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農林水産省

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(3)農業所得増大のための取組 イ 農業所得の増大を支援する農協系統の取組

(農協系統による農業所得増大のための支援が必要)

これまで、農業所得増大のための様々な取組をみてきましたが、農協が中心となって地域の農業者を結び付け、取組を進めている事例もみられます。今後、農業所得を増大していくためには、農協系統が、農業者の相互扶助組織として地域の取組を支援することがますます重要になってきています。

農協系統は、これまで農業生産資材価格の引下げ等経済事業の改革に取り組んできましたが、平成15年(2003年)から平成20年(2008年)にかけての農業者の農協に対する期待をみると、「販売力の強化」が39%から77%、「手数料の低減」が23%から28%、「消費者ニーズの把握と生産現場への情報提供」が20%から28%、「資材価格の引下げ」が66%から84%、「営農指導との連携強化」が28%から39%に大きく高まるなど、農協系統のさらなる取組が求められています(図3-95)。



このようなニーズを踏まえ、農協系統においては、従来の卸売市場等への販売を中心とした共同販売に加え、加工業者や量販店等相手先を特定した販売拡大に向けた取組を強化することとしています。このためには農協自らが顧客のニーズに応じて地域の農業者を取りまとめたり、販売する企画力のある人材の育成・確保に取り組むことが必要です。あわせて、JAファーマーズ・マーケット(農協農産物直売所)を中心とした地産地消の取組を拡大したり、国産農畜産物の輸出を促進するなど、地域の特色を活かしながら、生産から流通まで一体となって付加価値を高める取組を着実に実行することが必要です。

また、農業生産資材については、化学肥料の8割、農薬の6割が農協を通じて農業者に供給されている現状にあります(図3-96)。しかし、農業者に対し、農協における農業生産資材の価格について、最近2、3年で価格引下げに向けた取組が強化されたと感じるか尋ねたところ、肥料・農薬・農業機械とも「強化されたと感じない」が50%程度となっているのに対し、「強化されたと感じる」は肥料19%、農薬14%、農業機械6%となっています(図3-97)。




化学肥料・農薬について、全国農業協同組合連合会(全農)が農協等に供給する段階での全農供給価格指数、農家が購入する段階での農業物価指数の動きをみると、両者はほぼ連動した動きをしています(図3-98)。しかし、農協系統の割合が高い化学肥料については全農供給価格指数が下落傾向にあるときにも農業物価指数はほとんど変化していない時期もみられました。一方、近年においては、国際的に肥料需給がひっ迫し、全農供給価格指数が大きく上昇するなかで、農業物価指数の上昇は抑えられている傾向にあります。

肥料対策としては、新たな施肥体系の転換支援等の国の施策のほか、農協系統の取組も行われてきましたが、今後、国際的に肥料原料価格が過去に比べ高い水準で推移すると予想されるなか、これまで以上に農協系統による化学肥料・農薬の安定供給確保や供給コストの縮減が望まれます。

このため、農協系統においては、農業者による土壌診断の支援等により適正施肥の取組を徹底するとともに、低成分肥料(輸入原料価格が高騰しているりん酸、加里の含有量が低い銘柄)の供給、肥料工場から農業者への直接配送による物流コスト低減等を通じて、生産資材コストの低減に取り組むことも必要です。



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