硝酸塩の健康への影響
硝酸塩は体にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
硝酸塩が与える影響とそのメカニズムについて解説いたします。
- 硝酸塩は、我が国では、食品衛生法に基づき、食品添加物としてチーズ、清酒、食肉製品、鯨肉ベーコンに使用が認められています。
品名 分類 使用基準 使用できる食品等 使用量等の最大限度 硝酸カリウム 発酵調製剤
発色剤チーズ 0.20g/L(原料に供する乳1Lにつき) 硝酸ナトリウム 清酒 0.10g/L(酒母1Lにつき) 食肉製品
鯨肉ベーコン亜硝酸根としての最大残存量
0.070g/kg - 硝酸塩は、通常摂取する程度では、それ自体は特に人体に有害なものではありません。しかし、ヒトの体内で還元され亜硝酸塩に変化すると、 メトヘモグロビン血症や発ガン性物質であるニトロソ化合物の生成に関与するおそれがあるということが一部で指摘されています。
- しかし、生体内における硝酸塩から亜硝酸塩への転換のメカニズムは複雑です。食物に含まれる硝酸塩が転換されるばかりでなく、生体内の他の窒素含有化合物(アンモニア、ヒドロキシアミンなど)が酸化されて硝酸、亜硝酸塩が生成されることなどから、食物由来の硝酸塩のうちどのくらいの量が亜硝酸塩に転換するのかは、はっきりとしていません。
- また、硝酸塩の摂取と発がんについての研究も各国で実施されているところですが、 FAO/WHO合同食品添加物専門家会合(JECFA)は、硝酸塩の摂取と発がんリスクとの間に関連があるという証拠にはならないと言っています。
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