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農林水産省

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4 総合的な食料安全保障の確立


不測時のみならず、平素から食料の供給面、需要面、食料の物理的な入手可能性を考慮するアクセス面等を総合的に考慮し、関係府省との連携も検討しつつ、総合的な食料安全保障の確立を進めます。

(1)生産資材の確保等生産面における不安要因への対応

ア 肥料の供給安定化対策

肥料供給の安定化のため、海外原料の安定確保や国内の有機資源の有効利用に向けた取組を支援するとともに、土壌診断や効率的施肥技術等の導入による施肥量の適正化・抑制を推進します。

イ 遺伝資源の収集・保存・提供機能の強化

食料の安定供給に資する品種の育成・改良に貢献するため、農業生物資源ジーンバンクにおいては、収集した遺伝資源を基に、幅広い遺伝変異をカバーしたコアコレクションの整備を進め、植物・微生物・動物遺伝資源のさらなる充実と利用者への提供を促進します。

ウ 動植物防疫体制の強化

(ア)家畜防疫体制の強化

世界各国における高病原性鳥インフルエンザ等の発生等を踏まえ、国内における家畜の伝染性疾病の発生予防及びまん延防止、発生時の危機管理体制の整備等を実施します。

(イ)輸入検疫体制の強化

防疫官の適切な配置等検査体制の整備・強化や、病害虫の危険度評価に基づいた検疫措置等により、家畜及び水産動物の伝染性疾病及び病害虫の侵入・まん延を防止します。また、政府が輸入する米麦について残留農薬等の検査を実施します。

(ウ)産業動物獣医師の育成・確保

獣医系大学の学生への臨床研修等の実施による産業動物獣医師の育成等の支援と、無獣医師地域等における獣医療の提供を支援します。

(2)流通・消費面における不安要因への対応

ア 食のライフラインの確保

新型感染症発生時等における食品産業事業者等の事業継続計画の策定を促進するとともに、その効率化のための情報収集及び提供を行います。また、家庭における食料品の備蓄を推進します。

イ 適切な備蓄の実施

(ア)米

6月末時点での在庫量100万t程度を現行の適正備蓄水準として、保有することとします。

(イ)麦

海外依存度の高い小麦について、港湾スト等により輸入が途絶した場合に備え、外国産食糧用小麦需要量の1.8か月相当分の政府備蓄を実施します。

(ウ)大豆

海外依存度の高い大豆について、輸出国における災害、港湾スト等の不測時に対応するため、食品用大豆の年間需要の約2週間分の政府備蓄を実施します。

(エ)飼料穀物

海外依存度の高い飼料原料について、天災等による輸送ルートにおける障害等、不測の事態に対応するため、とうもろこし・こうりゃんを60万t備蓄します。

ウ 備蓄の在り方の検討

「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律」において、米・麦の供給が不足する事態に備えるための措置として米・麦の備蓄が位置付けられていることを十分に踏まえ、消費者への安定的な供給を確保することを旨として、備蓄の在り方を検討します。

(3)国際的な食料の供給不安要因への対応

ア 国際食料需給・価格動向分析等

(ア)国際食料需給・価格動向分析

省内外において収集した国際的な食料需給にかかる情報を一元的に集約するとともに、我が国独自の短期的な需給変動要因の分析や、中長期の需給見通しを策定し、これらを国民にわかりやすく発信します。また、世界の超長期食料需給予測を行うためのシステムの研究・開発に取り組みます。

(イ)農産物の安定的な輸入の確保

穀物の輸入先国との緊密な情報交換を通じ、安定供給を確保します。

(ウ)商品先物市場の透明性の向上

各国規制当局と商品先物市場の監督上必要な情報を交換する枠組みの強化を進めていくとともに、我が国の商品先物市場における不公正な取引等を監視することを目的とした市場監視システムを構築します。

(エ)国際港湾の機能強化

国際海上コンテナターミナル、多目的国際ターミナルの整備等、国際港湾の機能強化を推進します。

イ 国際協力の推進

(ア)世界の食料安全保障にかかる国際会議への参画

APEC(アジア太平洋経済協力)として初めての食料安全保障担当大臣会合を我が国で開催するなど、世界の食料安全保障にかかる国際会議に参画し、世界の食料生産の増大に向けた国際的な取組を推進します。

(イ)食料・農業分野における技術・資金協力

a
援助需要を的確に反映した国別援助計画を策定します。
b
開発途上国からの要請に応じ、技術協力及び資金協力を実施します。
c
開発途上国における食料安全保障の確保や地球環境問題への対応、農業交渉等における我が国の主張への理解等を図るため、研修員の受入れ、専門家の派遣及び国際機関への資金拠出等を実施します。

(ウ)国際的な食料の安定供給の確保に向けた支援策の強化

a
東アジア地域における大規模災害等の緊急時に備えるための米の備蓄の造成等を内容とする「アセアン+3緊急米備蓄」の実現等に努力します。
b
アセアン地域の食料安全保障の強化を図るため、域内各国の統計情報等の整備への支援を強化します。
c
世界の穀物需給の安定に貢献するため、乾燥・塩害等の不良環境に強い遺伝子を活用した小麦・稲等を開発するための国際共同研究を推進します。

ウ 海外農業投資の支援

海外農業投資を支援するため、関係府省・機関により構成される「食料安全保障のための海外投資促進に関する会議」において取りまとめた「食料安全保障のための海外投資促進に関する指針」に基づき、民間企業からの総合的な支援の要望への対応等を実施します。

お問合せ先

大臣官房広報評価課情報分析室
代表:03-3502-8111(内線3260)
ダイヤルイン:03-3501-3883
FAX:03-3593-9467