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農林水産省

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(2)集落機能の維持と多様な地域資源・環境の保全 オ 都市農業の役割

(都市農業には農産物供給、緑地空間提供等の多様な役割)

都市農業(都市部とその周辺地域の農業を指す)は、全農家戸数の25%、全経営耕地面積の15%、販売金額の18%を占めており、野菜や花き、果樹等の生産が多く行われています(*1)。また、全国の市街化区域(*2)内の農地面積は9万ha(全農地面積の2%)で、そのうち16%が都市部に残されている農地の計画的な保全を図ることを目的等とした生産緑地地区(*3)に指定されています。三大都市圏においては、生産緑地地区の面積は1万4千haとほぼ横ばいで推移しています。

都市農業については、消費地に近いという利点を活かした新鮮な農産物の供給といった生産面での重要な役割のみならず、身近な農業体験の場の提供、災害に備えたオープンスペースの確保、「やすらぎ」や「うるおい」をもたらす緑地空間の提供、都市住民の農業への理解の醸成等、多様な役割を果たしています(図4-29)。


*1 農林水産省「農林業センサス」(平成17年(2005年)、組替集計) データ(エクセル:28KB)
*2 市街化区域とは、「都市計画法」に基づき指定された既に市街地を形成している区域及び、おおむね10年以内に優先的、計画的に市街化を図る地域
*3 生産緑地地区とは、市街化区域内の土地のうち、一定の要件を満たす土地の指定制度(生産緑地地区制度)に沿って、管轄自治体より指定された区域のことで、都市計画上、農林漁業との調和を図ることを主目的とした地域の一つ

図4-29 都市農業の多様な役割

東京都が都政モニターを対象に実施したアンケートによると、56%のモニターが農作業体験をしたいと考えています。このうち、市民農園等での家庭菜園をやってみたいと考えている者の割合が最も高く58%、次いで、農家が経営する農業カルチャースクールのような農業体験農園に参加したい者が40%となっています(図4-30)。

このように、農業体験への高い関心を受けて市民農園の数も年々増加し、平成20年度(2008年度)末には3,382か所となっています(図4-31)。これらの市民農園は、レクリエーション、自家消費用の野菜や花きづくり、児童の教育等の多様な目的で都市住民に利用されています。

今後、都市農業が果たしている多様な役割を維持するため、地域農産物の学校給食への使用、子どもを対象とした農業体験や食育の推進、市民農園の整備等を通じた都市農業の振興をさらに進めていくことが重要です。




コラム:ビルの屋上等を利用した貸農園も人気
駅ビル屋上の貸農園
駅ビル屋上の貸農園

近年、都心部ではビルの屋上等を利用した貸農園が開設されており、郊外へ足を運ばなくても、早朝や仕事帰り等に気軽に「農的くらし」を楽しむ人が増加しています。

環境保全活動の一環で、ヒートアイランド現象(都市の中心部の気温が郊外に比べて高くなる現象)の軽減を目的として、平成21年(2009年)、東京都渋谷区にある駅ビルに、屋上庭園が開設されました。庭園内には、野菜・果実づくりができる貸農園があり、都会に暮らす人に農作物を育てる喜びを提供する場として機能しています。区画を貸すだけでなく、農作業教室も開講しており、利用者の満足度は高くなっています。

また、ホームページで野菜の生育状況等の情報を発信するなど、利用者へのサポートも充実しています。

 

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