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農林水産省

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更新日:令和3年3月12日
担当:農林水産省

令和元年 農業総産出額及び生産農業所得(全国)

統計結果の概要

1  農業総産出額は、近年、米、野菜、肉用牛等における需要に応じた生産の取組が進められてきたこと等を主たる要因として増加傾向で推移してきた。
令和元年は、野菜、鶏卵等において生産量の増加から価格が低下したこと等により、前年に比べ1,620億円減少し、8兆8,938億円(対前年増減率1.8%減少)となった。

2  生産農業所得は、近年、農業総産出額の増加等を主たる要因として増加傾向で推移してきた。
令和元年は、農業総産出額の減少等により、前年に比べ1,658億円減少し、3兆3,215億円(同4.8%減少)となった。

図1 農業総産出額及び生産農業所得の推移

 

農業総産出額及び生産農業所得の利活用

 

 

図2 農業総産出額の対前年増減率と部門別寄与度の推移

 

関連データ

(関連データ)主要農産物の輸出額の推移

 

統計結果

1  農業総産出額
(1) 米
近年、主食用米の需要の減少が加速化する中で、主食用米からそれ以外の作物への転換等、産地・生産者が中心となった需要に応じた米生産の定着に向けた取組が進められてきたこと等から主食用米の価格が回復してきており、平成27年以降、米の産出額は4年連続で増加してきた。
令和元年は、前年に比べ10億円増加し、1兆7,426億円(同0.1%増加)となった。
これは、北海道、東北及び北陸地方で作柄が良好となった一方で、四国、九州地方で大雨や病害虫等の影響により作柄が悪化し、全国の生産量が減少したこと等から、相対取引価格が前年に比べ上昇したこと等が寄与したものと考えられる。

表1 米の産出額の推移

(関連データ)米の収穫量及び相対取引価格の推移

(2) いも類
ばれいしょ及びかんしょの作付面積が減少傾向で推移する中、ばれいしょにおいてポテトチップスやサラダ用等の加工食品向けに国産品を求める実需者ニーズが高まってきたことや、かんしょにおいて焼き芋としての需要が堅調なことにより、平成25年以降、いも類の産出額は2千億円前後で推移してきた。
令和元年は、前年に比べ37億円増加し、1,992億円(同1.9%増加)となった。
これは、焼き芋の需要が引き続き堅調で食用かんしょの価格が上昇するとともに、ばれいしょにおいて北海道で良好な天候により生産量が大幅に増加したこと等が寄与したものと考えられる。

表2 いも類の産出額の推移

(関連データ)いも類の生産量及び価格指数の推移

(3) 野菜
近年、食の外部化の進展や加工食品に対する原料原産地表示の義務付けの拡 充を背景に、加工・業務用への国産野菜を求める実需者ニーズが高まってきており、平成27年以降、野菜の産出額は2兆円台半ばで推移してきた。
令和元年は、前年に比べ1,697億円減少し、2兆1,515億円(同7.3%減少) となった。
これは、北海道で天候が良好であったことから、トマト、たまねぎ、にんじん等において生産量が増加して価格が低下したことや、前年に続き冬場の天候が温暖であったことから、ねぎ、キャベツ、だいこん等の葉茎菜類や根菜類において生育が良好で価格が低く推移したこと等が影響したものと考えられる。

表3 野菜の産出額の推移

(関連データ)野菜生産量の推移、果菜類・葉茎菜・根菜類の価格指数

(4) 果実
農家の高齢化や離農により、みかん等の栽培面積が減少傾向で推移する中、 ぶどうを中心に簡便化志向等の消費者ニーズに対応した優良品目・品種への転換等による高品質果実の生産が進んでおり、平成24年以降、果実の産出額は増加傾向で推移してきた。
令和元年は、前年に比べ7億円減少し、8,399億円(同0.1%減少)となった。
これは、ぶどうにおいて優良品種の生産が拡大したことや、りんごにおいて台風による落果や少雨等による小玉傾向で生産量が減少し価格が上昇した一方 で、日本なしにおいて自然災害等の影響で生産量が減少したこと、みかんにおいて天候不順等により品質が低下し価格が低く推移したこと等が影響したものと考えられる。

表4 果実の産出額の推移

(関連データ)果実の生産量、みかん・りんごの価格指数の推移、ぶどう、日本なし、ももの収穫量及び価格指数の推移

(5) 花き
花きの栽培面積が長期的に減少傾向で推移する中、近年、国内外での需要に応じた品目・品種、仕立てへの対応等により切り枝等の産出額が増加してきており、平成25年以降、花きの産出額は3,400億円前後で推移してきた。
令和元年は、前年に比べ63億円減少し、3,264億円(同1.9%減少)となった。
これは、切り枝においてフラワーアレンジメント用に加え、花束用としても需要が高まっていること等により出荷量が増加したものの、農家の高齢化等による生産規模の縮小に加え、葬儀の規模縮小に伴うきく等の需要の減少等を背景に、花きの出荷量が減少したこと等が影響したものと考えられる。

表5 花きの産出額の推移

(関連データ)切り花類の出荷量及び価格指数の推移、鉢もの類の出荷量及び価格指数の推移

(6) 茶
国内ではリーフ茶の需要が長期的に減少する一方、ペットボトル緑茶飲料の家計消費が増加傾向にあることや、海外での日本食ブームを背景に茶の輸出が 増加し、特にてん茶(抹茶の原料)の生産量が増加傾向で推移してきており、 平成25年以降、茶の産出額は600億円前後で推移してきた。
令和元年は、前年に比べ93億円減少し、522億円(同15.1%減少)となった。
これは、需要の高まりから高単価のてん茶の生産量は増加したものの、静岡県で春先の冷え込み等の影響で生産量が減少するとともに、荒茶価格も需要の 停滞を背景に低下したこと等が影響したものと考えられる。

表6 茶の産出額の推移

(関連データ)茶の収穫量及び価格指数の推移、緑茶及び茶飲料の1世帯当たり年間支出金額の推移

(7) 生乳
近年、健康機能が広く消費者に理解された牛乳、はっ酵乳及びチーズの消費量が増加傾向にあること等から総合乳価が毎年上昇するとともに、畜産クラス ター等の事業により生産基盤の強化が推進されてきており、平成26年以降、生乳の産出額は増加傾向で推移してきた。
令和元年は、前年に比べ154億円増加し、7,628億円(同2.1%増加)となった。
これは、牛乳・乳製品の消費が堅調に推移する中、牛乳等向け生乳の取引価格の引き上げにより総合乳価が上昇したことに加え、性判別精液を活用した効率的な後継牛確保の推進等により生乳生産量が増加したことが寄与したものと考えられる。

表7 生乳の産出額の推移

(関連データ)生乳生産量及び価格指数の推移、牛乳・ヨーグルト・チーズの1世帯当たり年間の支出金額の推移

(8) 肉用牛
近年、和牛改良の進展や飼養管理技術の向上等により高品質な牛肉の割合が増加してきたことや、畜産クラスター等の事業により生産基盤の強化が推進されてきており、平成24年以降、肉用牛の産出額は増加傾向で推移してきた。
令和元年は、前年に比べ261億円増加し、7,880億円(同3.4%増加)となった。
これは、生産基盤の強化に伴い、引き続き和牛の生産頭数が増加したことや、 和牛に比べ低価格な交雑牛において堅調な需要を背景に価格が上昇したこと等が寄与したものと考えられる。

表8 肉用牛の産出額の推移

(関連データ)肉用牛のと畜頭数及び価格指数の推移、牛肉の1世帯当たり年間の購入数量及び支出金額の推移

(9) 豚
全国で蔓延したPED(豚流行性下痢)の影響等により減少してきた豚の出荷頭数は、平成27年以降、感染の収束や生産者の大規模化の進展を背景に出荷頭数が増加に転じるとともに、伸びる家計消費を背景に豚肉価格も安定して推移してきており、平成26年以降、豚の産出額は6千億円台で推移してきた。
令和元年は、前年に比べ2億円増加し、6,064億円(前年並み)となった。
これは、前年の猛暑による繁殖不良の影響で5~6月に出荷頭数が減少したものの、7月以降は出荷が回復したことに加え、堅調な家計需要を背景に価格も堅調に推移したことが寄与したものと考えられる。

表9 豚の産出額の推移

(関連データ)豚のと畜頭数及び価格指数の推移、豚肉の1世帯当たり年間の購入数量及び支出金額の推移

(10) 鶏卵
近年、他の食品に比べて相対的に割安感があること等から、鶏卵の消費量が増加傾向にある中で、経営の大規模化の進展に伴い生産量が拡大し、特に平成29年以降は毎年、過去最高を更新しており、平成26年以降、鶏卵の産出額は5 千億円前後で推移してきた。
令和元年は、前年に比べ263億円減少し、4,549億円(同5.5%減少)となった。
これは、堅調な鶏卵需要を見越して、令和元年も引き続き生産量が増加したことから、需給緩和により9月までの価格が前年を下回る等、低水準で推移したことが影響したものと考えられる。

表10 鶏卵の産出額の推移

(関連データ)鶏卵の生産量及び価格指数の推移、卵の1世帯当たり年間購入数量及び支出金額の推移

(11) ブロイラー
近年、消費者の低価格志向や根強い国産志向等により、鶏肉の家計消費量が 年々増加するとともに、健康志向と簡便性を求める消費者ニーズに対応したむね肉の加工品(サラダチキン)等の需要が堅調であることから、平成25年以降、 ブロイラーの産出額は6年連続で増加してきた。
令和元年は、前年に比べ98億円減少し、3,510億円(同2.7%減少)となった。
これは、依然として旺盛な鶏肉需要を背景に、ブロイラーの国内生産量が、 過去最高を更新した前年よりさらに増加したことから、需給が緩和し、もも肉、 むね肉ともに価格が前年を下回ったことが影響したものと考えられる。

表11 ブロイラーの産出額の推移

(関連データ)ブロイラーの生産量及び価格指数の推移、鶏肉の1世帯当たり年間の購入数量及び支出金額の推移

2  生産農業所得
近年、米、野菜、肉用牛等において需要に応じた生産の取組が進められてき たこと等から、農業総産出額が増加傾向で推移してきており、平成27年以降、 生産農業所得は増加傾向で推移してきた。
令和元年は、前年に比べ1,658億円減少し、3兆3,215億円(同4.8%減少)と なった。
これは、生産基盤強化の推進等により生乳、肉用牛において産出額が増加した一方、良好な天候により生産量が増加した野菜、堅調な需要を背景に生産量が引き続き増加した鶏卵で価格が低下し、産出額が減少したことから農業総産出額が減少したこと等が影響したものと考えられる。

表12 生産農業所得の推移

お問合せ先

大臣官房統計部経営・構造統計課

担当者:分析班
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