担当:農林水産省
令和3年木材統計
素材供給量に占める国産材の割合は83.8%で、前年に比べ0.6ポイント低下 ―
調査結果の概要
1 素材需給の動向
(1)素材需要量
令和3年の素材需要量は2,608万5千m³で、前年に比べ253万5千m³(10.8%)増加した。
このうち、素材需要量の約6割を占める製材用は1,665万m³で、前年に比べ179万9千m³(12.1%)増加した。
需要部門別の構成比は、製材用が63.8%、合板等用が19.5%、木材チップ用が16.6%となった。
(2)素材供給量
素材供給量のうち国産材は2,184万7千m³で、前年に比べ196万5千m³(9.9%)、輸入材は423万8千m³で、同57万m³(15.5%)それぞれ増加した。
素材供給量に占める国産材の割合は83.8%で、前年に比べ0.6ポイント低下した。
2 製材品出荷量
製材品出荷量は909万1千m³で、前年に比べ88万8千m³(10.8%)増加した。
3 普通合板及び特殊合板の生産量
普通合板生産量は317万2千m³で、前年に比べ17万3千m³(5.8%)増加した。
特殊合板生産量は62万m³で、前年に比べ6万9千m³(12.5%)増加した。
4 LVL生産量
LVL生産量は33万7千m³で、前年に比べ13万1千m³(63.6%)増加した。
5 木材チップ生産量
木材チップ生産量は607万tで、前年に比べ131万7千t(27.7%)増加した。
6 集成材及びCLT生産量
集成材生産量は198万2千m³で、前年に比べ24万2千m³(13.9%)増加した。
CLT生産量は1万5千m³で、前年に比べ2千m³(15.4%)増加した。
累年データ
関連データ
調査結果
1 素材需給の動向
(1)素材需要量
素材需要量は2,608万5千m³で、前年比べ253万5千m³(10.8%)増加した。
これを需要部門別にみると、製材用は1,665万m³で、前年に比べ179万9千m³(12.1%)、合板等用は509万3千m³で、同46万7千m³(10.1%)、木材チップ用は434万2千m³で、同26万9千m³(6.6%)それぞれ増加した。
(2)素材供給量
素材供給量のうち国産材は2,184万7千m³で、前年に比べ196万5千m³(9.9%)、輸入材は423万8千m³で、同57万m³(15.5%)それぞれ増加した。
素材供給量に占める国産材の割合は83.8%で、前年に比べ0.6ポイント低下した。
ア 国産材供給量
国産材供給量を針葉樹、広葉樹別にみると、針葉樹は2,008万8千m³で、前年に比べ205万1千m³(11.4%)増加し、広葉樹は175万9千m³で、同8万6千m³(4.7%)減少した。
針葉樹を樹種別にみると、素材全体の供給量の6割弱を占めるすぎは1,291万7千m³で、前年に比べ125万4千m³(10.8%)、ひのきは307万9千m³で、同35万7千m³(13.1%)、えぞまつ・とどまつは119万6千m³で、同26万4千m³(28.3%)それぞれ増加し、からまつは198万7千m³で、同2万1千m³(1.0%)、あかまつ・くろまつは52万9千m³で、同4万1千m³(7.2%)それぞれ減少した。
イ 輸入材供給量
輸入材供給量を産地材別にみると、輸入材の8割強を占める米材は344万6千m³で、前年に比べ60万5千m³(21.3%)、ニュージーランド材は35万9千m³で、同3万7千m³(11.5%)それぞれ増加し、北洋材は21万3千m³で、同5万7千m³(21.1%)、南洋材は4万9千m³で、同5万4千m³(52.4%)それぞれ減少した。
また、製材用素材の輸入材のうち半製品入荷量は37万4千m³で、前年に比べ1千m³(0.3%)減少した。
2 製材の動向
(1)製材工場数、製材用動力の出力数
製材工場数は3,948工場で、前年に比べ167工場(4.1%)減少した。これを製材用動力の出力階層別にみると、7.5~75.0kW未満の階層で減少し、それ以外の階層では増加した。
製材用動力の総出力数は73万7,633.1kWで、前年に比べ13万7,389.1kW(22.9%)増加した。
1工場当たりの出力数は186.8kWで、前年に比べ40.9kW(28.0%)増加した。
(2)製材用素材消費量
製材用素材消費量は1,653万5千m³で、前年に比べ155万6千m³(10.4%)増加した。
1工場当たりの素材消費量は4,188m³で、前年に比べ548m³(15.1%)増加した。
(3)製材品出荷量
製材品出荷量は909万1千m³で、前年に比べ88万8千m³(10.8%)増加した。
これを用途別にみると、8割を占める建築用材は727万7千m³で、同63万1千m³(9.5%)、木箱仕組板・こん包用材は114万6千m³で、同17万3千m³(17.8%)、土木建設用材は40万6千m³で、同1万1千m³(2.8%)、家具建具用材は8万4千m³で、前年に比べ2万1千m³(33.3%)それぞれ増加した。
また、人工乾燥材出荷量は418万7千m³で、前年に比べ36万2千m³(9.5%)増加した。
製材品出荷量に占める人工乾燥材出荷量の割合は46.1%で、前年に比べ0.5ポイント低下した。
3 合単板及びLVLの動向
(1)合単板工場数
合単板工場数は158工場で、前年に比べ15工場(8.7%)減少した。
これを工場類型別にみると、「単板のみ」を生産している工場は前年に比べ2工場(13.3%)、「普通合板と特殊合板」を生産している工場は同2工場(200.0%)それぞれ増加し、「普通合板のみ」を生産している工場は同3工場(9.1%)、「特殊合板のみ」を生産している工場は同16工場(12.9%)それぞれ減少した。
(2)単板消費量
単板消費量は385万7千m³で、前年に比べ22万4千m³(6.2%)増加した。
これを用途別にみると、合板用が337万8千m³で、前年に比べ5万9千m³(1.8%)、LVL用が47万9千m³で、同16万5千m³(52.5%)それぞれ増加した。
(3)普通合板及び特殊合板の生産量
ア 普通合板生産量
普通合板生産量は317万2千m³で、前年に比べ17万3千m³(5.8%)増加した。
このうち、針葉樹合板生産量は308万7千m³で、前年に比べ19万1千m³(6.6%)増加した。
また、厚さ別にみると、「12~24mm」は139万9千m³で、前年に比べ5万8千m³(4.3%)、「24mm以上」は120万4千m³で、同5万7千m³(5.0%)それぞれ増加した。
イ 特殊合板生産量
特殊合板生産量は62万m³で、前年に比べ6万9千m³(12.5%)増加した。
(4)LVL工場数
LVL工場数は15工場で、前年に比べ1工場(7.1%)増加した。
(5)LVL生産量
LVL生産量は33万7千m³で、前年に比べ13万1千m³(63.6%)増加した。
これを用途別にみると構造用は22万3千m³で、前年に比べ11万9千m³(114.4%)増加した。
4 木材チップの動向
(1)木材チップ工場数
木材チップ工場数は1,082工場で、前年に比べ114工場(9.5%)減少した。
これを専門・兼営区分別にみると、「木材チップ専門工場」は312工場で、前年に比べ24工場(7.1%)、「製材又は合単板工場等との兼営工場」は770工場で、同90工場(10.5%)それぞれ減少した。
(2)木材チップ生産量
木材チップ生産量は607万tで、前年に比べ131万7千t(27.7%)増加した。
これを原材料別にみると、素材(原木)は266万1千tで、前年に比べ54万2千t(25.6%)、工場残材は262万3千tで、同84万4千t(47.4%)、林地残材は7万5千tで、同2万6千t(53.1%)それぞれ増加し、解体材・廃材は71万1千tで、同9万5千t(11.8%)減少した。
また、針葉樹・広葉樹別にみると、針葉樹は404万5千tで、前年に比べ115万9千t(40.2%)、広葉樹は131万4千tで、同25万3千t(23.8%)それぞれ増加した。
5 集成材及びCLTの動向
(1)集成材及びCLT工場数
集成材工場数は132工場で前年に比べ16工場(10.8%)減少し、CLT工場数は11工場で前年と同数であった。
(2)ラミナ消費量
ラミナ消費量は264万7千m³で前年に比べ22万6千m³(9.3%)増加した。
これを用途別にみると集成材用が262万5千m³で、前年に比べ22万5千m³(9.4%)、CLT用が2万2千m³で、同1千m³(4.8%)ぞれぞれ増加した。
(3)集成材生産量
集成材生産量は198万2千m³で、前年に比べ24万2千m³(13.9%)増加した。
これを用途別にみると構造用が189万6千m³で、前年に比べ22万5千m³(13.5%)増加した。
(4)CLT生産量
CLT生産量は1万5千m³で前年に比べ2千m³(15.4%)増加した。
これを用途別にみると構造用が1万4千m³で、同3千m³(27.3%)増加した。
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