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農業・農村地域の活性化を目指して―平成26(2014)年度天皇杯等受賞者事例紹介―


第53回農林水産祭式典
第53回農林水産祭式典
受賞者に贈られる天皇杯
受賞者に贈られる天皇杯
 

効率的な農業経営や地域住民によるむらづくり等を行っている事例のうち、その内容が優れており広く社会の賞賛に値するものについては、毎年度、秋に開催される農林水産祭式典において天皇杯等が授与されています(*1)。ここでは、平成26(2014)年度の天皇杯等受賞者を紹介します。

*1 天皇杯等三賞の選賞は、過去1年間(平成25(2013)年8月から平成26(2014)年7月)の農林水産祭参加表彰行事において農林水産大臣賞を受賞した509点の中から決定。選賞部門は、掲載の5部門のほか、林産部門及び水産部門を加えた7部門

平成26(2014)年度天皇杯受賞者

夫婦二人三脚による省力化・高収量・高品質を実現した大規模麦作経営
○農産部門 ○経営(麦) ○愛知県西尾市(にしおし) ○小野田 裕二(おのだ ゆうじ)氏・小野田 倫恵(おのだ みちえ)氏

小野田 裕二(おのだ ゆうじ)氏・小野田 倫恵(おのだ みちえ)氏

小野田夫妻は、ほ場の大区画化や農地の団地的利用を通じた作業の効率化、機械の改良や作業方法の改善による労働時間の短縮に取り組み、基幹的オペレーター2~3人という体制で小麦、水稲、大豆合わせて延べ159haを耕作するとともに、土地利用としても2年3作による水田の高度利用を実現しています。また、家族経営協定により、お互いの役割分担と能力の発揮を図りながら、重要な経営判断は協議した上で決定しています。

さらに、コスト低減に資する技術実証試験について、担い手仲間と取り組むほか、愛知県の食文化を代表する「きしめん」や「味噌煮込みうどん」への利用が期待されている小麦新品種「きぬあかり」をいち早く導入するなど、積極的に新品種・新技術の導入や栽培技術の改善に取り組み、技術力の向上に向けて研鑽を重ねています。

 

半世紀3世代にわたる協業経営「自己制御、相互理解、協調」の実現
○園芸部門 ○経営(日本なし他) ○広島県世羅郡世羅町(せらぐんせらちょう) ○農事組合法人 世羅幸水(せらこうすい)農園(代表:原田 修(はらだ おさむ)氏)

農事組合法人 世羅幸水(せらこうすい)農園(代表:原田 修(はらだ おさむ)氏)

世羅幸水農園は大規模果樹経営を目指し、入植者27戸が参加して昭和38(1963)年に設立しました。当初は、ほ場面積30haで発足し、販路確保と省力栽培技術の確立による規模拡大を進め、現在では経営面積62.3haと全国最大規模の果樹園となっています。

日本なし品種「二十世紀」が圧倒的なシェアを占める中、昭和41(1966)年に「幸水」を初出荷し、西日本における「幸水」の消費者への浸透を進めました。平成17(2005)年からは、近隣の世羅大豊(せらたいほう)農園との共同販売・ブランド統一等により、大手量販店の要望にも応えられる体制を整えました。

また、直売施設を開設したほか、梨ゼリー等の加工品の開発、独自ブランドのワイン販売や観光農園も行っています。さらに女性部の設立や台湾への輸出等、地域を牽引する中心的な役割を果たしており、その経営スタイルは県内他地域にも波及しています。

 

周年放牧等による高い繁殖技術とストレスのない高い肥育技術
○畜産部門 ○経営(肉用牛) ○茨城県常総市(じょうそうし) ○佐藤 宏弥(さとう ひろや)氏・佐藤 博子(さとう ひろこ)氏

佐藤 宏弥(さとう ひろや)氏・佐藤 博子(さとう ひろこ)氏

佐藤氏は昭和50(1975)年に乳用牛雄肥育に取り組み、平成3(1991)年から黒毛和種肥育へ転換し、翌年から繁殖肥育一貫経営となり、平成12(2000)年から稲発酵粗飼料の利用、平成17(2005)年から放牧の取組を開始しました。平成20(2008)年には高い作業性とストレスのない肥育牛舎を新築し、150頭規模の肥育となりました。また、肉質も高く評価され、平成24(2012)年以降は出荷された全ての牛の肉質が全国統一基準(5段階評価)で4等級以上となりました。

このほか、地域住民への放牧説明会を兼ねた交流会を開催することにより、住民の理解が深まり、耕種農家自らが繁殖牛を導入するなど、地域での広がりが見られます。また、労働力の確保と世代交代が着実に行われており、収益性も高いことから更なる経営の向上が期待でき、今後の家族経営による繁殖肥育一貫経営の展開方向を示すものです。

 

蚕糸・絹業連携の中核的製糸農協として多様な「純国産絹製品」づくりを推進
○蚕糸・地域特産部門 ○経営(生糸) ○群馬県安中市(あんなかし) ○碓氷製糸(うすいせいし)農業協同組合(代表:高村 育也(たかむら いくや)氏)

碓氷製糸(うすいせいし)農業協同組合(代表:高村 育也(たかむら いくや)氏)

碓氷製糸農業協同組合は、昭和34(1959)年12月に生糸製造単体経営の農協として設立された組合で、現在国内唯一の農協組織の生糸製造業者です。平成25(2013)年度の生糸生産量は約15tで、全国の生産量の6割以上を占め、国内最大規模を誇っています。また、売れる「モノ」づくりという観点から、養蚕農家には出荷前選繭(せんけん)の徹底と優良繭の生産の指導を行っています。

また、群馬県内をはじめ全国11都県で生産される繭を繰糸(そうし)し、19の蚕糸・絹業提携グループの生糸生産に携わる一方、自ら「碓氷製糸シルク工房の会」及び「純国産シルクを守る会」の代表として、国産の繭・生糸を使用した「純国産絹製品」の製造・販売に至るまでの蚕糸・絹業の6次産業化の取組を推進しています。

 

歴史と伝説を地域ぐるみで継承して発展し続けるむらづくり
○むらづくり部門 ○むらづくり活動 ○青森県弘前市(ひろさきし) ○自得(じとく)地区環境保全会(代表:藤田 光男(ふじた みつお)氏)

自得(じとく)地区環境保全会(代表:藤田 光男(ふじた みつお)氏)

自得地区環境保全会が活動している地域は、鬼楢(おになら)と呼ばれ、江戸時代に勃発した津軽藩最大の百姓一揆を率いた「藤田民次郎(ふじたたみじろう)」の出生地です。民次郎の自己犠牲の精神は、地域においてむらづくり活動が熱心に取り組まれる素地となっています。

昭和47(1972)年に営農組合が設立され、水稲作業の受託や水路やため池の管理等が行われてきましたが、平成18(2006)年からは農業者と非農業者共同で水路等の維持管理が始まりました。営農組合を中心とする水稲栽培の低コスト化が進められた結果、農業者がりんごの生産に集中することが可能となり、りんごのブランド確立や生産振興につながっています。また、地域の小学校と休耕田を活用した農作業体験等を行うほか、鬼が一晩で水路を作ったという「鬼伝説」と「藤田民次郎」をモチーフとして、津軽ふるさと創成劇「鬼と民次郎」を制作・公演し、地域の活性化につなげるとともに地域外との交流を図っています。

 

平成26(2014)年度内閣総理大臣賞受賞者

平成26(2014)年度内閣総理大臣賞受賞者

平成26(2014)年度日本農林漁業振興会会長賞受賞者

平成26(2014)年度日本農林漁業振興会会長賞受賞者

平成26(2014)年度輝く女性特別賞受賞者(*1)

平成26(2014)年度輝く女性特別賞受賞者

*1 平成26(2014)年度は天皇杯等の三賞受賞者の中から女性の活躍が著しい1点に対して輝く女性特別賞を授与。当該受賞者は園芸部門で日本農林漁業振興会会長賞を受賞


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