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農林水産省

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(2)スマート農業の普及の加速化に向けた取組


各分野において様々なスマート農業技術の開発が進められていますが、実際に農業者に利用され、労働力不足の解消や収量・品質の向上を実現することが重要です。これらの技術を早急に実用化につなげるための環境整備等の取組が求められています。

(スマート農業の普及に必要な周辺環境の整備の動きが進展)

平成30(2018)年11月に準天頂衛星(*1)システムが4機体制で本格運用を開始し、より安定した測位情報が入手できるようになりました。農業分野においても当該システムの活用が期待されており、トラクター等に後付け可能な小型で安価な専用受信機の開発も進められています。

農業現場でのIoTの普及には、低コストで消費電力が少なく長時間稼働が可能な通信機器の開発が課題となっています。そこで、LPWA(*2)という無線通信技術が注目されています。通信速度は遅いものの、低消費電力で広域通信が可能なことから、水田や施設園芸等の定期的なモニタリング等に特化した活用が期待されています。

ドローンの農業利用については、航空法に基づく規制の対象になっていますが、技術の進展を踏まえ、農林水産省において検討会を設置して議論を行い、農用地においては一定の条件の下で、補助者の配置を不要とすること、目視外飛行時に求められている周辺の有人機の監視を不要とすること等の見直し案を取りまとめ、規制見直しに向け国土交通省と具体的な検討を進めています。

また、航空法上必要とされている国土交通省の許可・申請の手続については、農林水産省が登録した機関が、ドローンの機体や操縦者の確認を行い、代行申請を行うことも可能とされてきたところですが、代行申請の手続等を定めている「空中散布における無人航空機利用技術指導指針」を廃止し、ドローンを扱う小売事業者やメーカーに代行申請を行うよう促すこととし、手続の円滑化を図りました。

さらに、ドローンに適した高濃度・少量で散布できる農薬数の拡大に向けて、変更登録に必要な試験の簡略化を行うなど農業生産現場で活用しやすくする取組を進めています。

*1 特定の一地域の上空に長時間とどまる軌道をとる人工衛星

*2 Low Power Wide Areaの略。なるべく消費電力を抑えて遠距離通信を実現する通信方式

(現場のニーズと新たな技術をつなぐ取組を強化)

マッチングミーティングの開催風景

マッチングミーティングの開催風景

平成30(2018)年6月に閣議決定された「未来投資戦略2018(*1)」には、「データと先端技術のフル活用による世界トップレベルの「スマート農業」の実現」との記述が盛り込まれました。また、同日に閣議決定された「統合イノベーション戦略」では、特に取組を強化すべき主要分野の一つとして農業が挙げられました。両戦略において「2025年までに農業の担い手のほぼ全てがデータを活用した農業を実践」との目標が掲げられるなど、スマート農業の実現が重要な政策課題として位置付けられています。

スマート農業の社会実装を推進するためには、農業者への情報発信、導入コストの低減等、様々な取組により、農業者がスマート農業を理解し、自らの経営の発展に必要な技術を選択して使いこなし、経営向上につながるまでを段階的に支援することが重要です。このため、農林水産省では、平成28(2016)年から、スマート農業に取り組む農業者からの事例紹介や民間企業からの技術情報発信を行うスマート農業推進フォーラムを開催しているほか、農業者からの技術ニーズの収集や企業・研究機関からの技術提案の公募を行うとともに、それらを農業者と技術提案者へ直接つなぐ検索サイト「つながる農業技術サイト」(通称「つな技(ぎ)サイト」)を開設し、農業者、民間企業、研究機関が参加するマッチングミーティングの分野ごとの開催等に取り組んでいます。

また、スマート農業技術の低価格化に向け、現場のニーズを踏まえた研究開発を進めているほか、平成29(2017)年8月に施行された農業競争力強化支援法に基づき、農業経営コストの低減等に資する農業機械を新たに製造するベンチャー企業等は株式会社農林漁業成長産業化支援機構(のうりんぎょぎょうせいちょうさんぎょうかしえんきこう)(A-FIVE(エーファイブ))からの出資等を受けることが可能となっており、低価格なスマート農業技術の実用化・普及が期待されます。

さらに、農林水産省では、スマート農業の社会実装を強力に推進するため、令和元(2019)年の夏までに技術ごとのロードマップや推進方策等を盛り込んだ「農業新技術の現場実装推進プログラム」(仮称)を策定し、スマート農業新技術の研究開発、技術実証、速やかな現場への普及までを総合的に推進することとしています。

*1 正式名称は「未来投資戦略2018-「Society 5.0」「データ駆動型社会」への変革-」



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