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農林水産省

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(2)小麦


(小麦の作付面積は半数を北海道が占める)

平成23(2011)年度における小麦の消費仕向量は、前年度の638万tに比べて5%(32万t)増加し670万tとなっており、平成12(2000)年度の631万tから6%(39万t)増加しています(図3-5-9)。

また、平成23(2011)年度における1人当たり供給数量は、前年度の32.7kgに比べて0.1kg増加し32.8kgとなっており、平成12(2000)年度の32.6kgから1%(0.2kg)増加しています。

一方、平成23(2011)年度における生産量は、天候の影響により作柄が悪かった前年度の57万tに比べて32%(18万t)増加し75万tとなっており、平成12(2000)年度の69万tから9%(6万t)増加しています。

なお、平成23(2011)年度における小麦の輸入量は、前年度の547万tに比べて18%(101万t)増加し648万tとなっています。この主な背景として、とうもろこし価格の高騰を受けて、飼料用小麦の輸入が増加したこと等が挙げられます。

このような中、小麦の作付面積は、米の生産調整の拡大に伴い、平成2(1990)年産には26万haまで増加しましたが、作柄・品質が不安定なことや、水稲の作付早期化に伴う裏作麦の減少等により、平成12(2000)年産には18万3千haに減少しました(図3-5-10)。平成17(2005)年産以降は、20万ha程度で推移しており、平成24(2012)年産の作付面積は、平成22(2010)年産以降の作柄が悪かったこと等から他作物への転換等が進み、前年に比べて1%(2千ha)減少し20万9千haとなっています。

この作付面積を地域別にみると、北海道の作付面積は全国の57%を占めており、大規模な小麦の主産地となっています。また、平成12(2000)年産と比べると、北海道と九州でそれぞれ16%(1万6千ha)、20%(6千ha)増加しています。


また、小麦の作付面積規模別に販売農家数と作付面積の割合をみると、作付面積規模5ha以上の販売農家数の割合は、平成12(2000)年の9%から平成22(2010)年の25%まで16ポイント増加しています(図3-5-11)。また、作付面積に占める割合は、特に作付面積規模10ha以上の販売農家の割合が22%から45%に大幅に増加しており、規模拡大の進展がみられます。


(パン・中華麺用小麦の作付面積が拡大)

小麦は、そのたんぱく質含量の違いによって用途が異なり、たんぱく質含量が多い硬質(強力)小麦はパンや中華麺として、たんぱく質含量が中程度の中間質(中力)小麦はうどん等の麺類として、たんぱく質含量の少ない軟質(薄力)小麦はケーキ等として、それぞれ用いられます。

我が国では、これまで、たんぱく質含量が中程度の日本麺用の品種が主に作付けされてきましたが、今後、小麦の作付けを増大させていくためには、国内産小麦の伸びる余地が大きいパン・中華麺用小麦の生産拡大を図ることが課題となっています。

このような状況を踏まえ、近年、パン・中華麺用品種の開発・普及が進んでいます。北海道では、製パン適性がカナダ産小麦と同等として評価が高い「春よ恋」や、パン・中華麺用に日本麺用品種とブレンドして利用する超強力小麦「ゆめちから」が開発され、普及が進められています。また、都府県においても、製パン適性の優れた「ゆめかおり」、福岡県の博多ラーメン向けの「ちくしW2号」等が開発されました。「ちくしW2号」は、福岡県が「ラー麦」の名称とロゴマークを商標登録し、ラー麦を使ったラーメンにのみ使用許可したほか、観光資源である屋台と連携するためのサンプル麺を無償提供するなど普及促進に努めています。今後、これらの新品種の普及を進めることにより、パン・中華麺用途への供給拡大が期待されます。

近年、パン・中華麺用小麦の作付面積は、着実に増加しており、平成24(2012)年産の作付面積は2万6千ha、小麦の作付面積に占める割合は12%まで増加しています(表3-5-1)。中でも、超強力小麦の「ゆめちから」については、平成24(2012)年産から1千ha以上の作付けが開始されており、大手製パンメーカーが中力小麦「きたほなみ」とブレンドして国産小麦を100%使用した食パンを発売するなど、食料自給率向上への貢献が期待されています。



また、日本麺用の品種についても収量や品質の向上を図るため、新品種の開発、普及が進められています。北海道においては、平成20(2008)年産では「ホクシン」が主に作付けされていましたが、平成21(2009)年産以降、小麦粉の色、うどんへの加工適性や製粉性が優れた多収品種「きたほなみ」への転換が進められ、平成23(2011)年産では、ほぼ全ての日本麺用品種が「きたほなみ」となっています(表3-5-2)。都府県においても、従来広く作付けされてきた「農林61号」の作付面積が近年減少傾向で推移しており、「さとのそら」等の品質や栽培性に優れた新しい品種への転換が進展しています。


(経営安定に向け単収向上・コスト削減が課題)

水田作経営と畑作経営における麦類作部門の農業粗収益の推移についてみると、販売収入等については、平成18(2006)年から平成19(2007)年にかけて大きく減少していますが、これは、平成19(2007)年以降、麦の政府買入制度が廃止され、民間流通の下で販売価格が決定されるようになったことが要因で、販売価格の減少分を品目横断的経営安定対策で措置することにより、農業粗収益の水準が維持されました(図3-5-12)(図3-5-13)。その後、水田作では平成22(2010)年度から、畑作では平成23(2011)年度から、それぞれ戸別所得補償制度が実施されたことにより、農業粗収益の確保が図られています。

このような中、近年、水田作経営における農業所得は増加傾向にある一方、畑作経営における農業所得は低下傾向にあります。今後は、小麦の単収の向上や生産コストの削減に一層取り組むことが課題となっています。




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