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農林水産省

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(1)世界の食料等の需給動向 イ 2012/13年度の食料需給動向


(穀物の生産量は前年度より減少し、需要量を下回る見込み)

2012/13年度(*1)における世界の穀物全体の生産量は、米国の高温・乾燥によるとうもろこしの減産等により、史上最高であった前年度に比べて0.7億t(3.0%)減少し22.5億tとなる見込みです(図2-1-7)。

一方、需要量は、生産量の減少に伴う価格高騰の影響等により、需要の減退が見込まれることから、前年度に比べて0.3億t(1.2%)減少し22.9億tとなる見込みです。

このため、穀物の期末在庫量は、前年度に比べて0.4億t(8.3%)減少し4.3億tとなり、期末在庫率(*2)も前年度に比べて1.5ポイント低下して18.7%となる見込みとなり、国際連合食糧農業機関(FAO)の安全在庫水準(*3)17~18%に迫る水準となっています。


*1 おおむね各国で作物が収穫される時期を期首として国ごとに設定されている市場年度を指す。国、作物によって年度の開始・終了月は異なる。例えば、米国の小麦では2012/13年度は平成24(2012)年6月~平成25(2013)年5月を指す。
*2 総需要量に対する期末在庫量の割合。
*3 FAOが昭和49(1974)年に定めた基準で、世界の食料安全保障について、安全な状態を確保するのに必要な最低水準。作物別では、小麦25~26%、粗粒穀物(とうもろこし等)15%、米14~15%。

(品目別にみた穀物等の期末在庫率は、大豆を除き低下)

小麦については、ロシア、豪州、EUで乾燥等による単収の減少等の影響により、2012/13年度の世界全体の生産量は、前年度に比べて0.4億t減少し6.6億tとなる見込みです。一方、需要量は、生産量の減少や価格高騰等の影響により、飼料用需要の減退等がEUやロシアで見込まれるものの、経済成長が続くインドや中国等で需要が増加していることから、生産量を上回る6.7億tと見込まれています。このため、期末在庫量は減少し、期末在庫率も低下する見通しです。

とうもろこしについては、アルゼンチン等南半球の生産国を中心として作付面積が増加したものの、平成24(2012)年6月から7月にかけて、米国のコーンベルト地帯で数十年ぶりの高温・乾燥により、世界全体の生産量は、前年度に比べて0.3億t減少し8.5億tとなる見込みです。一方、需要量は、記録的な価格高騰の影響により、バイオエタノール需要を中心とした減退等が米国等で見込まれるものの、中国やブラジル等の飼料用需要が増加していることから、生産量を上回る8.7億tと見込まれています。このため、期末在庫量は減少し、期末在庫率も低下する見込みです。

米については、6月から7月のモンスーン期の降水量が例年に比べて少なかったことから、インドにおける作付面積や単収の減少が見込まれるものの、中国や東南アジアにおいては収穫面積及び単収が増加するため、世界全体の生産量は前年度並みの4.7億tとなる見込みです。一方、需要量は、中国やインド等で増加が見込まれることから、前年度に比べ増加し、生産量を僅かに上回ると見込まれています。このため、期末在庫量は減少し、期末在庫率も低下する見込みです。

大豆については、平成24(2012)年6月から7月にかけて高温・乾燥の影響を受けた米国や、作付面積が減少した中国で減産となるものの、南米で作付面積が増加したこと等から、世界全体の生産量は、前年度に比べて0.3億t増加し2.7億tとなる見込みです。一方、需要量は、経済成長の続く中国等で堅調な搾油需要があることから、前年度より増加し2.6億tと見込まれていますが、生産量の増加が上回ることから、期末在庫量は増加し、期末在庫率も上昇する見込みです。

(とうもろこしと大豆の国際価格は史上最高値を更新)

とうもろこしの国際価格は、平成23(2011)年9月以降の世界的な景気後退懸念や、11月以降、輸出税の廃止されたウクライナ産が貿易市場に出回り始めたこと等から供給が増加し、下落傾向で推移していましたが、平成24(2012)年6月以降、米国における高温・乾燥等の影響により上昇に転じ、7月に平成20(2008)年当時の史上最高値(7.5ドル/ブッシェル(bu))を上回り、8月には8.3ドル/buを記録しました(図2-1-8)。

小麦の国際価格は、とうもろこしの価格高騰に追随し上昇しましたが、平成24(2012)年における小麦の在庫水準が平成20(2008)年に比べて高い状況にあったことから、平成20(2008)年の史上最高値(12.8ドル/bu)には及ばないものの高い水準(9.4ドル/bu(平成24(2012)年7月))となっています。

大豆の国際価格は、平成23(2011)年12月以降の南米における高温・乾燥による減産見通しや経済成長に伴う中国の輸入増加への期待等により、上昇基調で推移していましたが、平成24(2012)年6月以降、米国における高温・乾燥等の影響により、7月に平成20(2008)年当時の史上最高値(16.6ドル/bu)を更新し、9月には17.7ドル/buを記録しました。


図2-1-8 穀物、大豆の国際価格の推移

米の国際価格は、平成20(2008)年の史上最高値(1,038ドル/t)以降、500~600ドル/t程度で推移していましたが、平成23(2011)年、タイにおける米を担保とする融資を通じた国の買上げ制度の再導入等により、価格は上昇しました。一方、米の輸出を禁止していたインドが輸出を再開したことから、需要が安価なインド産米等にシフトし、平成24(2012)年の価格は600ドル/t前後で推移しました(図2-1-8、図2-1-9)。


図2-1-9 主な農産物輸出国における輸出規制緩和の動き(平成22(2010)年8月以降)

一方、平成20(2008)年における穀物等(小麦、とうもろこし、大豆)の国際価格高騰時期(2~7月)の平均価格は、前年同時期の平均価格と比べると、1.6~1.8倍となっていますが、平成24(2012)年における国際価格高騰時期(7~9月)の平均価格は、前年同時期の平均価格と比べると、1.1~1.3倍となっています。このように対前年同期比でみると、平成24(2012)年の穀物等の国際価格高騰時の平均価格の上昇率は、平成20(2008)年の国際価格高騰時の上昇率を下回っていますが、これは平成24(2012)年の穀物等の国際価格高騰が平成23(2011)年以降の高い価格水準の下での価格高騰であったとみることができます(図2-1-8、表2-1-1)。




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