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農林水産省

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(3)地域資源の活用と2次・3次産業との融合等による農業・農村の6次産業化の推進 ア 農業・農村の6次産業化の必要性

(農村の再生・活性化のため農業・農村の6次産業化が重要)

農業・農村の活力の低下は、我が国全体の最終飲食費が減少傾向にあるなかで、国内農林水産業の帰属割合が昭和55年(1980年)25.7%、平成7年(1995年)14.2%、平成17年(2005年)には12.8%と低下していることにも表れています(図4-32)。今後、農業や農村の再生・活性化を図っていくためには、戸別所得補償制度等による農業経営継続のための環境整備のほか、農林水産物をはじめ農村に存在する資源を有効に活用し、農業サイドによる生産・加工・販売の一体化、1次産業としての農業と2次産業としての製造業、小売業等の3次産業の融合等による地域ビジネスの展開と新たな業態の創出を促し、農村の活性化に寄与する「農業・農村の6次産業化(*1)」を推進していくことが重要となっています。


*1 1次×2次×3次=6次産業。生産から加工、流通までを一体的に捉え、農林水産物等及び農山漁村に存在する土地、水、その他の資源を有効に活用して新たな価値を相乗的に生み出すものです。


この取組は、農山漁村に由来する様々な「資源」と、食品産業、観光産業、IT産業等の「産業」を結び付け、新たな付加価値を地域内で創出するものであり、このことによって、地域の雇用と所得の確保が図られます。

具体的な取組としては、(1)地域産物を使った食品等の開発・販売や農産物直売所の運営といった地域の農林水産物の加工・販売、(2)農家民宿の開業や農村体験の受入れといった地域の景観や伝統文化等を活かした観光の取組、(3)技術革新、農商工連携等を通じた新素材や新商品の開発、他産業における革新的な活用方法の創出等、(4)地域に豊富に存在する稲わら等の未利用資源や食品残さ等のバイオマス(*2)を活用したエネルギー、プラスチック等の生産、(5)いまだ十分な活用が図られていない太陽光・水力・風力等の再生可能エネルギーの利用拡大等が考えられます(図4-33)。

今後、このような地域ビジネスや新事業の創出を推進するためには、専門的アドバイスを行うコーディネーターの確保、企業と産地のマッチング等を円滑に行っていくことが課題となっています。


*2 [用語の解説]を参照

図4-33 農業・農村の6次産業化の取組(イメージ図)

(農村世帯の7~8割を占める非農家も含め、所得と雇用の確保が必要)

我が国の農村地域(*1)において、農家数は214万戸(*2)であり、一般世帯956万世帯(*3)の2割程度と推計されます(図4-34)。農業地域別の農家割合をみても、北海道では1割と最も低いほか、他の地域でも2~3割となっており、農村地域でも農家より非農家の方が多く居住している実態にあります。

このため、農家・非農家ともども農業・農村の6次産業化に取り組み、地域の雇用と所得を確保し、若者や子どもが将来にわたって農山漁村に定住できる地域社会の構築を目指していく必要があります。


*1 農業地域類型のうち、都市的地域を除く地域
*2 農林水産省「農林業センサス」(平成17年(2005年)2月1日時点)
*3 総務省「国勢調査」(平成17年(2005年))を基に農林水産省で推計(平成17年(2005年)10月1日時点)。推計方法は図4-34注釈参照


(異業種・異分野との連携も重要)

農業・農村の6次産業化の取組に当たっては、農林水産業のパートナーとして、加工や販売についての知識・ノウハウ、技術等を有する食品産業等と連携を図っていくことも重要となります。

例えば、農業者・産地と商工業者とが連携することにより、農林水産物・食品の良さを活かしつつ、消費者ニーズに合致した商品やサービスの提供が可能となり、農林水産物・食品の販路拡大等が期待されます。農業者や産地が自ら加工施設をもたなくても、規格外品や低利用・未利用の農産物等の有効活用につながる場合もあります。また、戦略的な連携により、商工業者の有する技術やノウハウ、人材といった経営資源の共有・蓄積が促され、農業経営の改善に資する場合もあります。

農商工等連携促進法(*1)に基づき、認定された農商工連携事業計画の取組類型別件数をみても、需要・販路の拡大、規格外・低未利用品の有効活用が多くなっています(表4-2)。

なお、農商工連携に対する理解が浸透するにつれ、農業者や商工業者をはじめ、地方公共団体等地域の関係者が積極的に農商工連携に取り組む動きが広がっています。しかし、「連携先の商工業者がみつからない」、「どのような連携を目指すべきかわからない」等様々な課題があることから、商品開発、マーケティング等の様々な専門分野の知見を有する者をコーディネーターとして紹介し、課題を解決するシステムとして、「食農連携コーディネーターバンク」が創設されています(登録は120(個人114人、企業6社)(平成22年(2010年)3月末現在))。


*1 正式名称は「中小企業と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律」


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