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農林水産省

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(8)甘味資源作物


(てんさい、さとうきびは近年不作傾向)

てんさいの作付面積は、労働力不足等を背景として、近年減少傾向で推移しており、平成25(2013)年産は5万8千haとなっています(*1)。また、単収の推移をみると、平成22(2010)年産において大きく低下していますが、平成23(2011)年産以降は回復がみられます(図2-4-16)。しかしながら、てんさいの糖度は、平成22(2010)年産以降、収穫前の夏から秋における高温多湿の影響を受け低い水準となっています。

一方、さとうきびの収穫面積は、近年おおむね横ばいで推移しており、平成24(2012)年産は2万3千haとなっています(*2)。また、単収の推移をみると、平成23(2011)年産及び平成24(2012)年産は台風の襲来や病害虫の大発生等の影響を受け、平成22(2010)年以前の水準に比べて大きく低下しています。さとうきびは増殖率が低いため、一旦不作になるとその影響は3年から4年に及ぶと言われており、不作からの脱却、着実な生産回復が課題となっています(図2-4-17)。

*1 農林水産省「作物統計」
*2 農林水産省「作物統計」

(てんさい、さとうきびは地域経済にとって重要な作物)

てんさいは、北海道の畑作地帯において収量低下や病害虫の発生を防ぐための三輪作(小麦、てんさい、ばれいしょ)又は豆類を加えた四輪作の一部を構成しており、ばれいしょとともに農業生産を維持する上で重要な作物となっています。また、北海道の各地に所在する製糖工場、でん粉工場は、地域の雇用を担っていることに加え、畑から作物を運ぶ運送業や製品を保管する倉庫等の関連産業も地域経済を支えています(図2-4-18)。

一方、さとうきびは、台風の常襲地域である沖縄県及び鹿児島県南西諸島において代替困難な基幹作物として広く生産されています。また、さとうきびは収穫後早急に加工する必要があることから島しょごとに分みつ糖(*1)工場や含みつ糖(*2)工場が所在しており、これらの工場は特に離島における雇用機会の維持・確保に重要な役割を果たしています(図2-4-19)。

てんさいやさとうきびの生産量が減少すると、製糖工場等の地域の関連産業に影響が及ぶことが懸念されるため、甘味資源作物の安定生産を図っていくことは重要な課題です。

*1 分みつ糖は、さとうきびの絞り汁等に含まれる糖分を結晶化し、糖蜜を分離したもの。一般的に使われる白砂糖等。
*2 含みつ糖は、さとうきびの絞り汁をそのまま煮詰めたもの。黒糖や和三盆等。

図2-4-18 北海道における製糖工場の分布
図2-4-19 鹿児島県、沖縄県における甘しゃ糖工場(分みつ糖、含みつ糖)が所在する島

このような中、生産の安定化に向けて、てんさいでは、褐斑病(かっぱんびょう)や黒根病(くろねびょう)等に高い耐病性を備え、糖の含有量が多い品種の育成が進められており、これらの品種の普及に加えて、労働力不足に対応した直播(ちょくは)栽培の生産安定化技術の開発・普及等が期待されています。

一方、さとうきびでは、奄美群島向けの早期高糖・多収品種「農林30号」や宮古島向けの太茎(たいけい)・黒穂病(くろほびょう)抵抗性品種「農林31号」等、島しょごとの気候風土を踏まえた品種が開発されているほか、交信かく乱用フェロモン剤による害虫防除等の技術の活用が進められています。



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