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農林水産省

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(3)再生可能エネルギーの推進と新事業の創出 イ 農山漁村における新事業の創出に向けた取組


(農山漁村における新事業の創出に向けた取組)

農山漁村には、食料としての農林水産物はもとより、土地、水、風、熱、生物資源、歴史・文化等豊富な資源が存在します。また、機能性や薬効成分等の農林水産物が持つ多様な機能への消費者や企業の関心も高まっています。これらは、今後の経済成長へ向けた希少資源として、我が国の最大の強みの一つといえますが、第1次産業と第2次産業・第3次産業との価値連鎖を結合する仕組みが弱いため、その潜在的な活力が活かされていない状況にあります。

このため、農林漁業者と他産業との新たな連携を構築し、生産・加工・販売・観光等が一体化したアグリビジネスの展開や、先端技術を活用した新産業の育成、再生可能エネルギーの導入、農林水産物の多様な機能に対する新たなニーズの高まりを踏まえた産地形成等を進めていく必要があります。

農林水産省では、他産業の持つ革新的な技術を活用して、農林水産業・農山漁村の豊富な地域資源の潜在力を発揮させることにより、素材、エネルギー、医薬品等の分野において、平成32(2020)年までに6兆円規模の新産業を創出することを目標に、「緑と水の環境技術革命」を推進しています。

平成23(2011)年2月に策定した「緑と水の環境技術革命総合戦略」では、緑と水の環境技術革命を実現するため、将来的に相当規模の市場創出が見込まれ、農山漁村の活性化が期待されるとともに、その実現スピード及び確実性が高いと想定される6つの重点分野に施策を集中し、新事業創出を加速することとしています。

具体的には、革新的な技術を導入して行う新事業について、採算性等を検討する事業化可能性調査や技術実証等を支援する施策(緑と水の環境技術革命プロジェクト事業)を推進しています(図4-3-20)。


図4-3-20 緑と水の環境技術革命総合戦略で推進する重点分野

事例:ダイレクト冷却式ハイパワーLEDを光源とした植物工場の開発及び薬草を始めとする機能性作物の栽培評価

「緑と水の環境技術革命総合戦略」において重点分野の一つに位置付けられた農林水産物の高度生産管理システムとして、LED(発光ダイオード)光源を利用した植物工場が注目されています。

試作したダイレクト冷却式ハイパワーLEDパネル
試作したダイレクト冷却式
ハイパワーLEDパネル

LEDは光の素子の組み合わせにより様々な波長を含んだ光を作り出すことができ、太陽光に近い光や植物の生育に適した波長の光を効率的に照射することにより、作物を効率よく計画的に生産することができますが、LED設備の導入コストが普及の妨げとなっています。

玉川(たまがわ)大学では、LEDを水等で直接冷却して熱による劣化を防ぎ、高出力で耐久性の高い植物工場用LED「ダイレクト冷却式ハイパワーLED」の開発に成功しました。従来よりも少ない電力及びLED数で同等の光量が照射できることから、光熱費や設備費の低コスト化を図ることができると見込まれます。また、LED光の波長バランスを調節することにより、リーフレタスの抗酸化成分や薬草であるニチニチソウの薬効成分を増加させ、付加価値の高い植物を生産することができることも分かりました。

こうした成果を踏まえ、現在、西松(にしまつ)建設(株)と連携して、LEDパネルを搭載した多段式の大型栽培装置を試作し、実用化に向けた検討を行っています。

LED植物工場大型実証施設(玉川大学 Sci Tech Farm)
LED植物工場大型実証施設
(玉川大学 Sci Tech Farm)
ダイレクト冷却式ハイパワーLEDパネル光源を搭載した多段式野菜栽培システム
ダイレクト冷却式ハイパワーLED
パネル光源を搭載した多段式
野菜栽培システム

今後、植物工場で試験栽培されたリーフレタスを玉川大学構内の食堂や近隣スーパーで試験販売し、その結果を踏まえた植物工場の事業性等の検証を行い、高品質で付加価値の高い機能性植物の生産・販売システムの確立を目指すこととしています。

 


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