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農林水産省

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(1)6次産業化の推進


(農業生産関連事業の年間販売金額)

農山漁村の所得や雇用の増大、地域活力の向上を図るためには、農産物の生産に加えて、農産物の加工や直売、観光農園の開設等の農業生産関連事業(*1)の取組が重要となっています。

農林水産省が農業生産関連事業に取り組む農業経営体及び農協等を対象に行った調査によると、平成24(2012)年度における全国の農業生産関連事業の年間総販売金額は1兆7,451億円となっています(図2-3-1)。年間総販売金額の内訳をみると、農協等による農産物の直売や加工が全体の7割を占めています。

*1 農業経営体及び農協等による農産物の加工及び農産物直売所、農業経営体による観光農園、農家民宿、農家レストラン等の各事業をいう。

(総合化事業計画の事業内容は加工・直売が6割以上)

農林漁業者等が農林水産物の加工・直売等に取り組む6次産業化を推進するため、農林水産省では、6次産業化プランナー等によるサポート体制を整備し、6次産業化の取組に向けた総合化事業計画(*1)の認定申請や事業開始後の販路拡大等を支援しています。同計画の認定を受けた農林漁業者等は、新たな加工・販売等に取り組むための支援を受けることが出来ます。

平成23(2011)年度の認定開始以降、同計画の認定件数は着実に増加し、平成26(2014)年3月31日現在の認定件数は1,811件となっており、このうち9割が農畜産物関係となっています(図2-3-2)。また、この認定件数を事業別にみると、加工・直売が68%を占め、次いで加工が21%となっています。

*1 「 地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律」(六次産業化・地産地消法)(平成23(2011)年3月施行)に基づき、農林漁業経営の改善を図るため、農林漁業者等が農林水産物及び副産物(バイオマス等)の生産及びその加工又は販売を一体的に行う事業活動に関する計画を認定。

図2-3-2 総合化事業計画の認定状況(平成26(2014)年3 月)
データ(エクセル:35KB)                                                          データ(エクセル:33KB)

事例:規格外品を活用した農産物加工・販売の取組
おいらせ町
黒にんにく
黒にんにく

青森県おいらせ町(ちょう)の(有)柏崎青果(かしわざきせいか)は、長いも、にんにく、ごぼう、だいこんの生産・加工・販売を一貫して行っています。特に加工分野の取組として、規格外品を無駄にしない加工品作りに力を入れており、カット長いも等の販売に加え、スライスごぼう、にんにくパウダー、切り干し大根等50品目以上を商品化し、包装容器のデザインにもこだわった商品展開を行っています。

特に、にんにくは、平成18(2006)年に弘前(ひろさき)大学の佐々木甚一(ささきじんいち)教授(当時)が発酵にんにくに強い抗がん作用があることを発見したことを受け、同教授の協力の下、黒にんにくの製法を確立し、平成19(2007)年に商品化しました。

同社の黒にんにくは、各種アミノ酸やポリフェノール等が豊富に含まれるほか、糖度も56度と高く、また、独自の製法によりにんにく特有の臭いを取り除くことで高品質な製品として差別化を図っています。

同社は、黒にんにくの輸出にも積極的に取り組んでおり、海外の商談会や見本市に参加するため、頻繁に海外へ赴いています。近年、海外においても健康志向が高まっていることや青森県産にんにくは大粒で見た目が良いことから高評価を得ています。

今後とも、輸出の売上を拡大していくとともに、黒にんにくの製造技術を活かして多様な新商品を開発・販売し、規格外品の活用による収益性の向上を目指すこととしています。

 

 

(農商工連携の取組は着実に増加)

農林水産省及び経済産業省では、農山漁村に存在する資源を有効に活用するため、農林漁業者と商工業者が互いの「技術」や「ノウハウ」を持ち寄って、新しい商品やサービスの開発・提供、販路の拡大等に取り組む事業計画を農商工等連携事業計画(*1)として認定しています。

同計画の認定件数は着実に増加しており、平成26(2014)年2月には612件となっており、このうち8割が農畜産関係となっています。この認定件数を事業内容別にみると、「新規用途開拓による地域農林水産物の需要拡大、ブランド向上」が283件と最も多く、次いで「新たな作目や品種の特徴を活かした需要拡大」(130件)、「規格外や低未利用品の有効活用」(101件)となっています(*2)。

*1 「中小企業者と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律」(平成20(2008)年7 月施行)に基づき認定。
*2 農林水産省調べ

(地産地消の取組)

地産地消とは、地域で生産された農林水産物をその地域内において消費する取組です。地産地消の取組は食料自給率の向上に加え、直売所や加工の取組等を通じて農林水産業の高付加価値化につながるものであり、「生産者」と「消費者」との結び付きの強化や地域の活性化、流通コストの削減等の効果が期待されます。

地産地消は、六次産業化・地産地消法(*1)及び同法に基づき、平成23(2011)年3月に定められた基本方針(*2)により、6次産業化と総合的に推進することとされています。また、この基本方針において、通年で営業する直売所のうち年間販売金額が1億円以上のものの割合を、平成32(2020)年度までに50%以上とすることを目標としています。平成24(2012)年度において、年間販売金額が1億円以上の通年営業直売所は17%となる一方で、5千万円未満の直売所は69%と過半を占めています(図2-3-3)。

地産地消の取組の核となる農産物直売所の平均年間販売金額を経営主体別にみると、農協が運営する直売所は1億5千万円と最も高く、次いで地方公共団体・第3セクターによる直売所の順となっています。


図2-3-3 農産物直売所の年間総販売金額(平成24(2012)年度)
データ(エクセル:35KB)                                              データ(エクセル:34KB)


このほか、学校給食においても、地場産物の利用の拡大が重要な課題となっています。学校給食における地場産物の利用については、平成23(2011)年3月に策定された第2次食育推進基本計画において、学校給食における地場産物の使用割合(食材数ベース)を平成27(2015)年度までに30%以上とする目標が設定されており、平成24(2012)年度における割合は、前年度と同程度の25%となっています(*3)。また、平成25(2013)年12月に同計画の部分改定が行われ、学校給食における国産の食材の使用割合(食材数ベース)を平成24(2012)年度の割合(77%)から平成27(2015)年度までに80%以上とする目標が新たに設定されました。

農林水産省では、学校給食等において、生産者との交流促進等の取組を伴った地場農林水産物の食材を活用しているメニューを表彰し、表彰事例の紹介を行っています。

*1 正式名称は「地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律」(平成23(2011)年3月施行)
*2 正式名称は「農林漁業者等による農林漁業及び関連事業の総合化並びに地域の農林水産物の利用の促進に関する基本方針」
*3 文部科学省調べ


事例:地産地消の取組
(1)直売所を通じた地域活性化の取組
田辺市
交流事業の様子(菓子作り体験)
交流事業の様子(菓子作り体験)

和歌山県田辺市上秋津(たなべしかみあきつ)地区の(株)きてら(平成11(1999)年設立)は、同地区で生産される農産物の直売を行う「きてら」の運営を通じて、地場産品の生産振興と地域の発展に寄与しています。

同社は、直売所において柑橘類(年間で80種類)や野菜(年間で200種類)等の販売を行うとともに、柑橘類を加工したジュース等の販売を行っています。この直売所を利用する人の多くは市内からの買い物客ですが、週末には市外からの買い物客も加わり、多くの人で賑わいます。また、直売所では季節の柑橘とジュース等を詰め合わせた商品の通信販売に取り組むことにより、20坪程度の売場面積ながら年間1億5千万円を超える売上高を達成しています。

一方、同社は、農家レストランと宿泊施設等を運営する「秋津野ガルテン」((株)秋津野)と連携し、都市住民と農村の交流事業等を通じて、交流人口の拡大に取り組んでいます。この取組により、農家レストラン等の利用者の増加とともに、直売所の利用者も増加するなどの相乗効果が生まれており、今後も相互の連携を通じた経営の発展が期待されます。

(2)「江戸東京野菜」の普及を通じた地産地消の取組
東京都
フランス大統領との昼食会での料理
フランス大統領との昼食会での料理

伝統野菜は、その土地で古くから栽培されてきた野菜であり、その土地の気候風土に合った野菜として根付き、地域の食文化とも密接に関係してきました。また、強い香りやえぐみ、苦み、甘みや旨みといった多様な味が備わり、日本人の繊細な味覚を育ててきました。形が不揃いであり、旬の時期しか収穫できないなど生産効率が低いことから、大量生産が求められる時代の流れの中で生産が減少していましたが、近年、地産地消が推進される中、伝統野菜に注目が集まっています。

江戸東京・伝統野菜研究会代表の大竹道茂(おおたけみちしげ)さんは、平成18(2006)年に、当時日本橋料理飲料業組合の会長であった野永喜一郎(のながきいちろう)さんから、京野菜や加賀野菜と同じように、東京にも伝統野菜があるのではないかと相談を受けたことをきっかけに、本格的に江戸東京野菜の復活に取り組みました。

その後、東京都内の小中高等学校における「亀戸(かめいど)大根」(江東区(こうとうく))、「品川(しながわ)カブ」(品川区)、「寺島(てらじま)なす」(墨田区(すみだく))、「三河島菜(みかわじまな)」(荒川区(あらかわく))の栽培、練馬区(ねりまく)での「練馬大根引っこ抜き競技大会」の開催、小金井市(こがねいし)内の生産者、学生等の連携による飲食店でのメニュー提供、早稲田(わせだ)大学周辺商店街における「早稲田かつお祭り」での「早稲田ミョウガ」弁当の販売といった取組が広がっています。これらの結果、学校給食や都内有名ホテルをはじめとした飲食店での提供、江戸東京野菜を使用した加工食品等の商品開発が増加するとともに、生産量や品目数も増加しています。

平成25(2013)年6月には、首相官邸で開催された安倍内閣総理大臣とオランド・フランス共和国大統領との昼食会において、江戸東京野菜を使用した料理(*)が供されました。また、「2020年オリンピック・パラリンピック東京大会」の開催が決まり、東京のおもてなしを担う食材として、期待が高まっています。

* リムーザン牛と神戸牛の西京漬けロースト、木の芽味噌ソースと5種の江戸東京野菜(金町(かなまち)コカブ、伝統小松菜(でんとうこまつな)、東京うど、奥多摩(おくたま)ワサビ等)添え。


(農林漁業成長産業化ファンドによる出資支援を開始)

農林漁業者が主体となって新たな事業分野を開拓する活動等に出融資や経営支援を行い、6次産業化の取組を更に拡大・高度化させるため、「株式会社農林漁業成長産業化支援機構法」が平成24(2012)年12月に施行されました。また、同法に基づく株式会社農林漁業成長産業化支援機構(A-FIVE(*1))が平成25(2013)年2月に開業しました。

6次産業化事業体への支援は、地域に根ざした取組に対してきめ細かな支援を行うため、A-FIVEと農林漁業・食品産業に関心のある地方金融機関等が共同出資して設立するサブファンド(支援対象事業活動支援団体)を通して行うことを基本としており、平成26(2014)年3月末現在、全国で41のサブファンド(総額666億200万円、うちA-FIVE出資分333億100万円)が設立されています(図2-3-4)。また、平成25(2013)年9月にサブファンドからの6次産業化事業体に対する初めての出資支援が決定され、平成26(2014)年3月末までに、8つの6次産業化事業体への出資支援が決定されています。

*1 A-FIVE はAgriculture, forestry and fi sheries Fund corporation for Innovation, Value-chain and Expansion Japan の略。

図2-3-4 サブファンドの設立状況(平成26(2014)年3月末現在)


事例:ファンドの支援を活用した事業拡大の取組
富里市
輸出を待つゴヨウマツ
輸出を待つゴヨウマツ

千葉県富里市(とみさとし)のジャパンホートビジネス(株)は、千葉県内の植木・盆栽の生産者と輸出コンサルティング企業の出資により設立された輸出事業者であり、農林漁業成長産業化ファンドのサブファンド「ちば農林漁業6次産業化投資事業有限責任組合」の出資を受け、植木・盆栽の輸出に取り組んでいます。

植木・盆栽は、国内需要が減少を続ける一方、海外では人気が高いため、生産者の所得を確保し、生産技術等を継承していくためには、輸出に取り組むことが重要となっています。しかしながら、植木・盆栽の輸出には、植物検疫への対応をはじめとした様々な手続が必要となるほか、海外の小売店までに多くの卸売業者等が介在するため、販売価格は高いものの、生産者の手取りは少ないという問題がありました。

このような中、同社は千葉県を中心に全国の生産者から植木・盆栽を買い取り、海外小売店で直接販売を行う事業を開始しました。同社が植物検疫等への対応を行うことで、生産者は栽培に集中することが可能となり、また、流通の過程で生じるコストを削減することで、生産者の所得向上を図っています。

今後は、植木・盆栽のオリジナルブランドの展開や、美観を維持するための剪定(せんてい)等販売後のサービス等にも取り組むこととしています。

 


(医福食農連携の取組)

医福食農連携とは、医療・福祉分野と食品・農業分野が連携する取組であり、超高齢社会の到来や健康志向の高まり等による新たな国内ニーズに対応した機能性を有する農林水産物・食品や介護食品(*1)等の開発・生産・販売、薬用作物の産地形成、社会福祉法人等における農業生産の取組(*2)等新たな可能性を持つ分野として注目されつつあります。

このような中、平成25(2013)年10月、農林水産省は厚生労働省等の協力を得て、医福食農連携事例発表会を開催し、農林水産業、食品関連産業のみならず、医療、福祉関係業界の多くの関係者が、業界の垣根を越えて取組事例や関連施策について共有しました。今後は、医福食農連携に関する産学官のコンソーシアム(*3)を形成し、食と健康との因果関係を明らかにするための調査の実施等により、科学的知見を蓄積することとしています。このデータの有効活用による食産業の市場規模拡大と健康長寿社会の実現が期待されます。

*1 介護食品については第1章第4節「食品産業の動向」を参照。
*2 社会福祉法人等における農業生産の取組については第3章第3節「都市と農山漁村の共生・対流」を参照。
*3 特定の目的のために複数の事業者等によって形成される共同体。

(機能性を有する農林水産物・食品の普及には科学的根拠の確保が重要)

消費者の健康志向が高まる中、健康の維持増進に役立つ機能性を有する農林水産物・食品への注目が高まっています。

株式会社日本政策金融公庫が消費者を対象に行った調査によると、健康を増進する成分が含まれる農林水産物・食品を「食べたい」と回答した消費者の割合は57%となっており、このうち66%の消費者は従来品より割高でも購入する意向を示しています(図2-3-5)。

一方、「食べたくない」と回答した消費者の割合は29%となっており、「食べたい」と回答した割合(57%)の半分程度ですが、「食べたくない」理由として「効果が不明なので食べたくない」(7%)や「安全性が不安なので食べたくない」(9%)等を挙げており、機能性を有する農林水産物・食品を普及していくためには、科学的根拠に基づく安全性や有用性に関する情報を消費者にわかりやすく提供していくことが重要となっています。



農林水産省では、機能性を持つ農林水産物・食品のデータを体系的に収集し、集約された情報を効果的に活用することにより、新たな農林水産物・食品の開発や個人の健康状態に応じた機能性食品等の供給システムの確立に向け、産学官連携による取組を推進しています。

この取組を通じて、科学的に機能性を確認した農林水産物・食品を普及することにより、バランスの良い食生活を実現することが期待されます。


(薬用作物の国産化ニーズへの対応)

漢方製剤・生薬の原料となる薬用作物は、8割以上を中国からの輸入に依存していますが、中国国内の需要増加や輸入価格の上昇等により今後の安定的な調達が困難になるおそれがあります。薬用作物の国内需要は今後も増加すると見込まれていることから、薬用作物の国産化を進める動きが強まるとともに、薬用作物の国産化を通じて、耕作放棄地の解消や中山間地域の活性化を図る機運が高まっています。

このような中、農林水産省では、厚生労働省、漢方薬・生薬関係団体と連携し、薬用作物をめぐる情勢・課題について、生産者団体、地方公共団体等と認識・共有する情報交換会を平成24(2012)年11月から平成25(2013)年3月に開催しました。さらに、同年8月から9月には両省共催による説明会を全国各地で実施し、産地化を志向する地域と実需者との情報の共有・交換を行いました。薬用作物の産地化に向けては、栽培技術確立や機械の改良等が課題となっています。

事例:医療・福祉分野と食品・農業分野が連携した取組
(1)実需者と一体となった薬用作物の産地形成
越知町
ミシマサイコのほ場
ミシマサイコのほ場

高知県越知町(おちちょう)の農事組合法人ヒューマンライフ土佐(とさ)は、漢方薬メーカーの(株)ツムラと契約し、ミシマサイコをはじめとした漢方製剤等の原料となる薬用作物の生産から加工・出荷までを一貫して行っています。

同法人が生産・加工した薬用作物は、一定の品質基準を満たすことで全量を(株)ツムラに出荷できるため、農業者の収入が安定するとともに、薬用作物の国産需要の高まりによって長期的な需要が期待されることから、同町を中心に薬用作物の栽培に取り組む農業者が増加し、平成24(2012)年の栽培面積は128haに達しています。

一方、他産地においては、新たに薬用作物の栽培に取り組み始めた農業者が、生産技術や品質確保のためのノウハウ不足等から栽培をやめてしまうケースもみられるため、同法人では、今後は地域ごとのグループによる栽培を推進し、情報共有や助け合いが可能な生産体制の構築に取り組む考えです。

(2)薬用作物の生産・加工・販売の一体的な取組
南城市
ウコン栽培の様子
ウコン栽培の様子

沖縄県南城市(なんじょうし)の(有)沖縄長生薬草本社(おきなわちょうせいやくそうほんしゃ)は、「農園から食卓まで」を基本理念に、ウコンをはじめとした薬用作物の生産から加工、販売までを一貫して行っています。

同社代表の下地清吉(しもじせいきち)さんは、公的な栽培指針等が無い昭和40年代から手探りで薬用作物栽培を開始し、ウコン等の安定生産技術を開発しました。生産開始当初は県内加工業者向けの原料販売が中心でしたが、薬草茶等の加工商品の開発にも取り組むことで規模を拡大し、同社と契約農家を合わせたほ場面積は、1haから8.8haまで増加しました。

薬草茶等の原料は、創業時より「沖縄産(無農薬)」にこだわっており、特にウコンについては全て自社及び県内の契約農家から調達したものを使用しています。また、加工品開発は自社独自で行うほか、県や大学等との共同研究も行っています。

今後は、県や大学等との連携を一層推進するほか、収穫作業の機械化等により、栽培品目の拡大、高品質化や新商品開発を図ることとしています。


(3)福祉と連携した農場経営
新得町
チーズ製造の様子
チーズ製造の様子

北海道新得町(しんとくちょう)の農事組合法人共働学舎新得農場(きょうどうがくしゃしんとくのうじょう)は、心身等に様々な困難を抱えた人々の生活及び就労の場として開設された農場です。

同農場は野菜の生産や工芸品の制作等を行うほか、生乳の生産からチーズの製造・販売までを一貫して行っています。

同農場代表の宮嶋望(みやじまのぞむ)さんは、農場の収益を増加・安定させる方法を模索する中、同農場の性格上、効率化による大量生産や流行を追った素早い商品開発等は困難と考え、チーズ製造に適した乳質を持つ乳用牛「ブラウンスイス種」の生乳を使用し、長期間の熟成を要するハードタイプのナチュラルチーズを製造することで、商品の高付加価値化を実現しました。

同農場のナチュラルチーズは、その品質が評価され、国内外で数々の賞を受賞しており、直売所や通信販売等を通じた平成24(2012)年度の販売額は1億3千万円に上っています。

今後も農業を中心とした取組により、一人一人が役割や生きがいをもって生活できる環境を構築していくとともに、チーズの更なる高品質化等に取り組んでいく考えです。

 



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