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農林水産省

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1 食に対する消費者の信頼を揺るがす事件の頻発

食の安全に不安を与える事件の発生

2007年12月から翌年1月にかけ、食品による薬物中毒事案が発生し、消費者の間に食品の安全性に関する不安が高まりました。このような事案の再発を防止するためには、原因の究明が必要ですが、それを待たなくても取り組むべきことも多いと考えられます。このため、1.情報の集約・一元化体制の強化、2.緊急時の速報体制の強化、3.輸入加工食品の安全確保策の強化といった政策を政府一体となって速やかに実施することが、関係閣僚の申合せにより決定されました。今後、事態の推移に応じて、新たな再発防止策の必要性について検討することとされています。

コンプライアンスの徹底に向けた取組が求められている

一方、2007年には、食品事業者による不適正な表示や製造といった消費者の信頼を揺るがす事件が相次いで発生しました。食品の自主回収件数も前年の3倍以上に増加しています。

 

このようななか、食品に対する消費者の信頼を確保することが急務となっており、まず、何よりも食品企業のコンプライアンス(法令の遵守及び倫理の保持等)の徹底を図る必要があります。特に、業界団体や個別企業の経営者・監査役の高い意識と主体的な対応が求められているため、「食品産業トップセミナー」の開催を通じて消費者重視の経営が行われるよう、経営者の意識向上が図られています。また、食品産業の多くを占める中小食品事業者はノウハウ・人材の点でコンプライアンスへの対応が困難な面があることから、主にこうした中小食品事業者を対象としたコンプライアンスの取組の道しるべとして、「『食品業界の信頼性向上自主行動計画』策定の手引き~5つの基本原則~」が策定されています。

このほか、食品産業においては、危害防止のために特に重点的に管理すべきポイント(重要管理点)を常時監視・記録する工程管理手法であるHACCP(ハサップ:危害分析・重要管理点)手法の導入や食品の流通経路情報を活用して食品を追跡・遡及できるトレーサビリティの普及を図ることも重要です。

食品事業者においては、取り扱う商品が消費者の生命・健康にかかわるものであり、健康被害を引き起こさなくても、表示偽装等の行為は消費者の信頼を損なう重大な行為であることをしっかりと認識して、コンプライアンスの確立に取り組むことが必要です。また、コンプライアンスの確立に向けて、企業行動規範や事故対応マニュアルの整備、専門部署の設置を行うなどの取組が重要です。

適正でわかりやすい食品表示の実現のための取組を推進

他方、食品に対する消費者の信頼を確保するためには、適正でわかりやすい食品表示にすることが必要です。食品等の表示に関係する法律は「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」(JAS法)や「食品衛生法」等複数ありますが、例えば、JAS法は消費者の選択に役立てるという観点から適正な表示を義務付けており、行政と消費者が一体となった監視・指導が行われています。具体的には、行政による日常的な小売店舗等の巡回に加え、食品表示110番への情報提供に基づく必要な調査等により、表示の根拠を確認するなど、徹底した監視・指導が実施されています。また、行政の監視活動への協力として消費者に委嘱されている食品表示ウォッチャー制度等により、情報の収集を行っています。

さらに、犯罪性が高いなどJAS法の適用範囲にとどまらない事案については、事柄の性質に応じて警察等と連携をとりながら対応することとされています。

「消費期限」と「賞味期限」

調理パン、生菓子等劣化が早いものには消費期限が表示されます。
缶詰、即席めん等劣化が比較的遅いものには賞味期限が表示されます。
消費期限は、その期限を過ぎたら食べない方が良いものです。これに対して、賞味期限は、おいしく食べることができる期限で、この期限を過ぎても、すぐに食べられないということではありません。

また、これらの期限は、事業者が科学的、合理的根拠をもって設定しています。表示されている期限は、未開封のときの期限です。一度開封した食品は、表示されている期限にかかわらず、早めに食べましょう。期限表示の意味を正しく理解して、食品の保存や調理を適切に行うことにより、無駄な廃棄を少なくすることが大切です。

 

関係機関が連携するほか、食品事業者による自主的な加工食品の原料原産地表示を推奨

政府は、食品偽装事件が全国的に相次いでいること等を受け、2007年12月に「生活安心プロジェクト 緊急に講ずる具体的な施策」を決定しました。このなかで、食品不正表示の監視取締体制の強化のため「食品表示特別Gメン」を新設し、広域・重大案件に対して機動的に調査を行うこととしたほか、JAS法の品質表示基準の適用を業者間取引に拡大することとしました。また、食品表示に関連する機関の連携を強化するため、関係都道府県の機関と国の出先機関との間で「食品表示監視協議会」が設置されます。さらに、関係府省(*1)の間で「食品表示連絡会議」を設置し、関連情報の共有を進めるなど、安心できる生活環境の実現を目指し、適正でわかりやすい食品表示が行われるための取組が推進されています。
*1 内閣府、公正取引委員会、警察庁、厚生労働省、農林水産省

加工食品の原料原産地表示の推奨

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