意。
  • 事業着手にあたっては営業の経験がないという迷いもあり、近隣の酪農家や生産者団体などに相談。6次産業化に反対する人もいたが、今の牧場を次の世代につないでいける酪農家になるためには自らが行動を起こすしかないと奮起した。

■取組の効果

  • 牛乳だけでなく加工品からも利益を得られるようになったことで経営が安定。牛に無理をさせて乳量を増やす必要がなくなり、牛の負担を減らすことができた。
  • ヨーグルトなどの売上は加工を始めた2012年は300万円だったが2018年は約6300万円まで伸びている。
  • 東京、大阪、名古屋、福岡で開かれる展示会に積極的に参加し、ネット通販やスーパー、百貨店などに販路を広げた。カタログギフト会社からの要請でOEM生産も開始。各種コンクールにも積極的に参加して受賞実績を重ねている。

■これまでに直面した課題と解決策

  • 商品の差別化

    乳酸菌や発酵温度と時間を変えて試作を繰り返し、出来立てから徐々に酸味と香りが増す熟成式でクリームチーズのような層が上部にできるヨーグルトを開発。熟成式・二層式のヨーグルトは珍しく、食感の特徴や乳成分の高さが分かる商品となった。

  • 専門家派遣事業を利用

    事業開始当初は事業計画の策定に当たっての考え方や販路開拓の方法も分からなかったため、6次産業化サポートセンターや中小機構、熊本県商工会連合会の専門家派遣を利用した。

  • 加工技術は研修して習得

    加工技術習得のため熊本産業技術センターで研修生として2011年から2年間学び、大腸菌群検査などの技術を習得した。

■今後の展開

  • 事業拡大に向けて加工施設兼直売飲食施設を新築し、HACCPの導入や冷凍流通可能な新商品の開発にも取り組む予定。
ビジネスモデル
オオヤブデイリーファームビジネスモデル

関連資料(資料1(PDF : 1,731KB) 資料2(PDF : 2,076KB) )


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食料産業局長賞

鹿児島堀口製茶有限会社
(鹿児島県志布志市)

お茶文化をテーマにした総合的な取り組みが地域活性化につながっている。お茶の生産や加工はすでに体制が確立しており、地元大隅半島の観光推進、レストラン経営、お茶の新しい味わい方の提案にまで幅を広げているのは注目される。

事業者の概要

所在地:鹿児島県志布志市
代表者:代表取締役社長 堀口 泰久
売上高:13億8千8百万円(H29年12月)
従業員:76人
URL:http://www.wakohen.co.jp

■事業の内容

  • 270ヘクタールの茶園での茶葉生産に加え、加工品の開発・販売、レストラン経営、観光事業を行っている。
  • 加工品開発・販売では「自然で健康でおいしい」をコンセプトに、女性をターゲットとしたフレーバーティー等の多様な商品を揃える「TEAET(ティーエット)」というブランドを展開。
  • レストラン事業では「飲むだけでなくお茶を食べるという文化も提案したい」との思いから自社のお茶を使った創作和食料理を提供。
鹿児島堀口製茶有限会社
TEAET商品

■6次産業化に取り組んだきっかけ

  • お茶需要の減少に危機感を持ち、急須がなくても手軽に飲めるお茶や、若い女性にも手に取ってもらえる商品が必要と考え2016年2月に「TEAET」のブランド立ち上げ、また同年3月にレストラン「茶音の蔵」をオープンした。
  • 大隅半島には有名な観光地が少なく、地元自治体による観光コース開発が行われる中で、お茶を通じての体験型観光を提案し、旅行会社や賛同する事業者・生産者と協力した観光事業に取り組み始めた。

■取組の効果

  • 「TEAET」のティーバッグや緑茶のパウダー、フレーバーティー商品は若い女性にプレゼントとして選んでもらえる商品となり、2017年は835万円、2018年(見込み)は1000万円超の売上となった。
  • 幅広い年齢層の女性がレストランに来店し、季節によってメニューを変えることでリピーター客も多い。来店した客の意見を受けて「お茶の佃煮」を商品化し直売しているほか、地元のふるさと納税返礼品にも採用された。
  • 地元旅行会社との連携によりツアーを受け入れた2017年7~9月には約1800人の来客があり、商品購入などにより少なくとも約85万円の売上があった。

■これまでに直面した課題と解決策

  • 体験ツアーによる集客

    お茶離れしている人にもお茶に親しんでもらえるよう、茶摘みやほうじ茶焙煎体験などの様々なワークショップを考案。地元ホテルのバスツアーの一環で茶畑や工場の見学などのツアーを実施したほか、「茶音の蔵」での食事をメインにしたツアーを旅行会社に提案するなどしている。また、志布志市が企画した地元の事業者を周るツアーの立ち寄り先にも選ばれた。

■今後の展開

  • 「茶音の蔵」の拡充、直売店併設のカフェメニューの充実を図る。
  • お茶に関するワークショップの種類を増やし、様々な体験を提供することで日本茶の需要拡大を目指す。
  • 地元の事業者や自治体と協力し、体験型観光を提案していく。
ビジネスモデル
鹿児島堀口製茶ビジネスモデル

関連資料(PDF : 1,288KB)


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食料産業局長賞

カミチクグループ
(鹿児島県鹿児島市)

高齢化で放棄された九州内の牧場を継承したり、飼料は地元で作られたものを利用したりするなど九州域内での貢献度が非常に高い。九州で6次産業化スタイルの完成形モデルとなり、他の地域へ波及させる影響力を有している。

事業者の概要

所在地:鹿児島県鹿児島市
代表者:上村 昌志
売上高:312億円(H30年4月)
従業員:1200人
URL:http://www.kamichiku.co.jp

■事業の内容

  • 牛のエサづくりから、人工授精、飼育(繁殖・哺育・育成・肥育)、食肉や乳製品の加工・販売、直売店や焼肉等の外食店経営までを一貫して行う。外食店は海外でも展開。
  • 高齢化により経営できなくなった牧場の継承や、耕作放棄地の飼料栽培地への再生に取り組んでいるほか、九州の450~500戸の農家が栽培した飼料用イネや飼料用米をエサに使うなど、農業の持続・発展に広く貢献している。
カミチクグループ
海外初出店となる「鹿児島焼肉ビーファーズ」(香港)

■6次産業化に取り組んだきっかけ

  • 約50年前に上村代表の父が飼育だけでなく販売まで手がける6次産業化の事業を構想していたことをきっかけに、上村代表が「 生産者が丹精込めて育てた牛を納得のいく価格で売る」という志を立て、1985年に牛肉の卸会社を設立。

■取組の効果

  • 創業から約30年でグループ会社は10社、全体の従業員数約1200人、売上高は300億円超の企業となった。多角的な事業展開により、コスト削減や価格形成力の強化につながっている。
  • 顧客と直接接することにより、ニーズに合わせた価格帯や特長を持った牛の飼育や戦略的な商品開発が可能となっている。
  • 牛を出荷する畜産農家や、牛のエサで使う飼料をつくる耕種農家の所得向上につながっている。
  • 事業の多角化により、他業種にも目を光らせ、新たなビジネスモデルを構築できる意欲的な社員の育成にもつながっている。

■これまでに直面した課題と解決策

  • 様々なパートナーとの連携

    生産拡大に巨額の資金が必要となった際、鹿児島銀行に事業の将来性を理解してもらい、肉牛を担保にした動産担保融資を認めてもらった。また、外食などの事業多角化にあたっては、農林漁業成長産業化支援機構(A-FIVE)の出資や飼料会社・食品メーカーなどとの連携を得て進めた。

  • 畜産業のマイナスイメージの払拭

    創業当時は畜産業に対する世間のイメージが悪く、人材が集まらなかったが、就職フェアなどでの社長自らの説明や、地元行事への参加などを重ねて信頼を得ていった。2018年には新卒採用実績は36人となっており、後継者育成にも力を入れている。

■今後の展開

  • チーズ事業の拡大や外食部門100店舗の達成、営業利益率10%を目指す。
  • 6次産業化のビジネススキームを国内や海外へ広める。
  • 6次産業化の取組により「農業は儲かるし格好良い仕事」であることを世間にPRしていく。
ビジネスモデル
カミチクグループビジネスモデル

関連資料(PDF : 1,432KB)


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食料産業局長賞

農事組合法人サンエスファーム
(長崎県南島原市)

肉厚椎茸の安定した栽培と販売を確立した。かりんとうやパウダー等、多種に加工し販売することで、規格外品の活用にも成功している。椎茸販売をベースに、体験型観光の拠点化にも重きを置き、廃菌床のバイオマスボイラー等循環型システムも導入している。

事業者の概要

所在地:長崎県南島原市
代表者:代表理事 長橋 世紀
売上高:3億8千3百万円(H30年10月)
従業員:46人
URL:http://www.sanesufarm.jp

■事業の内容

  • 椎茸を栽培する農業者が新たに法人を設立、2010年に創業した。肉厚椎茸の安定した栽培を確立し、かりんとうやパウダーなど、規格外品も活用して多様な加工品を販売。
  • 地域の観光業者と連携して収穫体験などの観光農園事業にも取り組み、地域の魅力を発信。
  • 廃菌床を燃料とするバイオマスボイラーや工場の屋根で行う太陽光発電も活用しながら、低コストの栽培を実現。
  • 自社の強みを活かし差別化しながら、ニーズに合った商品を開発。積極的な営業活動によって、200件以上の販路を開拓した。
農事組合法人サンエスファーム
しいたけソフト&しいたけバーガー

■6次産業化に取り組んだきっかけ

  • 近年、椎茸の相場は下落し、生椎茸の生産だけでは収益の増加が困難な状況だった。しかし、椎茸は健康面の効用が広く注目されており、市場ニーズに合わせた商品を開発すれば収益性はあると考え、加工・直売施設を整備し、付加価値を高めた加工品を販売することとした。
  • 消費者に生産から加工・販売までのプロセスを説明することで安心して購入してくれるのではないかという思いもあり、観光農園事業にも取り組む6次産業化に着手した。

■取組の効果

  • 2012年から加工品の販売を開始し、約600万円だった初年度の加工品売上が2018年には1800万円まで伸びた。加工品がメディアなどに取り上げられることで宣伝効果や知名度向上につながり、生椎茸の売上も向上し、経営全体の安定化につながった。
  • 観光農園事業では、観光会社のバスツアーとの提携や、地元のテレビや新聞を通じたPR活動を行い、2012年に約3400人だった来場者は2017年には12000人と3.5倍の集客数となった。

■これまでに直面した課題と解決策

  • 行政機関等の支援の活用

    初めて取り組む分野であり社内では解決できない課題が多かったことから、行政機関等に相談して支援を求めた。はじめに6次産業化プランナーの指導で課題を整理し、六次産業化・地産地消法の総合化事業計画の認定を受けた。直売・加工施設の整備では、6次産業化推進整備事業により資金面の支援を受けた。

  • 消費者の声を取り入れたブランド構築

    商品開発ではプロの料理人から専門的なアドバイスを受けたほか、消費者への対面販売やバイヤーとの商談で得た情報から顧客ニーズを把握。人と自然を大切にした椎茸づくりを通して、多くの人に幸せを届けるというコンセプトに基づき、「しあわせしいたけ」というブランドの構築をデザイナーと共に取り組んだ。その後もテスト販売での売れ行きやアンケート結果、インターネット上の商品へのコメント、バイヤーへのヒアリング結果などを社内で精査し、専門家のアドバイスを受けながら4年ほどかけて商品をブラッシュアップしている。

■今後の展開

  • 生椎茸の品質向上や生産量拡大に加え、地域の農業者や加工業者と連携した加工品の商品開発を行う。特にニーズが高まっている中食市場に向けた椎茸惣菜の開発を進める。
  • 地域の観光業者と連携し、国内観光客に加えインバウンド観光客を受け入れ、自店舗だけでなく地域への集客を進める。
ビジネスモデル
サンエスファームビジネスモデル

関連資料(PDF : 986KB)


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食料産業局長賞

株式会社ジェイエイフーズみやざき
(宮崎県西都市)

国内産冷凍野菜への需要の高まりや料理の省力化、個食化が進む中、ほうれん草の冷凍加工に着目して始めた点に戦略性がある。冷凍野菜・カット野菜の製造販売は自社農場の運営とともに約60戸の地元の契約農家の所得向上につながっている。

事業者の概要

所在地:宮崎県西都市
代表者:代表取締役社長 新森 雄吾
売上高:17億8百万円(H30年3月)
従業員:164人
URL:http://www.jafoods-miyazaki.jp/

■事業の内容

  • 冷凍野菜やカット野菜の需要増に着目し、ほうれん草等を生産して冷凍加工しているほか、近隣産地のキャベツ等のカット加工を行っている。
  • 新鮮さを保つため、ほうれん草は自社及び契約農家約60戸が工場の20キロ圏内で栽培し、収穫後30分以内に工場に搬入。原則24時間以内に急速冷凍している。
  • 冷凍ほうれん草は、冷凍野菜で国内初の機能性表示食品として認められ、目に良いとされるルテインを含んでいる。
株式会社ジェイエイフーズみやざき
商品ラインナップ

■6次産業化に取り組んだきっかけ

  • 2010年に発生した口蹄疫による地元畜産農家の経営悪化や特産の葉タバコの需要減少といった状況を踏まえ、地域に新たな品目を導入するため、作業の機械化・省力化が可能で冷凍加工により輸送もしやすいほうれん草の栽培を開始。
  • ほうれん草栽培により地域に新産業を創出するため、JA宮崎経済連の出資で当社が設立され、冷凍やカット加工が可能な工場を建設。安定して効率的に出荷できる生産・加工・販売の一貫体制を確立し、2011年8月から工場稼働。

■取組の効果

  • 冷凍野菜事業が年々拡大し、2013年度に7億2700万円だった全体の売上は2017年度には17億800万円に伸び、ほうれん草の契約農家の所得向上にもつながっている。
  • 臨時雇用を含め、従業員は164人(2018年12月時点)。社員の平均年齢は約28歳。パート職員には高齢者も雇用し、地域の雇用創出につなげている。

■これまでに直面した課題と解決策

  • 栽培データを蓄積

    もともとほうれん草の産地ではなかったため、当初は栽培方法が確立せず品質も安定しなかった。そこで、自社農場で栽培データを蓄積して分析を重ねることで、冷凍加工に適したほうれん草の栽培方法を確立。契約農家に対しても、栽培方法のマニュアル化、工程管理のシステム化、定期巡回を行い、栽培の安定化を図った。

  • 働きやすい職場づくりを進める

    地域の高齢化により、人材確保が大きな課題となっていた。育児休暇制度や柔軟な勤務時間などの導入により雇用環境の改善を常に図っている。

■今後の展開

  • 需要の増加や梱包のコスト減などによる収益性向上が見込まれる加工業務用の販売を今後強化する。
  • ドローンや土壌センサーなどで農場をシステム管理し、得られたデータを、雨量・気温などの予測困難な急激な変化にも臨機応変に対応できる栽培方法の検証・改善に活用する。
  • 今後の需要増に備えたほうれん草の安定確保のため、地域の生産者の高齢化に伴い発生する遊休地の活用を検討する。
ビジネスモデル
株式会社ジェイエイフーズみやざきビジネスモデル

関連資料(PDF : 1,101KB)


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奨励・女性活躍賞

伊万里市農業協同組合小葱部会(佐賀県伊万里市)

事業者の概要

所在地:佐賀県伊万里市
代表者:部会長 楢﨑 常明
売上高:492万円(H29年、伊万里グリーンカレー販売額)
従業員:13人
URL:http://jaimari.saga-ja.jp/

■事業の内容

  • 部会の女性部が中心となり、未利用部分の小ねぎの外葉や規格外品を使ったグリーンカレーを開発。
  • グリーンカレーには、小ねぎのほかに地元産農産物で未利用部分があった梨、アスパラガス、玉ねぎ、なすなども原材料に利用。地域の生産者の所得向上につなげている。
伊万里市農業協同組合小葱部会

■6次産業化に取り組んだきっかけ

  • 小ねぎの収穫量の約半分が未利用部分として発生し、年間100トン、金額で約4000万円相当にも及んだ。
  • 「もったいない」の意識から、2013年に6次産業化プランナーの助言を得ながら女性部での勉強会を開始。小ねぎのハーブのようなさわやかさと緑色が活かせるグリーンカレーに行き着き、2015年に商品化した。

■取組の効果

  • さまざまな賞の受賞、イベントへの参加、飲食店への納入、デパートやスーパーでの販売等の広がりにより、伊万里の小ねぎの知名度が大幅に上がった。
  • グリーンカレーには小ねぎ以外の未利用部分のある農産物を利用することから、JAの他の部会とのつながりができ、JA伊万里全体の活性化につながった。

■これまでに直面した課題と解決策

  • ・小ねぎは脇役のイメージが強く、まずどんな商品にするかが決まらなかった。6次産業化プランナーと協議し、1年以上の試作を繰り返した結果、小ねぎの特徴を生かし、保存・流通のしやすいグリーンカレーが誕生した。
  • 収穫時期が限られる梨やアスパラガス、玉ねぎの在庫を、年間を通して確保するため各生産部会に協力を依頼。収穫時期に1年分の量を確保し、加工業者と連携して原材料を1次加工したうえで冷凍保存した。

■今後の展開

  • 年間100トンの未利用部分の発生に対して、商品に使用する小ねぎは2トンに留まっているため、他の商品開発も進める。県内の製麺会社と連携してねぎ麺(そば、ラーメン、米粉麺)を試作中。


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奨励・ICT 技術活用賞

株式会社小林農産(三重県明和町)

事業者の概要

所在地:三重県多気郡明和町
代表者:代表取締役 小林 光男
売上高:5億4千万円(H30年1月)
従業員:40人
URL:https://www.kobayashi-agri.co.jp/

■事業の内容

  • 三重県内の複数市町にまたがって農地を借り受け、県内有数の経営面積でもち米を栽培。
  • 自社で機械管理用のスマホ用アプリを開発したほか、メーカーと自動直進田植え機を共同開発するなど先進技術を活用。
  • 三重県産の米の認知度を高めるため、もち米を加工し多様なフレーバーの杵つき餅を製造・販売。
株式会社小林農産

■6次産業化に取り組んだきっかけ

  • 米の生産だけでは将来的に経営が行き詰まるという不安があった。
  • 米作りもビジネスとして取り組まないと生き残れないと考え、生産の効率化と米に付加価値をつけ利益を上げることを目的に杵つき餅の製造・販売を始めた。

■取組の効果

  • 農地集積により、農地の維持や耕作放棄地解消に寄与している。
  • ICT活用により、農業未経験の従業員であっても安定した品質の米が生産できるようになった。
  • 杵つき餅の製造を始めた2012年当時は150万円ほどの売上げだったが、賞味期限の長期化に成功すると売上げが伸びた。2019年1月期の杵つき餅の売上げは約2000万円になる見込み。

■これまでに直面した課題と解決策

  • 当初、杵つき餅の賞味期限は2週間程度しかなかったが、カビなどの菌について学び、殺菌、水分含有率の調整、加工場の清掃などを徹底することで、賞味期限を1年に延ばした。
  • パッケージは透明な袋にシールを1枚貼るシンプルなデザインにすることで手作り感が伝わるものとした。
  • 従業員確保のため、常に新規募集をかけ農業の未経験者も積極的に受け入れている。ICT活用のほかマニュアル作成を徹底し、生産が従業員の質に左右されないようにしている。

■今後の展開

  • 餅の用途を広げるためアスリート向けの餅、ダイエット効果のある餅を考案中。高タンパクで効率的にエネルギーになる餅の開発に取り組む。


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奨励・地域発展貢献賞

株式会社紫波フルーツパーク(岩手県紫波町)

事業者の概要

所在地:岩手県紫波郡紫波町
代表者:代表取締役社長藤原 孝
売上高:1億8千万円(H30年3月)
従業員:13人
URL:http://www.shiwa-fruitspark.co.jp/

■事業の内容

  • 紫波町が出資する第三セクター。「自園自醸」にこだわり、紫波町産かつワイン専用品種のぶどうを100%使用してワインを醸造、販売する。
  • 醸造に使用するぶどうの栽培面積は全体で17ヘクタール。そのうち、約4ヘクタールが自社農園で残りの約13ヘクタールの栽培を町内の生産者と契約している。生産物を市場価格より高単価で買い取ることで町内生産者の所得向上につなげている。
株式会社紫波フルーツパーク

■6次産業化に取り組んだきっかけ

  • 岩手県内一の生産量と栽培面積を誇る紫波町のぶどう生産者が、自分たちの作るぶどうを原料に地元でワインを造りたいと当時の紫波町長(現社長)に要望した。

■取組の効果

  • 新規にワイン専用品種ぶどうを作付けする農家も出始め、契約農家は当初6戸だったが2019年1月現在25 戸まで増えた。
  • ワイナリーやぶどう畑を巡るワインツーリズムにも取り組み、県外客が増加。ワイン祭りの来場者は当初200~300人だったが、現在では約1万人が訪れている。

■これまでに直面した課題と解決策

  • ぶどうは植栽から収穫まで3、4年かかるため、その間は未収益となり資金繰りに苦労した時期があったが、ワインを担保に借り入れをしたり、町や生産者に増資を依頼したりした。
  • 地元での知名度を上げて消費を促すため、チラシ配布、看板設置、地元報道機関への広報活動に力を入れた。さらに毎月、地元の飲食店で会費制のワイン会を開くなどして、知名度を上げていった。

■今後の展開

  • 全国的に苗木が不足しているため、自社で苗木作りに挑む。
  • 台湾などへの輸出、自社農園の拡張、温度管理しやすいトンネル式長期保管庫の設置などに取り組み、第三セクターから自立経営を目指す。


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奨励・新規領域開発賞

株式会社しらかみファーマーズ(秋田県北秋田市)

事業者の概要

所在地:秋田県北秋田市
代表者:代表取締役 小林 郷司
売上高:7千1百万円(H30年3月)
従業員:20人
URL:http://shirakami-farmers.jp

■事業の内容

  • 2011年3月に市内の建設業者3社でニンニクの生産と加工を手掛ける法人を設立。
  • ニンニクを14ヘクタール、加工用大根を3ヘクタール作付けし、生産したニンニクの3割を黒ニンニクに、大根はいぶりがっこに加工している。
株式会社しらかみファーマーズ

■6次産業化に取り組んだきっかけ

  • 建設需要の落ち込みに対応し、雇用を維持するため、新規事業を検討していた。雇用維持だけでなく、地域活性化のために何かできないかとさらに検討し、建設業の強みである重機と施工技術を活かせる耕作放棄地の再生に目を付け、農業に参入した。
  • 北秋田市はニンニクの産地である青森県田子町と気候が似ており、栽培も比較的容易なことからニンニクを生産することとした。

■取組の効果

  • 周辺の農業者を巻き込み、産地化を目指す動きに発展。「秋田県にんにく生産者協議会」が設立され、15の個人団体が集まって青森への視察や栽培講習会などを開催。
  • 2011年から2018年までに、20ヘクタールの耕作放棄地を農業者から借り上げて再生した。
  • 常時雇用20人、繁忙期では40人を雇用。作業従事者の年間延べ人数は1700人(2013年)から4300人(2017年)に増加した。

■これまでに直面した課題と解決策

  • 黒ニンニクの製造は生産者によって方法が違いマニュアルもないため、製造方法は試行錯誤を繰り返し、独自にマニュアル化した。
  • ニンニク産地への視察の際は設備を観察し、地域の鉄工所や電気工事店の協力を得て、図面から製造設備を自作した。
  • 2015年の114トンをピークに連作障害により収量が落ち込んでいたが、作付面積の拡大や輪作の実施、優良な種ニンニクの確保を行うことで克服。輪作で栽培した大根は加工し、商品となった。
  • 金融機関や県などから情報を得て商談会などに参加し、販路拡大を図っている。苦手な分野は専門家や周囲にアドバイスを求めながら進めている。

■今後の展開

  • 産地化の動きを加速させ、秋田県のニンニク収穫量全国6位(2017年)から青森県に次ぐ2位を目指す。また、品質を追求し、ブランド化の取り組みを進める。
  • 栽培面積を計20ヘクタールまで拡大予定。県の補助金を活用し、作業の機械化や効率化を図る。


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奨励・希少価値創造賞

有限会社ツムラ本店(大阪府松原市)

事業者の概要

所在地:大阪府松原市
代表者:代表取締役 津村 佳彦
売上高:2億6千5百万円(H29年7月)
従業員:25人

■事業の内容

  • 鴨の孵化、飼育、加工、販売を一貫して行う体制を構築。
  • 大阪産の「河内鴨」としてブランド化を図り、高級レストラン等へ販売。納品が追いつかないほど売上が伸びている。
有限会社ツムラ本店

■6次産業化に取り組んだきっかけ

  • 1980年ころから、鶏舎の悪臭問題や安価な海外産鴨肉の流入により鴨肉関連業者の廃業が相次いだ。明治から続く孵化の専門業者だったが、供給先が減っていく危機感から需要創出のため事業の多角化を決意。1982年に加工や販売の取組を始めた。
  • 安価な海外産と差別化するため、飼育密度の低減や無農薬飼料の開発など飼育方法の改善にも取り組んでいる。

■取組の効果

  • 短時間で新鮮な鴨肉を届けられる大阪、京都、兵庫に限定して高級レストラン等に販売する戦略で河内鴨をブランド化。1983年に2800万円だった売上が2017年に2億8000万円と、34年で10倍に拡大した。
  • 大阪府内の畜産業者が集う団体に参加し、河内鴨をブランド化したノウハウを共有した結果、団体に所属している業者の牛や豚の新たなブランド立ち上げにつながった。

■これまでに直面した課題と解決策

  • 鶏舎の悪臭を解消するため、ふんを半自動清掃するシステムの開発や餌の改良などに取り組んでいる。また、地元の小学生の見学を受け入れ、食育活動に取り組むなど、地域 での信頼関係構築に努めている。
  • マスコミに取り上げてもらう機会を増やしてブランド価値を高めようとメディア戦略 を強化。社長自身が積極的にメディアに出演し、商品や大阪への思いを河内弁で伝えている。

■今後の展開

  • 主にもも肉はコンフィ、スモーク、鴨肉カレーなどの加工品開発に使用し、商圏を関東にも拡大する。


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奨励・農福連携賞

合同会社ど根性ファーム(岡山県倉敷市)

事業者の概要

所在地:岡山県倉敷市
代表者:代表社員 二神 雅一
売上高:3023万円(H30年6月)
従業員:5人

■事業の内容

  • 岡山県笠岡市内で障害者や高齢者を積極雇用しながら青ねぎを生産。カットねぎに加工して、近隣の飲食店やカット野菜の製造業者に販売している。
  • 障害者でも従事できるよう、工程の一部に座ったままできる作業を取り入れたり、作業効率化のため梱包のロットを500グラムに統一したりするなどの工夫をしている。
合同会社ど根性ファーム

■6次産業化に取り組んだきっかけ

  • 2012年に介護保険事業を展開する関連会社が、高齢者・障害者の社会参加につながる場をつくるためにど根性ファームを設立。農業に参入し、通年栽培が可能な青ねぎの栽培に着手した。

■取組の効果

  • 2017年、障害者と雇用契約を結ぶ就労継続支援A型の事業に転換。平均月額工賃は非雇用型事業だった2014年の6400円から、2017年には平均賃金約5万円に増加した。また、これまでに1名がど根性ファームの社員にステップアップした。
  • 近隣農家から、毎年求人依頼、連携依頼の連絡が来るようになり、障害者の就労機会の拡大につながっている。

■これまでに直面した課題と解決策

  • 当初は販路の確保が課題だったが、笠岡市がラーメンのまちとして売り出しており、笠岡市産業部や市商工会議所に助言を求めた。アドバイスに従い、地産地消を促進する商談会などに積極的に参加したことで地元のラーメン店との取引が始まった。
  • 生産効率を維持しながら障害者が作業しやすいように工程を工夫することが難しく、畝の間隔や高さの調整などの試行錯誤を繰り返しながら改善していった。
  • 当初は飲食店への直売だけを行っていたが、1軒当たりのロットが小さく、配送コストがかかるデメリットがあった。このため、もともと青ねぎを納入していたカット野菜の製造業者にカットねぎとして納品できるよう交渉し、納入量の増加につながった。

■今後の展開

  • 青ねぎの生産が追いつかず加工場の稼働率は50%となっているため、生産規模を現在の4ヘクタールから8ヘクタールまで拡大する。


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奨励・地方創生貢献賞

農事組合法人ひらど新鮮市場(長崎県平戸市)

事業者の概要

所在地:長崎県平戸市
代表者:組合長 松本 俊春
売上高:3億5千5百万円(H30年3月)
従業員:25人
URL:http://www.hirado-shinsenichiba.com/

■事業の内容

  • 地場産農水産物の契約栽培と全量買取を行う直売所を運営。
  • 地元の伝統野菜継承を目的に「木引(こひき)かぶ」を使った商品を開発。
  • 自前で加工所を設置し、豆腐、漬け物、巻きずしなどの惣菜類や地場産農水産物を材料にした加工品を製造・販売。
  • 地元のホテルや病院への地場産農水産物を販売。
  • 平戸市のふるさと納税の返礼品として商品を提供。
農事組合法人ひらど新鮮市場

■6次産業化に取り組んだきっかけ

  • 1999年に、前年まで朝市を実施していたメンバー16人を核として、1人1万円の出資で直売所を開設。直売所事業が順調に推移する中、農水産業者の収入向上と安定、伝統食の保護、耕作放棄地の解消、地場商品の自給率の向上などを目指し、2012年に木引かぶの甘酢漬けとドレッシングを開発した。

■取組の効果

  • 契約栽培生産品の全量買取を行うことで、農水産業者の出荷ロス軽減、所得向上につながっている。
  • 青果品の販売と加工所を連携させ、青果物のロスが減少している。
  • 生鮮での木引かぶの販売は難しいが、甘酢漬けやドレッシングにすることで購入者が増加し、伝統野菜の継承に寄与している。

■これまでに直面した課題と解決策

  • 市内に競合する大型直売所が開設されたが、加工所を備えている強みを活かし、加工品開発や鮮魚部門の立ち上げで経営の安定化を図った。
  • 人材確保のため、賃金や勤務時間等で働きやすい職場づくりに努めているほか、高齢者の再雇用を進めた。
  • 大きな売上につながるホテルや病院との取引は1軒ずつ飛び込み営業の形で開拓した。取引を続けるため、調理方法も提案しながら売り込んでいる。

■今後の展開

  • 3か月以上保存がきかない木引かぶの甘酢漬けを長期保存するための方法を開発する。
  • 敷地内に海を見下ろせる景観の良い飲食テラスを設置し、来場者数と販売量の増加を目指す。
  • 地域の高齢化への対応として、送迎バス、移動販売等を検討。


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奨励・商品開発アイデア賞

株式会社フルーツのいとう園(福島県福島市)

事業者の概要

所在地:福島県福島市
代表者:代表取締役 伊藤 隆徳
売上高:1千2百万円(H29年12月)
従業員:2人
URL:http://www.f-itoen.com/

■事業の内容

  • 大粒で高級品種かつ糖度18度以上の巨峰、シャインマスカットを枝付きのまま干しぶどうに加工。
  • 市場調査の結果から富裕層をターゲットに、果樹園のロゴマーク、パッケージ、名刺、車両までデザインを統一。トータルで高級感を打ち出すブランディングを図っている。
株式会社フルーツのいとう園

■6次産業化に取り組んだきっかけ

  • 福島第一原発事故の影響で福島県産商品の風評被害が広がり青果物の売上が減少。消費者の人気を得られる商品の開発が風評払拭には必要と考えた。

■取組の効果

  • 20年前から生産していた1本の枝に2つの房が付いた「デュエット仕立て」の巨峰を干しぶどうに有効利用できた。
  • メディアから取材の申し込みが来るようになった。テレビで生中継されたこともある。放送後は問い合わせや注文の電話が入った。
  • 2013年に法人化した後はJR東日本など取引先が増えたほか、県や市、銀行などが土産品として購入。2012年に600万円だった経営全体の売上は2017年に1200万円となった。

■これまでに直面した課題と解決策

  • 従来は手作業で一房ごとにお湯につけていた殺菌処理が、専用の機械を購入し一斉にスチーム殺菌することで大幅に作業効率が向上した。
  • 全国や海外展開を考えた時、地元消費者向けのパッケージデザインでは通用しないことを商談会などで痛感。金融機関主催の講演会で出会った農業のブランディングを専門とするデザイン会社に相談し、福島県の補助事業を活用してパッケージデザイン等を依頼した。シンプルで高級感のある箱型パッケージは、2016年度の「グッドデザイン賞」を受賞した。

■今後の展開

  • 海外展開の強化を目的に、賞味期限を150日から240日に延長する。オーストラリア、シンガポール、ドバイなどへの展開は始めているが、今後はベトナム、中国にも拡大する方針。


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奨励・こだわり交流活性化賞

株式会社もてぎプラザ(栃木県茂木町)

事業者の概要

所在地:栃木県芳賀郡茂木町
代表者:代表取締役 古口 達也
売上高:10億4千万円(H30年3月)
従業員:109人
URL:http://www.motegiplaza.com

■事業の内容

  • 栃木県茂木町が90%出資する第三セクター。
  • 地元の農産物を活用した様々な商品を開発・製造し、運営する道の駅において販売。道の駅には年間190万人が訪れる。
  • 地元産の卵と米を原料にしたバウムクーヘンをはじめ、ゆず、ブルーベリー、えごまなどを使った商品を販売。
  • 新規就農者に農業技術を実践的に学んでもらうことで、高齢化による将来的な農産物の供給不足に対応するため、もてぎプラザと町内の個人農家4人が出資して2016年に農事組合法人を立ち上げた。
株式会社もてぎプラザ

■6次産業化に取り組んだきっかけ

  • 町内の遊休農地対策で生産が始まったゆずを2005年から買い取り、委託加工で商品化を始めたが、ロットが大きくなるなどの問題があったため、2012年に自社の加工施設を整備。
  • バウムクーヘンは、地元の大型養鶏場の卵と町内産の米を使って何かできないかと考えたのが出発点。

■取組の効果

  • 当初はゆずだけの買い取りだったが、2016年にはいちご、ブルーベリー、えごま、りんご、梅、米まで拡大。年間合計で約65トン、約1800万円分を地元農家から買い取っている。
  • バウムクーヘンは米粉特有の食感やグルテンフリーであることなどで人づてに人気が広まり、年間売上は約1億円。その他の地元農産物を活用した商品の年間売上は合計約7000万円。

■これまでに直面した課題と解決策

  • 当初の製造委託では思い通りの商品化が進まず、自社で加工施設を整備した。これにより、客の反応を見てすぐに商品を改良できるようになったほか、少ロットでの製造による効率的な在庫管理や賞味期限の短い無添加商品の製造も可能となった。
  • 売れない商品の見直しや他社の商品の研究を常に行っている。季節の農産物を活用した商品を開発・販売するなど、飽きられない工夫を心掛けている。

■今後の展開

  • 魅力ある商品を揃えることにより、茂木町を多くの人が訪れる観光地域に発展させていく。


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奨励・革新ビジネスモデル賞

有限会社友榮水産(熊本県天草市)

事業者の概要

所在地:熊本県天草市
代表者:取締役 益田 友和
売上高:3千8百万円(H28年5月)
従業員:5人
URL:http://yueisuisan.com/

■事業の内容

  • 車海老養殖を行うほか、2017年に自社加工施設を建て、急速冷凍車海老、車海老のパテやグラタンなどを商品化。
  • インターネットを用いて近隣の農産物の販売などを行う地域商社的な役割も果たす。
有限会社友榮水産

■6次産業化に取り組んだきっかけ

  • 生きた車海老の出荷は、天草では気温・水温などの要因で冬期に限定される上、価格の乱高下が激しく、経営が安定しなかった。車海老の加工品を販売することで、年間を通じた経営の安定化を図った。

■取組の効果

  • チラシ配布など地道な広報を続け、急速冷凍車海老や車海老のパテが豪華客船・列車で使用されるなど販路が広がり、加工品の売上は2014年の200万円から2018年には約800万円と4倍になった。
  • 友榮水産販売部から2013年に独立して設立された個人向けインターネット販売会社が、地域の農林水産業を営む100事業者と契約し、生産物を販売。車海老を目的にWEBサイトに訪れた人が農産物も購入するなどの波及効果で年間売上は1億円を超え、地域の活性化に大きな役割を果たしている。

■これまでに直面した課題と解決策

  • 商品開発では、地元旅館の料理長やカフェレストラン、結婚式場などの関係者から幅広くアドバイスを受け、販売力の高い商品開発につながった。
  • 冷凍保管庫を導入したことにより、自社だけでは足りない原料を同業者からも仕入れることができるようになった。また、豊漁で市場価格がつかないという近隣漁業者の水産物を用いて商品開発を行ったことで、漁業者の所得確保につながった。
  • 女性や高齢者でも作業しやすい陸上養殖の仕組みづくりを目指し、異業種の機器メーカーと連携。センサーを設置して水温や酸素量などのデータを収集し、漁場を制御する実証実験を始めている。

■今後の展開

  • 常温流通させることのできる商品の自社開発に力を入れる。
  • 海外輸出に向けて国際商標出願と水産養殖管理協議会(ASC)の認証取得を目指す。


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お問合せ先

食料産業局産業連携課

代表:03-3502-8111(内線4306)
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