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農林水産省

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(3)消費者の信頼確保に向けた取組


消費者の信頼を確保するため、食品のトレーサビリティ(*1)の取組の推進、食品表示の適正化に向けた監視・取締り等の取組を行っています。

また、食品表示については、「食品衛生法」、JAS法(*2)、「健康増進法」の食品表示に関する規定を統合した「食品表示法」とともに、新たな機能性表示制度を含めた「食品表示基準」が施行されました。加えて、生産地と強い結び付きを有し、定められた地域内で、一定の生産方法・品質基準を満たして生産された地域の伝統的なブランド農林水産物・食品の名称の表示の保護を図る地理的表示保護制度(*3)が創設されることとなっています。


*1 [用語の解説]を参照
*2 正式名称は「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」。平成27(2015)年4月の「食品表示法」の施行に伴い、JAS法の食品表示に関する規定が「食品表示法」に移管されるとともに、名称が「農林物資の規格化等に関する法律」に変更

(食品のトレーサビリティの取組の推進)

食品のトレーサビリティは、食品に関わる事業者が食品の入荷先や出荷先の記録等を残すこと等により、食品の生産から消費までの移動を把握できるようにする仕組みであり、食品の安全性に問題が発生した場合等に、問題のある食品とその流通範囲を迅速に特定する手法として重要です。我が国においては、牛、米穀等(米及び米加工品)(*1)のトレーサビリティが義務付けられています(*2)。

農林水産省では、牛、米穀等以外についても食品のトレーサビリティの自主的な取組が着実に促進されるよう、業種別の特徴に応じた取組方法や参考となる事例を紹介するとともに、入出荷の記録等を簡単に作成できる様式やツールを掲載した実践的なマニュアル(*3)を作成しました。また、地域においてセミナー・講習会等の開催、相談窓口の設置、指導員等による普及促進活動等を行う都道府県等の取組を支援しています。


*1 米トレーサビリティ法の対象となる米穀等(米及び米加工品)は、米穀、米粉・米粉調製品、米菓生地、もち、だんご、米飯類、米菓、米こうじ、清酒、単式蒸留焼酎、みりん
*2 牛については、「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法」。米穀等については「米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律」
*3 平成25(2013)年度は、「総論」、「製造・加工業編」、「卸売業編」、「小売業編」、「取組手法編」、平成26(2014)年度は、「漁業編」、「外食・中食業編」を作成

(食品表示の適正化に向けた取組)

食品の原材料や原産地等を示す食品表示は、消費者の商品選択に資する重要な情報の一つであり、その適正化を図ることは食品に対する消費者の信頼を確保する上で極めて重要です。

このため、農林水産省では、JAS法に基づき地方農政局等の食品表示監視担当職員による監視・取締りを行っています。具体的には、食品表示110番(*1)等に寄せられた不適正表示等に関する情報や巡回調査の結果に基づき、DNA分析等の科学的な分析手法も活用しつつ、各流通段階における立入検査等を実施しており、不適正な表示を確認した場合には、JAS法に基づき改善のための指示・公表を行うなど、食品表示の適正化を推進するため、厳格な対応を行っています。


*1 地方農政局や独立行政法人農林水産消費安全技術センター等に設置された国民からの食品表示に関する情報提供等を受け付けるホットライン

(新たな食品表示に関する制度の創設)

これまで、食品表示は、<1>飲食に起因する衛生上の危害発生防止を目的とした「食品衛生法」、<2>原材料や原産地等品質に関する適切な表示により消費者の選択に寄与することを目的としたJAS法、<3>栄養の改善その他の国民の健康の増進を図ることを目的とした「健康増進法」の3法に基づき、それぞれ必要な事項を表示することとなっており、3法間の用語の不統一や規定事項の重複等により、複雑で分かりにくいものとなっていました。

このため、3法の食品表示に関する規定を統合し、食品表示に関する包括的かつ一元的な制度を創設することにより、食品を摂取する際の安全性を向上させるとともに、一般消費者の自主的かつ合理的な食品選択の機会を確保することを目的とした「食品表示法」が平成25(2013)年6月に公布され、平成27(2015)年4月に施行されました(*1)。また、同法の成立を受け、3法にまたがる58本の基準(「食品衛生法」5本、JAS法52本、「健康増進法」1本)を一元化した、「食品表示基準」が平成27(2015)年3月に公布され、「食品表示法」の施行に併せて施行されました(図1-4-10)。

「食品表示基準」の検討に当たっては、消費者の求める情報提供と事業者の実行可能性とのバランスを図り、双方に分かりやすい表示基準を策定することが方針とされました。

この方針に基づき、食品及び事業者の区分ごとに、食品の性質等に照らし、できる限り共通ルールにまとめるとともに、旧制度から、栄養表示基準を実行可能性の観点から義務化にふさわしい内容に見直し、より広範囲の原材料についてアレルゲンを含む旨の表示を義務づけるなどの安全性に係るルールの改善を行いました。

今後は、インターネット販売等における食品表示、加工食品の原料原産地表示、食品添加物表示、遺伝子組換え表示の在り方などの個別課題について、順次実態を踏まえた検討を行うこととしています。


*1 法施行後、経過措置として、一定期間(加工食品及び添加物:5年、生鮮食品:1年6か月)は旧ルールに基づく表示を行うことも認められる。

図1-4-10 食品表示基準の概要

(食品の新たな機能性表示制度の創設)

従来、我が国で食品の機能性表示を行うことができるのは、「栄養機能食品(*1)」及び「特定保健用食品(トクホ)(*2)」に限られており、栄養機能食品については対象成分が限定されていること、特定保健用食品については許可手続に時間と費用がかかり中小事業者にとってハードルが高いこと等が課題となっていました。

このため、平成25(2013)年6月14日に閣議決定された「規制改革実施計画」及び「日本再興戦略」において、新たな機能性表示制度について検討・措置を行うこととされ、これを受け、消費者庁長官の下、学識経験者、事業者、消費者団体の代表等により検討が進められ、平成26(2014)年7月、検討会報告書を取りまとめました。この検討結果を踏まえ、平成27(2015)年4月に施行された「食品表示法」に基づく「食品表示基準」の枠組みの中で、食品の新たな機能性表示制度が創設されました(図1-4-11)。

食品の新たな機能性表示制度では、加工食品及び農林水産物について、企業等の責任で安全性及び機能性に関する一定の科学的根拠に基づき、食品関連事業者において特定の保健の目的が期待できる旨の表示をすることが可能となります。

今後、食品の新たな機能性表示制度について、消費者、事業者等の十分な理解増進を図るとともに、施行状況の把握を行い、必要に応じて制度の見直しを行い、残された検討課題についても施行後速やかに検討に着手することとしています。その際には、幅広い関係者の意見を十分活用するものとしています。


*1 栄養成分の機能を表示するものであり、12種類のビタミン及び5種類のミネラルについて、栄養表示基準(平成15(2003)年厚生労働省告示第176号)により定められた機能性表示を行うことができる。
*2 その摂取により当該保健の目的が期待できる旨を表示するものであり、表示に当たっては、「健康増進法」(平成14(2002)年法律第103号)第26条第1項の許可又は同法第29条第1項の承認を受ける必要がある。

図1-4-11 機能性表示が可能な範囲

農林水産省では、農林水産物・食品の機能性に関する科学的根拠を獲得するための研究開発等を推進してきたところであり、さらに、得られた成果を機能性表示につなげていくため、機能性を有する農林水産物の品質管理技術の確立に向けた実証研究等を通じて、機能性表示に取り組もうとする生産者を支援しています。



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