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農林水産省

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(2)新たな食料・農業・農村基本計画 ウ 食料自給率の目標


(食料自給率の目標)

前基本計画策定以降の状況をみると、供給熱量ベースの総合食料自給率については、増加を見込んでいた米、米粉用米等の消費が予測を大きく下回る一方で、減少を見込んでいた油脂類等の消費が予測を上回って推移している状況にあることや、大幅な拡大を見込んでいた米粉用米や小麦等の生産が目標数量を大きく下回っていることが要因となり、目標と乖離して約40%で推移しています。また、生産額ベースの総合食料自給率については、国内生産額への寄与が大きい牛肉、豚肉等の消費と生産がおおむね見込みに沿って推移していることが要因となって、目標の70%に近い水準で推移しています。

今回の食料自給率の目標設定に当たっては、食料自給率は国内の農業生産だけではなく、食料消費の在り方等によって左右されるものであること、この目標が食料消費の見通しや消費者ニーズを踏まえた国内生産の指針としての役割を有すること等に留意し、前基本計画の検証結果を踏まえ、計画期間内における実現可能性を考慮することとされました。その結果、平成37(2025)年度における供給熱量ベースの総合食料自給率については45%、生産額ベースの総合食料自給率については73%を目指すこととされました(表2-1)。また、総供給熱量の2割、食料の国内消費仕向額の3割を占める畜産物の自給率は、飼料の自給の度合いに大きく影響を受けることから、併せて飼料自給率の目標が設定されることとなり、40%と定められました。



(食料自給力の考え方)

国際的な食料需給に不安定要素が存在する中、多くの国民が国内生産による食料供給能力の低下を危惧している状況にあります(*1)。

他方、国民が現実に消費する食料が国内生産によってどの程度賄えているかを示す食料自給率については、非食用作物(花き・花木等)が栽培されている農地が有する食料の潜在生産能力が反映されないなど、我が国農林水産業が有する食料の潜在生産能力を示す指標としては一定の限界があります。

このような中、仮に輸入食料の大幅な減少といった不測の事態が発生した場合は、国内において最大限の食料供給を確保する必要があります。現実の食料消費の下における供給熱量ベースの総合食料自給率は直近の平成25(2013)年度において39%ですが、我が国の農林水産業が有する食料の潜在生産能力をフル活用すれば、生命維持に必要な食料の生産を高めることが可能であることから、平素からその時点におけるその潜在生産能力を評価しておくことが重要です。

また、過去50年にわたり農地面積は減少傾向で推移するなど、我が国農林水産業が有する食料の潜在生産能力の低下が懸念される状況にあることから、その潜在生産能力について過去からの動向も併せて示すことにより、国内の潜在生産能力の状況について国民の正しい理解を得ていくことも重要です。

このため、現実の食料消費の下での食料自給率に加えて、その時点における我が国農林水産業が有する潜在生産能力をフル活用することにより得られる食料の供給熱量を示す指標である食料自給力指標が初めて公表されることとなりました。また、その構成要素については、農産物は、農地・農業用水等の農業資源、農業技術、農業就業者であり、水産物は、潜在的生産量、漁業就業者と整理されました(図2-5)。


*1 内閣府「食料の供給に関する特別世論調査」(平成26(2014)年2月公表)

図2-5 食料自給力の考え方

(食料自給力指標)

食料自給力指標は、農地等を最大限活用することを前提に、生命と健康の維持に必要な食料の生産を4つのパターンに分けた上で、それぞれの熱量効率が最大化された場合の国内農林水産業生産による1人・1日当たり供給可能熱量により示すこととされました(図2-6、図2-7)。

食料自給力指標を公表し、食料自給力の現状や過去からの動向について認識を共有することにより、我が国の食料安全保障に関する国民的議論を深め、その上で、国において生産者には農地等のフル活用、消費者には国産農林水産物の積極的な消費拡大等を働きかけることにより、食料の安定供給の確保に向けた取組を促進していくこととされています。





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