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農林水産省

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(2)食料自給率の向上と安全な食料の安定供給

供給熱量ベースの食料自給率の長期的な低下は、食生活が大きく変化し、国内生産では供給困難な農産物の輸入が増加したことが影響。

国民1人1日当たりの供給熱量の変化をみると、自給可能な米の割合が低下する一方、畜産物や油脂類の割合が上昇。




国内生産の減退も食料自給率の低下に影響。その要因は、米の消費減少に伴う生産の減少が大きいが、食の外部化が進展するなか、外食・中食や食品加工業等における加工・業務用需要の高まりに、国内生産が十分に対応できなかったことも影響。

1985年ごろからは、円高の進展等により、果実、肉類、牛乳・乳製品、野菜の輸入率が増加。野菜の場合、国内生産量と国内消費仕向量のかい離が拡大、また、加工食品の輸入も増加し、食料品等の輸入額は国内の農業・漁業生産額の半分に相当。

一方、供給熱量ベースの畜産物自給率は、輸入飼料により生産された畜産物は計算上国産熱量に算入されないため、飼料自給率の影響を受けるという特徴。特に、1965年からの10年間は、畜産物の国内生産の増大に伴う輸入飼料の需要増により、飼料自給率は大幅に低下(重量ベース1965年55%→1975年34%)し、畜産物自給率の低下(同90%→77%)にも影響。



食料・農業・農村基本計画では、食料として国民に供給される熱量の5割以上を国産で賄うことを目指しつつ、当面の実現性を考慮し、2015年の食料自給率目標として供給熱量ベースで45%とする目標を設定。

食料自給率の向上に向けて、1.米粉利用の推進を含む米の消費拡大、2.飼料自給率の向上、3.油脂類の過剰摂取の抑制等、4.加工・業務用需要に対応した野菜の生産拡大、5.食育の一層の推進、6.国民運動を展開するための戦略的広報の推進を集中重点事項と位置付け、生産・消費両面から国民運動として取組を強化。


食料自給率向上に向けた戦略的取組の強化

事例:稲発酵粗飼料の生産の取組
収穫作業の様子
収穫作業の様子
福井県福井市(ふくいし)の農業法人は、転作作物として生産した稲発酵粗飼料を市内の畜産農家に供給している。

3年前に市内の畜産農家と稲発酵粗飼料の生産について協議を始め、2006年4haで生産を開始したが、近年の飼料価格の高騰を背景に2007年度は20haに拡大した。稲の栽培技術や機械をそのまま利用できるうえ、助成金を含めると麦、大豆といった転作作物より収益性が高く、主食用米と同程度の収益性を実現している。ユーザーである地元の畜産農家からも、牛のし好性が良く乳量も増加したとの高い評価を得ており、飼料自給率の向上に寄与している。

現在は主食用品種を活用し生産しているが、2008年度からは飼料用稲品種を導入する予定であり、さらなる収益性の向上を図ることとしている。
 

朝食の欠食は、1回の食事の摂取量の増加、過食につながる可能性や生活習慣病の発症を助長するなどの問題。毎日朝食をとる子どもは、学力調査の正答率や持久力が高い傾向。子どもの生活習慣の乱れが、学習意欲や体力、気力の低下の要因の一つとして指摘。

食育は、国民運動として推進することが重要。食育を実践している人は6割。

「食事バランスガイド」を認知している人は4割と増加しており、参考にしている人も増加傾向。また、参考にしたい意向の人は9割。

「食事バランスガイド」を効果的に活用し、米を中心として水産物、畜産物、野菜等の多様な副食から構成される「日本型食生活」の実践を促進することは、健全な食生活の実現、ひいては食料自給率の向上に資する。

「教育ファーム」での農林漁業体験の取組を推進し、食に関する関心や理解を増進。





地産地消は、地域で生産された農産物を地域で消費するだけでなく、生産と消費を結び付け、「顔が見え、話ができる」関係づくりを行う取組。

農産物直売所は全国で1万4千施設あり、年間延べ2億3千万人が利用。食堂・レストラン等付帯施設が併設されている割合が高く、地域の農業や関連産業の活性化を図る取組としても重要。

農産物直売所利用者の8 割以上は「地産地消」の意味を理解。地産地消の理解度や実践度に高まり。

地産地消の推進には、農産物直売所と並び、学校給食における取組が重要。学校給食での地元農産物の使用割合(都道府県単位)は、食育推進基本計画において2010年度までに30%以上とする目標を設定。

また、米飯給食は、実施回数の目標は週当たり3.0回程度。米飯給食の週当たりの実施回数と一人当たりの米の消費量には、一定の相関。地元農産物の利用拡大の取組が円滑に進むよう、多くの利害関係者を調整するコーディネーター等の人材育成が重要。




食品リサイクル法は、食品循環資源(*1)の再生利用と食品廃棄物等の発生抑制・減量により循環型社会を構築することを目的として、2001年に施行。

2006年度の食品廃棄物等の再生利用率は、食品産業全体で59%まで上昇しているが、食品廃棄物等の発生量は約1,100万tと抑制が進んでいるとは言い難い状況。

2007年に食品リサイクル法が改正され、食品関連事業者に対する国の指導監督を強化し、毎年度、同法に基づく取組状況等について報告することを義務付け。また、個別事業者の再生利用等実施率目標を実施状況に応じて設定。

今回の食品リサイクル法改正では、食品関連事業者の店舗等で発生した食品循環資源を肥料や飼料として再生利用し、それを利用して生産された農畜水産物等を同じ食品関連事業者が利用する「リサイクル・ループ」の構築を促進。

*1 食品循環資源とは、食品廃棄物(食品の製造過程で発生する残さ、外食過程で発生する食べ残し等)のうち、肥料・飼料等への再生利用により資源として有効利用されるもの。



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