このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

4 集落機能の維持と地域資源・環境の保全

(1)農村コミュニティの維持・再生

ア 良好な農村景観の形成等

(ア)
農山漁村活性化に向けた総合的な取組の一環として良好な農村景観の形成を積極的に推進します。
(イ)
農村特有の良好な景観及び将来に残すべき歴史的に価値の高い農業用用排水施設を保全、形成、再生するため、地域関係者の意識の向上や人材育成を促進するとともに、景観と調和した農業的土地利用を誘導するなど計画的な土地利用を推進します。
(ウ)
良好な農村景観の再生・保全を図るため、土地改良施設の改修等を推進します。
(エ)
生物多様性保全活動を活かして農村地域の活性化を図るため、活動団体間のネットワーク形成や各種情報提供等の取組を支援します。
(オ)
河川の蛇行復元や湿地の冠水頻度の増加等、自然再生事業を推進します。
(カ)
魚類等の生息環境改善や人と自然がふれあえる地域整備を図るため、河川やため池等の水路結合部の段差解消による水域の連続性の確保、生物の生息・生育環境を整備・改善する魚のすみやすい川づくりを推進します。

イ 経済の活性化を支える基盤の整備

(ア)
日常生活の基盤としての市町村道から国土構造の骨格を形成する高規格幹線道路に至る道路ネットワークの整備を推進します。また、地方道については、各地域の事業等の計画と整合をとり計画的に整備を推進します。
(イ)
農産物の海上輸送の効率化を図るため、船舶の大型化等に対応した複合一貫輸送ターミナルの整備を推進します。

ウ 農村コミュニティの維持・再生のための取組方策の検討

農村の有する多面的機能を維持するうえでも、地域主体の取組を拡大することが求められているため、国と地方の役割分担も踏まえたうえで、こうした取組を政府と地域が一体となって拡大するための対応方策を検討します。

(2)中山間地域等直接支払制度

農業生産活動の維持を通じて多面的機能を確保するため、高齢化の進行に配慮した見直しを行ったうえで、中山間地域等直接支払制度に基づく直接支払いを継続的に実施します。
高齢化の進行を踏まえ、高齢者へのサポート体制や集落間の連携等安定的な受け皿をつくることにより、農業生産活動の維持を図っていきます。
なお、本直接支払制度については、戸別所得補償制度の検討とあわせて、現行の予算措置を法律上の措置とすることを含め、今後の施策の在り方を検討します。
意欲ある多様な農業者の育成・確保や生産性の向上等を推進するなどにより、中山間地域等における自律的かつ安定的な農業生産活動を促進します。

(3)農地・水・環境保全向上対策

農地・農業用水等の資源や環境の良好な保全と質的向上を図るため、地域ぐるみでの効果の高い共同活動と農業者ぐるみでの先進的な営農活動を、一体的かつ総合的に支援します。
農地・水・環境保全向上対策についての中間評価を実施し、共同活動の強化や環境保全型農業の推進等を図る観点から、これまでの実績や現場の意見も踏まえ、効果と課題を明確化します。
中山間地域等直接支払制度や、環境保全機能の維持・向上に関する直接的な助成手法(例えば「環境支払」)の在り方も含め、国土の保全、水源のかん養、自然環境の保全等の多面的機能の維持の観点から、今後の施策の在り方について検討します。

(4)鳥獣被害対策の推進

「鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律」に基づき市町村が作成する被害防止計画の作成を推進します。
市町村が作成する被害防止計画に基づく、鳥獣の捕獲体制の整備、箱わなの導入、広域的な防護柵の設置、被害防除技術の導入、緩衝帯の設置、捕獲獣の地域資源としての利用等の取組を推進します。また、鳥獣の生息環境にも配慮した森林の整備・保全活動等を推進します。
地域における技術指導者の育成を図るため、普及指導員、市町村職員、農林漁業団体職員等を対象とする研修を実施します。また、捕獲鳥獣の食肉利用のためのマニュアルを作成します。
野生鳥獣等の効率的な捕獲システムの開発等を推進します。また、地域ブロック単位の連絡協議会の積極的な運営や、鳥獣被害対策のアドバイザーを登録・紹介する取組を推進します。

(5)快適で安全・安心な農村の暮らしの実現

ア 生活環境の整備

(ア)農村における効率的・効果的な生活環境の整備

a
地域再生等の取組を支援する観点から、地方公共団体が策定する「地域再生計画」に基づき、関係府省が連携して道路や汚水処理施設の整備を効率的・効果的に推進します。
b
農業の持続的な発展を図るとともに、地域の創造力を活かした個性的で魅力あるむらづくり等を推進するため、関係府省が連携しつつ、農業生産基盤と農村の集落基盤の一体的な整備を推進します。
c
農山漁村における定住や二地域居住を促進する観点から、関係府省が連携しつつ、計画的な生活環境の整備を推進します。

(イ)交通

a
交通事故の防止、交通の円滑化を確保するため、歩道の整備や交差点改良等を推進します。
b
生活の利便性向上や地域交流に必要な道路、都市まで安全かつ快適な移動を確保するための道路の整備を推進します。
c
地方バス運行の確保を図るため、運行にかかる欠損補助を実施します。
d
離島住民が日常生活に不可欠な交通手段である離島航路において、構造改善投資に対して支援するとともに、運航の結果生ずる欠損に対して補助を実施します。
e
地域住民の日常生活に不可欠な交通サービスの維持・活性化、輸送の安定性の確保等のため、島しょ部等における港湾整備を推進します。

(ウ)衛生

a
下水道、農業集落排水施設及び浄化槽等について、市町村の意見を反映したうえで近年の人口減少等も踏まえ、都道府県が策定する「都道府県構想」を見直すとともに、地域の特性に応じた計画的・効率的な整備を推進します。
また、下水道においては、既存施設について、適時・適切な修繕と更新により施設の長寿命化を進めるための「ストックマネジメント手法」の導入を推進します。
b
農村における汚水処理施設整備を効率的に推進するため、農業集落排水施設と下水道との連携及び農業集落排水施設と浄化槽との一体的な整備を実施します。
c
効率的な汚水処理施設整備を図るため、下水道や農業集落排水施設等複数の汚水処理施設が共同で利用できる施設の整備を図る汚水処理施設共同整備事業(MICS)を推進します。
また、従来の技術基準にとらわれず地域の実情に応じた低コスト、早期かつ機動的な整備が可能な新たな整備手法の導入を図る「下水道クイックプロジェクト」を推進します。
さらに、財政力・技術力等が十分でなく下水道の整備がなかなか進まない状況にある過疎市町村において、下水道整備を促進するため、過疎地域における幹線管きょ・終末処理場等の整備を都道府県が代行して行う「都道府県代行制度」を延伸します。
d
人口散在地域ほど経済的な汚水処理施設である浄化槽の整備を推進します。特に、地球の温暖化対策の促進を図るとともに、単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換を促進するため、低炭素社会対応型浄化槽(省エネルギータイプ)の整備への助成制度の充実を図ります。

(エ)情報通信

高度情報通信ネットワーク社会の実現に向けて、河川、道路、港湾、下水道において公共施設管理の高度化を図るため、光ファイバ及びその収容空間を整備するとともに、民間事業者等のネットワーク整備のさらなる円滑化を図るため、施設管理に支障のない範囲で国の管理する河川・道路管理用光ファイバやその収容空間を順次開放します。

(オ)住宅・宅地

優良田園住宅による良質な住宅・宅地供給を促進し、質の高い居住環境整備を推進します。
また、地方定住促進に資する地域優良賃貸住宅の供給を促進します。

(カ)文化

文化財保護法に基づき、農村に継承されてきた民俗文化財に関して、特に重要なものを重要有形民俗文化財や重要無形民俗文化財に指定するとともに、その修理・防災や伝承事業等に対する補助を行います。
また、重要有形民俗文化財以外の有形の民俗文化財に関しても、その文化財としての価値にかんがみ保存及び活用のための措置が特に必要とされるものについて登録有形民俗文化財に登録します。
さらに、棚田や里山等の文化的景観や歴史的集落等のうち、特に重要なものをそれぞれ重要文化的景観、重要伝統的建造物群保存地区として選定し、修理や防災等の保存・活用に対する支援を行います。

(キ)公園

都市計画区域の定めのない町村において、スポーツ、文化、地域交流活動の拠点となり、生活環境の改善を図る特定地区公園の整備を推進します。

イ 医療・福祉等のサービスの充実

(ア)医療

「第10次へき地保健医療計画」(18~22年度)に基づき、へき地診療所による住民への医療提供等農村を含めたへき地における医療の確保を推進します。

(イ)福祉

介護・福祉サービスについて、地域密着型サービス拠点等の整備及び創意工夫を活かした環境整備を実施します。

ウ 安全な生活の確保

(ア)
山腹崩壊、土石流等の山地災害等を防止するため、復旧治山等の事業の実施を通じて地域住民の生命・財産及び生活環境の安全を確保します。
(イ)
山地災害危険地区における治山事業について、地域における避難体制の整備等との連携により、減災に向けた効果的な事業を実施します。
(ウ)
自力避難の困難な障がい害者等災害時要援護者関連施設に隣接する山地災害危険地区等において、治山事業を計画的に実施します。
(エ)
床上浸水被害が頻発している地域において、おおむね5年間で被害の解消を図るべく、床上浸水対策を実施します。
(オ)
近年死者を出すなど甚大な土砂災害が発生した地域の再度災害防止対策を重点的に推進します。
(カ)
人命の保護を図るため、将来起こり得る大規模地震等に起因するがけ崩れ等により地域に甚大な被害を起こすおそれのある箇所において施設整備を推進します。
(キ)
病院、老人ホーム等の災害時要援護者関連施設を保全対象に含む危険箇所にかかる砂防事業を実施します。
(ク)
地域の防災拠点等を保全する施設の整備や「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」(土砂災害防止法)に基づく警戒避難体制の整備を実施し、ハード・ソフト一体となった効率的な土砂災害対策を実施します。
(ケ)
土砂災害防止法に基づく土地利用規制や、土砂災害警戒情報の提供等を実施し、ソフト対策の強化を推進します。
(コ)
農地災害等を防止するため、ハード整備に加え、防災情報を関係者が共有するシステムの構築、施設管理者等に対する支援体制の強化や減災のための指針づくり等のソフト対策を推進し、地域住民の安全な生活の確保を図ります。
また、地域全体の防災安全度を効率的かつ効果的に向上させるための、ため池総合整備対策を推進します。
(サ)
橋梁の耐震対策、道路斜面や盛土等の防災対策、災害のおそれのある区間を回避する道路整備を推進します。
また、冬期の道路ネットワークを確保するため、道路の除雪、防雪、凍雪害防止を推進します。

お問合せ先

大臣官房広報評価課情報分析室
代表:03-3502-8111(内線3260)
ダイヤルイン:03-3501-3883
FAX:03-3593-9467