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農林水産省

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(2)食育の推進


(食育推進基本計画に基づく取組)

食育は、生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付けられるとともに、様々な経験を通じて、「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる取組として重要です。

平成23(2011)年3月に、「食育基本法」に基づき策定された「第2次食育推進基本計画」では、今後の食育の推進に当たっては、単なる周知にとどまらず、国民が「食料の生産から消費等に至るまでの食に関する様々な体験活動を行うとともに、自ら食育の推進のための活動を実践することにより、食に関する理解を深めること」(食育基本法第6条)を旨として、生涯にわたって間断なく食育を推進する「生涯食育社会」の構築を目指すとともに、食をめぐる諸課題の解決に資するように推進していくことが必要とされています。

農林水産省では、食育を国民運動として展開するため、食料の生産から消費にわたる各段階で、農林漁業者や食品関連事業者等が行う消費者の健全な食生活を促す取組や、農林漁業体験を通じて食や農林水産業への理解を深める取組等、食育活動の実践を推進しています。

また、平成25(2013)年12月、「第2次食育推進基本計画」を部分改定し、平成27(2015)年度に向けた食育の推進に関する目標のうち、学校給食に関して、食材ベースでの地場産物(都道府県産別の食材)の使用割合の目標値に加えて、国産の食材の使用割合を平成27(2015)年度までに80%以上(平成24(2012)年度現在77%)を目指すことが追加されました。地場産物の供給が不足している都道府県において、学校給食に国内産の農林水産物を活用していくことは、自然や文化、産業等に関する理解を深めるとともに、生産者の努力や食に関する感謝の念を育む上でも重要です。

(食や農林水産業への理解を深める取組の推進)

食育活動をさらに広く国民に周知し、食文化の伝承や農林漁業体験機会の提供等を通じて、農林水産業への理解や食への感謝の念の醸成を促したり、食生活の健全化に結びつけていくことが重要です。

このため、平成25(2013)年度から、新たに食育活動を持続的かつ効果的に実施し、優れた実績をあげた農林漁業関係者(一般部門)や食品等事業者(企業部門)の功績を称える「食と農林漁業の食育優良活動表彰」を実施しました。本表彰により、優れた食育活動の全国的な展開の促進が期待されます。


事例:農業体験や地産地消等を通じた食育の取組
(1)農業高校による食育の実践 ?幼・小・中・高連携の地域一体型プロジェクト?
中標津町
学校農場で農業体験をする児童
学校農場で農業体験
をする児童

北海道中標津町(なかしべつちょう)の計根別地区(けねべつちく)は、人口1千人ながら幼稚園から高校まで揃った地域です。この地区にある北海道中標津農業高等学校は、学校農場で実施している「食育学校」に、幼稚園、小学校、中学校の地元の子供たちを迎え、野菜の栽培実習や酪農体験を行うなど、地域一体型の食農一貫教育を実践しています。また、「食育学校」では農業高校の生徒たちが「先生」となり、生徒の学習効果も向上しています。

(2)NPO法人による地産地消推進と地域文化の保護
掛川市
地場産品でお団子づくり体験(石臼でお米を挽く児童)
地場産品でお団子づくり体験(石臼でお米を挽く児童)

静岡県掛川市(かけがわし)のNPO法人(*)とうもんの会は、地場産品を活用した料理や伝統的な行事食の継承に取り組むとともに、水田のある風景を次世代に引き継ぐため、小中学校向けの農業体験や地場産品の直売所を通じ、農業や農村の魅力を伝えています。

当地域では、伝統ある地場産「さしすせそ」(砂糖・塩・酢・しょうゆ・みそ)が製造されており、とうもんの会ではこれらを使った味付けの食文化の定着に努めており、食体験に参加する若者も年々増加しています。

拠点となる田園空間博物館「南遠州とうもんの里総合案内所」は、地域内外の人が気軽に立ち寄ることができるため、現在では年間約9万人が利用しており、農産物の地産地消の推進や地域文化の情報発信をしています。

*[用語の解説]を参照。
(3)地元産の食材を活用し「高校生国際料理コンクール」で日本初の総合優勝
多気町
金メダルの受賞者
金メダルの受賞者

世界の高校生が創作料理の腕を競う「高校生国際料理コンクール2013」が平成25(2013)年9月に三重県多気町(たきちょう)で開催されました。9回目となる今大会は初めて日本で開催され、同町にある県立相可(おうか)高校のチームは金メダルを獲得して7回目の出場で初めて総合1位となりました。

金賞を受賞した同校の創作料理は、主に地元産の食材を使用しており、しょうゆを基調としたソース等の和の味に加え、きめ細かな盛りつけ等が高い評価を受けました。

一方、同校の生徒が運営する飲食店「まごの店」、「まごの店 Sweet」は、コンクール1位によるPR効果等により多くの人が来店しており、同校生徒の志気向上につながっています。

 

また、食生活が自然の恩恵の上に成り立っていることや、農林水産業をはじめ食に関わる人々の様々な活動に支えられていること等への理解を深めるため、様々な体験活動の取組を推進しています。平成25(2013)年6月に閣議決定された「日本再興戦略」において、食育を国民運動として推進するため、農林漁業体験を経験した国民の割合を5年後(平成30(2018)年)に35%とすることを目標として食や農林水産業への理解増進を図ることとされました。

農林漁業者が子供だけではなく幅広い年代層に対し、農作業等の体験の機会を提供する教育ファームについては、多面的機能をはじめ農林水産業の重要性を国民に的確に伝えるための指導者向けの手引きを作成しました。また、各年代の国民の活用を促す観点から、全国の教育ファームに関するデータベースの作成・公開を進め、その充実を図りました。


コラム:食に対する意識が高い人は農林漁業との関わりが深い傾向

農林水産省が食に対する意識と農林漁業との関わりについて調べたところ、食に対する意識(食生活についての関心や普段食べるものや食事の重視度)や望ましい食生活の在り方を示した「食生活指針」(平成12(2000)年)の実践度が高い層は、食に対する意識や実践度が低い層と比べて、農林漁業関係の様々な経験をしている人の割合が高く、関わりが深い傾向があることが分かりました。

また、経験の内容について見てみると、食に対する意識や実践度が高い層においては、「近くの農林水産物直売所で買い物をする」、「田植え・稲刈り・野菜収穫などを体験する」等の割合が5割を超えています。





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