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農林水産省

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4 総合的な食料安全保障の確立


「緊急事態食料安全保障指針」(24年9月策定)に基づき、食料の安定供給を確保するための平時の取組を行います。


(1)生産資材の確保等生産面における不安要因への対応

ア 動植物防疫体制の強化

(ア)家畜防疫体制の強化

世界各国における口蹄疫、高病原性鳥インフルエンザ等の発生等を踏まえ、国内における家畜の伝染性疾病の発生予防及びまん延防止、発生時の危機管理体制の整備等を実施します。

(イ)輸入検疫体制の強化

a
防疫官の適切な配置等検査体制の整備・強化や、対象病害虫を明確化した適切な輸入植物検疫措置の実施等により、家畜及び水産動物の伝染性疾病及び植物の病害虫の侵入・まん延を防止します。
b
政府が輸入する米麦について残留農薬等の検査を実施します。

(ウ)産業動物獣医師の育成・確保

産業動物獣医師への就業を志す獣医系大学の学生への修学資金の貸与や獣医系大学の学生を対象にした産業動物獣医師の業務について理解を深めるための臨床研修等の実施による産業動物獣医師の育成等の支援、産業動物獣医療の提供体制整備に取り組む地域へ支援します。


イ 肥料の供給安定化対策

肥料供給の安定化のため、りん鉱石等の海外調達に依存している肥料原料の安定確保に向けた取組を実施するとともに、堆肥のペレット化等の国内に存在する有機資源を肥料に有効利用する取組を支援します。


ウ 遺伝資源の収集・保存・提供機能の強化

食料の安定供給に資する品種の育成・改良に貢献するため、農業生物資源ジーンバンクにおいては、収集した遺伝資源を基に、幅広い遺伝変異をカバーしたコアコレクションの整備を進め、植物・微生物・動物遺伝資源のさらなる充実と利用者への提供を促進します。


(2)流通・消費面における不安要因への対応

ア 食のライフラインの確保

(ア)
緊急時においても食料の安定供給を確保するため、食品のサプライチェーンの機能維持のための取組を支援します。
(イ)
震災時にも円滑な食料供給を可能とするため、食品産業事業者等の連携・協力等に基づく、震災を想定した食料供給の実証を行う取組を支援します。

イ 適切な備蓄の実施

(ア)米

米穀の備蓄運営について、米穀の供給が不足する事態に備え、国民への安定供給を確保するため、100万t程度(25年6月末時点)の備蓄保有を行います。

(イ)麦

海外依存度の高い小麦について、港湾スト等により輸入が途絶した場合に備え、外国産食糧用小麦需要量の2.3か月分を備蓄し、そのうち政府が1.8か月分の保管料を助成します。

(ウ)飼料穀物

海外依存度の高い飼料原料について、天災等による海外からの供給途絶や国内の配合飼料工場の被災といった不測の事態に対応するとともに、調達先の多元化に伴い、脆弱なインフラ等に起因する輸送遅延が発生したことも踏まえ、とうもろこし・こうりゃんを60万t備蓄します。


(3)国際的な食料の供給不安要因への対応

ア 国際食料需給・価格動向分析等

(ア)国際食料需給・価格動向分析

省内外において収集した国際的な食料需給にかかる情報を一元的に集約するとともに、我が国独自の短期的な需給変動要因の分析や、中長期の需給見通しを策定し、これらを国民にわかりやすく発信します。

(イ)農産物の安定的な輸入の確保

穀物の輸入先国との緊密な情報交換を通じ、安定的な輸入を確保します。

(ウ)商品先物市場の健全な発展に向けた取組

商品先物市場の監視を行うとともに、外国規制当局と協力しつつ適切な市場管理を行うことにより、商品先物市場の健全な運営の確保に努めます。

(エ)国際港湾の機能強化

a
ばら積み貨物の安定的かつ安価な輸入を実現するため、「国際バルク戦略港湾」において、効率的な海上輸送網の拠点となる港湾施設の整備や、企業間連携の促進による大型船を活用した共同配船等の輸送の効率化に向けた取組を促進するための施策を推進します。
b
国際海上コンテナターミナル、国際ターミナルの整備等、国際港湾の機能強化を推進します。

イ 国際協力の推進

(ア)世界の食料安全保障にかかる国際会議への参画等

a
G8・G20サミット及びその関連会合、アジア太平洋経済協力(APEC)食料安全保障に関する政策パートナーシップ(PPFS)会合及び首脳会議、ASEAN+3農林大臣会合、国際連合食糧農業機関(FAO)総会、OECD農業委員会等世界の食料安全保障にかかる国際会議に積極的に参画し、世界の食料生産の増大及び生産性の向上、多様な農業の共存に配慮した持続可能な農業に向けて国際的な議論に貢献します。
b
第2回日中韓農業大臣会合を我が国で開催し、日中韓における食料安全保障を含む農林水産分野での協力について3国間で協議を行います。

(イ)食料・農業分野における技術・資金協力

世界の貧困削減・飢餓撲滅に貢献すべく、食料・農業分野における以下の国際協力を実施します。

a
援助需要を的確に反映した国別援助方針を策定します。
b
開発途上国からの要請に応じ、技術協力及び資金協力を実施します。
c
(1)農林水産業への支援を通じた貧困削減、(2)気候変動等地球的規模の課題への対応を農林水産分野のODAにおける重点分野とし、国際協力を効果的に実施する上で必要となる基礎的な調査、技術開発、人材育成及び農林水産分野の国際機関への拠出を通じた協力活動等を実施します。

(ウ)農林水産業への支援を通じた飢餓・貧困削減対策の強化

a
APEC地域内の食料安全保障の強化に貢献するため、APEC食料安全保障担当大臣会合(22年10月開催)において採択された行動計画に基づき、我が国が構築したアジア太平洋食料安全保障情報プラットフォーム(APIP)の機能強化及び改善等に取り組むとともに、APEC食料安全保障に関するワークショップを開催します。
b
東アジア地域における大規模災害等の緊急時に米を支援する「ASEAN+3緊急米備蓄」の体制を確立するための支援を行います。
c
食料価格乱高下対策など、世界の食料安全保障の強化のため、ASEAN+3農林大臣会合の合意により実施されている「アセアン食料安全保障情報システム(AFSIS)」を促進し、また、G20農業大臣会合(23年6月開催)において合意された「農業市場情報システム(AMIS)」の活動及び国連統計委員会(22年2月開催)で策定された「農業及び農村統計の改善のための世界戦略」を積極的に支援します。
d
アフリカの食料安全保障に貢献するため、米生産倍増、豆類の増産、いも類の増産を支援します。また、農業統計整備のための支援を強化します。

ウ 海外農業投資の支援

(ア)
海外農業投資を支援するため、関係府省・機関により構成される「食料安全保障のための海外投資促進に関する会議」において取りまとめた「食料安全保障のための海外投資促進に関する指針」(21年8月策定)に基づき、民間企業に対する農業投資にかかる情報提供を実施します。
(イ)
FAO世界食料安全保障委員会において開始された、責任ある農業投資のための原則を策定するための議論に積極的に参加するとともに、FAO、世界銀行など4つの国際機関が策定した「責任ある農業投資(PRAI)」の有用性を実証するための取組を支援します。


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