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農林水産省

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2 若手農業者向けアンケート結果の分析


農林水産省では、若手農業者の現状や将来に向けた考えを把握するため、平成29(2017)年10月から11月にかけてwebアンケートを実施しました(図表12)。以下では、回答に協力いただいた1,885人の現状や考えを、総回答者と経営者(*1)の2つの視点で分析を行い、明らかにしていきます。

図表12 若手農業者向けアンケートの概要

*1 農家の経営主と法人役員

(1)農業、農業施策に対する考え(農家の経営主・世帯員+法人役員+農家・法人の雇用者:1,885人)
ア 我が国農業の在り方

(「国内だけでなく海外にも目を向けるべき」との回答は35.1%)

我が国農業の在り方について考えを尋ねたところ、「国内で国産シェアの回復を目指すべき」が48.7%、「国内だけでなく海外にも目を向けるべき」が35.1%となりました(図表13)。これを部門別に見ると、「国内だけでなく海外にも目を向けるべき」の割合は、肉用牛、果樹、稲作で高くなっています。

また、法人役員で見ると、「国内だけでなく海外にも目を向けるべき」が46.9%と、「国内で国産シェアの回復を目指すべき」の40.8%を上回っています。

図表13 我が国農業の在り方

イ 関心の高い農業施策

(「労働力の確保」、「農地の集積」、「生産資材価格の引下げ」が上位)

関心の高い農業施策を複数回答で尋ねたところ、「労働力の確保」が48.0%と最も高く、次いで「農地の集積」が41.1%、「生産資材価格の引下げ」が40.6%となりました(図表14)。

これを部門別に見ると、全ての部門で「労働力の確保」が上位となっており、なかでも露地野菜、施設野菜、果樹、花き・花木、酪農の5部門は「労働力の確保」が1位となっています。稲作では「ほ場・水路等の整備」が1位となっているほか、稲作、畑作、露地野菜では「農地の集積」が、稲作以外の耕種部門(*1)では「生産資材価格の引下げ」が上位となっています。

図表14 関心の高い農業施策(複数回答)

*1 畑作、露地野菜、施設野菜、果樹、花き・花木

ウ 農業の魅力

(「裁量の自由度の大きさ」、「時間の自由度の大きさ」が上位)

農業の魅力を複数回答で尋ねたところ、「裁量の自由度の大きさ」が46.5%で最も高く、次いで「時間の自由度の大きさ」が42.1%となりました(図表15)。

これを経営者と法人雇用者で見ると、経営者は全体と同じ傾向となっていますが、法人雇用者は「自然や動物相手の仕事」が最も高く、次いで「地域とのつながり」となっています。

また、経営者について、販売金額別に見ると、販売金額が大きいほど「食料供給の社会的責任」は高くなり、逆に「時間の自由度の大きさ(趣味、家族団らんを含む。)」は低くなる傾向が見られます。

図表15 農業の魅力(複数回答)

(2)経営者の農業経営に対する考え(農家の経営主+法人役員:1,508人)
ア 農業経営で大切なこと

(販売金額が大きいほど重視される「経営分析能力」と「財務管理能力」)

農業経営で大切なことを複数回答で尋ねたところ、「経営分析能力」が59.0%と最も高く、次いで「栽培・飼養技術」が50.6%となりました(図表16)。

これを部門別に見ると、酪農では「経営分析能力」と「財務管理能力」が、肉用牛、施設野菜、花き・花木では「栽培・飼養技術」が他部門に比べて高くなっています。

また、販売金額別に見ると、販売金額が大きいほど「経営分析能力」と「財務管理能力」は高くなる傾向が見られます。

図表16 農業経営で大切なこと(複数回答)

イ 現在の経営における課題

(「労働力の不足」を挙げる割合が最も高く、特に酪農と果樹で深刻)

現在の経営における課題を複数回答で尋ねたところ、「労働力の不足」が47.3%と最も高く、次いで「品質に見合わない売価」が34.8%となりました(図表17)。

これを部門別に見ると、「労働力の不足」は酪農と果樹で、「品質に見合わない売価」は花き・花木で特に高くなっています。なお、稲作では部門固有の「ほ場の排水不良や不整形」と「水路の老朽化」が高くなっています。

また、就農からの年数別に見ると、年数が長いほど「労働力の不足」は高くなり、逆に「技術の不足」と「資金調達の難しさ」は低くなる傾向が見られます。

図表17 現在の経営における課題(複数回答)

ウ 今後伸ばしていきたい方向
(ア)農業生産

(販売金額が大きいほど重視される「IoT等新技術の導入」と「異業種との連携」)

農業生産で今後伸ばしていきたい方向を複数回答で尋ねたところ、「単収の向上」が70.6%と最も高く、次いで「高品質化・ブランド化」が53.1%となりました(図表18)。

これを部門別に見ると、耕種部門(*1)では「単収の向上」、畜産部門(*2)では「面積・飼養頭数の拡大」が最も高くなっています。なお、耕種部門と肉用牛では「高品質化・ブランド化」が上位となっています。

また、販売金額別に見ると、販売金額が大きいほど、「IoT(*3)等新技術の導入」と「異業種との連携」が高くなる傾向が見られます。

図表18 今後伸ばしていきたい方向(農業生産)(複数回答)

*1 稲作、畑作、露地野菜、施設野菜、果樹、花き・花木

*2 酪農、肉用牛

*3 用語の解説3(2)を参照

(イ)出荷・販売先

(「消費者への直接販売」が56.7%で最高)

出荷・販売先で今後伸ばしていきたい方向を複数回答で尋ねたところ、「消費者への直接販売」が56.7%と最も高くなりました(図表19)。

これを部門別に見ても、全ての耕種部門と酪農で「消費者への直接販売」が1位となっており、なかでも稲作と果樹で割合が高くなっています。

また、販売金額別に見ると、販売金額が大きいほど「食品製造業者」、「外食・中食業者」が高くなる傾向が見られます。

図表19 今後伸ばしていきたい方向(出荷・販売先)(複数回答)

(ウ)関連事業

(「農産物の加工・販売」が49.7%で最高)

関連事業で今後伸ばしていきたい方向を複数回答で尋ねたところ、「農産物の加工・販売」が49.7%と最も高くなりました(図表20)。

図表20 今後伸ばしていきたい方向(関連事業)(複数回答)

(エ)農業経営の法人化

(販売金額が大きいほど高くなる法人化の意向)

法人化していない経営者に対し、法人化の意向について尋ねたところ、「法人化の考えがある(*1)」が48.0%と、「法人化の考えはない」の37.9%を上回りました(図表21)。これを販売金額別に見ると、販売金額が大きいほど法人化の考えがある者の割合が高く、500万円以上の層では5割を超えています。

図表21 今後伸ばしていきたい方向(農業経営の法人化)

*1 「現在の農家のままで法人化」と「複数農家により法人化」を選択した者の合計



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