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農林水産省

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(1)農村の現状


(農村地域の人口は減少傾向)

表4-1-1 農業地域類型別の人口の推移

平成22(2010)年における我が国の人口は、1億2,806万人となっています。我が国の人口を農業地域類型別にみると、都市的地域1億77万人、平地農業地域1,260万人、中間農業地域1,086万人、山間農業地域384万人となっており、約8割は都市的地域に集中しています(表4-1-1)。

また、平成12(2000)年から平成22(2010)年までの10年間における農業地域類型別の人口の推移をみると、都市的地域は3%上昇していますが、平地農業地域は4%、中間農業地域は8%、山間農業地域は15%、それぞれ低下しています。

さらに、平成22(2010)年における農業地域類型別の人口構成を地域別にみると、東北、東山では都市的地域の人口が全体の50%程度を占めていますが、関東、近畿、沖縄では都市的地域の人口が全体の90%程度を占めています(図4-1-1)。

 

(全国的に高齢化が進む中、山間農業地域の高齢化は顕著)

平成22(2010)年における年齢別の人口構成を農業地域類型別にみると、山間農業地域における65歳以上の人口割合(高齢化率)は35%と高く、他の農業地域に比べて高齢化が顕著に進んでいます(図4-1-2)。また、これを平成17(2005)年と比べると、全ての農業地域で65歳以上の割合が3ポイント程度上昇しています。



次に、平成17(2005)年と平成22(2010)年における農村地域(非DIDs(*1))の高齢化率を都道府県別にみると、平成17(2005)年では、65歳以上の割合が20%未満は3県、20~25%未満は24都府県、25~30%未満は20道府県で、全ての都道府県が30%未満となっていましたが、平成22(2010)年では、65歳以上の割合が20%未満は1県、20~25%未満は11都府県、25~30%未満は27府県、30%以上は8道県となり高齢化が進行しています(図4-1-3)。

平成22(2010)年については、特に、北海道(30%)、秋田県(32%)、高知県(32%)、愛媛県(31%)、島根県(31%)、山口県(31%)、大分県(30%)、鹿児島県(30%)等で高くなっています。


*1 [用語の解説]を参照。

(農村地域における就業状況)

平成22(2010)年における全就業人口に占める農林漁業就業者の割合を旧市町村ごとにみると、5%以上の市町村は全体(3,231市町村)の74%(2,375市町村)を占めており、面積では我が国全体の78%を占めています(図4-1-4)。


図4-1-4 就業人口に占める農林漁業就業者の割合(旧市町村別)

平成22(2010)年における産業区分別の就業者数を農業地域類型別にみると、農村地域(平地農業地域、中間農業地域、山間農業地域)において就業者が多い産業区分は、「サービス業」、「製造業」、「農林漁業」、「卸売業、小売業」の順となっています。特に、農林漁業、製造業、建設業は、都市的地域に比べて農村地域における就業者の割合が高く、これらの産業は農村地域の経済や雇用において重要な位置を占めています(表4-1-2)。



このような中、平成12(2000)年から平成22(2010)年までの10年間における農業地域類型別の就業者数の増減率をみると、都市的地域に比べて、特に中山間地域(中間農業地域と山間農業地域)における建設業、製造業等の就業機会の減少率が大きくなっており、農林漁業の就業者数の減少と併せ、中山間地域における兼業機会も減少していることがうかがえます(表4-1-3)。



一方、近年、我が国の産業において大きなウエイトを占めるサービス業への就業者数の割合を農業地域類型別にみると、各種のサービス業の中でも、中山間地域における「宿泊業、飲食サービス業」、「医療、福祉」の割合は相対的に高くなっています(表4-1-4)。

例えば、近年、農村地域では、農業を軸に展開される農家民宿、観光農園、農家レストラン等の取組に加え、農業と医療、福祉が連携した新たな取組もみられるようになっています。


(農村における集落の現状)

我が国の農業集落(*1)は、農道・用排水施設、共有林の管理、農機具等の共同利用、収穫期の共同作業、農産物の共同出荷といった農業生産面のみならず、集落の寄り合いに代表される協働の取組や冠婚葬祭等、生活面にまで密接に結び付いた生産及び生活の共同体として機能してきました。しかしながら、農村地域の人口減少、高齢化の進行により、これらの機能が弱体化し、地域資源の荒廃や定住基盤の崩壊が懸念されています。

このような中、平成12(2000)年から平成22(2010)年までの農業集落の平均総戸数(非農家を含む。)と農業集落の平均農家数の変化を農業地域類型別にみると、平均総戸数については、都市部で大幅に増加しているものの、平地農業地域と中間農業地域では微増、山間農業地域では僅かながら減少しています。一方、平均農家数は全地域で減少しています(図4-1-5)。


*1 [用語の解説]を参照。


また、総戸数(非農家を含む。)が9戸以下の小規模な集落の割合についてみると、平成12(2000)年から平成22(2010)年までの10年間で、山間農業地域で3ポイント上昇して12%に、中間農業地域でも2ポイント上昇して6%となっています。同様に、総農家数が5戸以下の集落の割合についてみると、10年間で、山間農業地域では9ポイント上昇して24%に、中間農業地域では7ポイント上昇して16%に、それぞれ上昇しています(図4-1-6)。

このことから、中山間地域の農業集落を中心に総戸数や農家数が減少し、農業集落の小規模化が進行しており、農業集落が有する共同体としての機能の低下が懸念されます。


(農業集落を取り巻く課題)

農業集落の小規模・高齢化の進展に伴い、集落における生活や農業生産活動、更には永年培われてきた農村地域の共同活動の継続が困難となってきています。

総務省が過疎地域等における集落を対象に行った調査をみると、過疎地域等における集落で発生している課題について、生活面では、「空き家の増加」、「商店・スーパー等の閉鎖」、生産面では、「働き口の減少」、「耕作放棄地の増大」、環境面では、「獣害・病虫害の発生」、「森林の荒廃」の割合が高くなっています(図4-1-7)。

このような中、現在、人が居住している集落でも、今後、集落の無住化が懸念されます(*1)。


*1 農林水産省「限界集落における集落機能の実態等に関する調査」(平成18(2006)年3月公表)



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