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農林水産省

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農業・農村地域の活性化を目指して- 平成22(2010) 年度天皇杯等受賞者事例紹介-

第49回 農林水産祭式典
受賞者に贈られる天皇杯
 

農業の活性化とともに、活力ある農村を実現するため、効率的な農業経営や地域住民によるむらづくり等を行っている事例が多くみられます。

このうち、その内容が優れており広く社会の賞賛に値するものについては、毎年、秋に開催される農林水産祭式典において天皇杯等が授与されています(*1)。ここでは、平成22(2010) 年度の天皇杯等受賞者を紹介します。

*1 天皇杯等三賞の選賞は、過去1年間(平成21(2009)年8月~平成22(2010)年7月)の農林水産祭参加行事で農林水産大臣賞を受賞した者(517)の中から決定。選賞部門は、上記5部門及び林産部門、水産部門の7部門

 

平成22(2010) 年度天皇杯受賞者

-農産部門- 経営(水稲・小麦・大豆)/ 境谷(さかいや) 博顯(ひろあき)氏、境谷(さかいや) キセ氏

地域の信頼を獲得し、集落と連携した農作業受委託により大規模水田作経営を実現

境谷博顯氏、キセ氏は、昭和50(1975)年に後継者として経営移譲され、地域からの信頼のもと、集落と連携した農作業受託等により水稲、小麦、大豆の合計245haという県内随一の大規模水田作経営を実現しています。

また、大型高性能農業機械や乾燥調製施設の導入により労働時間を大幅に削減するとともに、徹底した排水対策や土づくり、緻密な施肥管理等、大規模経営ながらきめ細かい栽培管理により高収量・高品質な生産を実現しています。

さらに、稲わらの収集・販売によるわら焼きの解消、無人ヘリコプター防除の導入による騒音の軽減等、地域の生活環境の改善に取り組むほか、新技術の実証展示・普及等により、地域における水稲の省力・低コスト栽培や水田作の輪作体系の確立に尽力することで遊休農地解消に取り組むなど、地域社会へ貢献しています。



青森県五所川原市 -農産部門- 経営(水稲・小麦・大豆)/ 境谷 博顯氏、境谷 キセ氏

-園芸部門- 経営(輪ぎく)/ 有限会社(ゆうげんがいしゃ) お花屋(はなや)さんぶんご清川(きよかわ)(代表 小久保(こくぼ) 恭一(きょういち)氏)

マーケット起点の周年安定生産の実現と若手育成

小久保恭一氏は、業務需要向け輪ぎくの周年栽培モデル農場をつくるため愛知県から当地に移住し、有志とともに平成16(2004)年に(有)お花屋さんぶんご清川を設立しました。

10a区画に統一した鉄骨ハウスを3ha建設し、1年を通じて4~5日間隔で植付け、マニュアル化による技術の平準化によって年間90作に及ぶ高度な周年安定出荷を実現しています。

種苗については、差別化が可能な新品種の親株を海外の契約農場に提供し、定植用の穂を輸入することで低コスト化や栽培の合理化を図っています。

また、国内外からの研修生を受け入れ、生活から技術・経営面に至るまで農業後継者の育成を行い、研修終了後の就職支援や就農後のアフターフォローも行っています。

今後も研修生を受け入れ、本人の希望や適性に即して、「のれん分け」するなど、グループの産地拡大を進めていくこととしています。



大分県豊後大野市 -園芸部門- 経営(輪ぎく)/ 有限会社 お花屋さんぶんご清川(代表 小久保 恭一氏)

1 天皇杯等三賞の選賞は、過去1年間(平成21(2009)年8月~平成22(2010)年7月)の農林水産祭参加行事で農林水産大臣賞を受賞した者(517)の中から決定。選賞部門は、上記5部門及び林産部門、水産部門の7部門


-畜産部門- 経営(酪農)/ 松崎(まつざき) 隆(たかし)氏、松崎(まつざき) まり子氏

市街化が進む中、資源循環型酪農で目指した地域のオアシス

松崎隆氏、まり子氏は、昭和46(1971)年に後継者として就農し、現在経産牛50頭規模の酪農経営を行っています。

自給飼料生産を経営の柱とし、遊休水田や河川敷を借り受けるなど生産基盤の確保に努めているほか、ビール、りんご、しょうゆ等の搾りかすを使うなどエコフィードを積極的に活用し、都府県としては高い粗飼料自給率を達成しています。

また、市街地化が進む地域環境に配慮し、堆肥処理や悪臭防止に努め、自然発生したファンクラブ等を通じて子供達への体験学習やふれ合いの場の提供等酪農の理解者をふやす活動にも力を注いでいます。

さらに、自家の牛乳を原料にジェラート工房をオープンし、混ぜる果実は地元農家産を使用して、その農家に自家の堆肥を還元しています。このように、資源循環、地域連携、地産地消に努め、6次産業化を実現し農場と併せて地域のオアシスとして親しまれています。



岡山県岡山市 -畜産部門- 経営(酪農)/ 松崎 隆氏、松崎まり子氏

-蚕糸・地域 特産部門- 産物(茶)/ 松尾(まつお) 政敏(まさとし)氏

適切な品種構成と徹底した「土・茶樹」づくりによる高い収益性の確保

松尾氏は、平成2(1990)年に就農し、経営規模の拡大を進め、現在4.5haの茶園を経営し、仕上茶の製造・販売を行っています。

地域の9割の茶園で栽培されている中生品種の「やぶきた」を5割に抑えて、早生と晩生とを適切に組み合わせ、また、茶園の標高差も利用しながら、摘採時期を分散することで、作業労働の分散化と荒茶加工施設の計画的な操業を実現し、コスト削減につなげています。さらに、有機質肥料の導入や茶樹の適切な計画更新等、徹底した「土づくり」、「茶樹づくり」を行い、樹勢や収量を低下させることなく高品質・高単価の茶生産を実現しています。

このように、近年の茶価が低迷する厳しい茶業経営環境下において、収益性の高い茶業経営が展開されており、この取組は高い生産性と高品質の両立を実現する優れた経営のモデルとなるものです。



長崎県東彼杵町 -蚕糸・地域 特産部門- 産物(茶)/ 松尾 政敏氏

-むらづくり部門- むらづくり活動/ 下里(しもざと)農地・水・環境保全向上対策委員会(代表 安藤(あんどう) 郁夫(いくお)氏)

有機農業を通じた「美しくて豊かな里」づくり

下里農地・水・環境保全向上対策委員会は、地元で昔から栽培されていた在来大豆(「青山在来」)の有機農法による集団栽培を平成13(2001)年から始めました。その後、有機栽培を小麦と水稲にも広げ、近隣の豆腐店、酒造会社、製粉製麺業者、しょうゆ醸造会社、パン屋、消費者等にも支えられ全量を完売するに至っています。

これまで「点」としての活動にすぎなかった有機農業を、地域ぐるみの取組とすることにより「面」的な広がりをもった活動へと展開しています。

このような取組は、農業者のみならず、地域が一体となって取り組む共同活動や都市住民、企業との交流、さらには自然環境の保全等「美しくて豊かな里」づくりに向けた活動へと広がっています。



埼玉県小川町 -むらづくり部門- むらづくり活動/ 下里農地・水・環境保全向上対策委員会(代表 安藤 郁夫氏)





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