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農林水産省

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第5節 主要農畜産物の生産等の動向


(1)小麦

(小麦の収穫量は前年産より減少)

平成30(2018)年産の小麦は、作付面積は前年とほぼ同水準の21万2千haとなり、収穫量については、北海道において天候不順による生育不良となったため、前年産に比べ16%減少し、76万5千tとなりました(図表2-5-1)。

図表2-5-1 小麦の作付面積、収穫量、単収

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(パン・中華麺向けの国産小麦の需要が高まる)

国産小麦については、近年消費者の国産志向の高まり等を受け、大手外食チェーンや加工メーカーが国産小麦を使用したパン・中華麺等の商品を相次いで発表するなど人気が高まってきています。これらを背景として、令和元(2019)年産小麦の指標価格(*1)は、北海道産の「ゆめちから」や茨城県産の「さとのそら」等の複数の銘柄で上昇しており、また、申込倍率も全体で1.4倍と高いものになっています(図表2-5-2)。

図表2-5-2 令和元(2019)年産小麦主要品種の入札結果

その一方で、小麦の収穫量は生産年の気象状況により作柄が不安定となっており、実需者からは国産小麦の安定供給が望まれています。

このため、降雨等による湿害を防止するためのほ場の排水対策の徹底や播種(はしゅ)、防除、収穫の適期作業の実施、病害に強く加工適性にも優れた品種の導入等により、品質や収量を安定・向上させる取組を推進しています。

*1 産地別銘柄別の落札価格を落札数量により加重平均した価格

(2)大豆

(国産大豆の需要は増加傾向)

平成29(2017)年度の我が国の大豆の需要量は360万tで、その多くは油糧用です。煮豆、豆腐、納豆、みそ等の日本の食卓に欠かせない食品用は99万tとなっており、近年需要は増加傾向となっています(図表2-5-3)。

国産大豆の供給量は、近年、19万tから25万t程度で推移し、実需者から味の良さ等の品質面が評価され、ほぼ全量が食品用向けとなっています。

図表2-5-3 大豆の需要動向

(大豆の品質・収量の安定・向上が課題)

平成30(2018)年産の大豆の作付面積は、他作物への転換等により、前年産に比べ2%減少し、14万7千haとなりました。収穫量は台風や天候不順等の影響により、前年産に比べ16%減少し、21万1千tとなりました(図表2-5-4)。

大豆の単収は近年伸び悩んでおり、天候不順等により年次変動も大きくなっていることから、ほ場の排水対策や輪作体系の適正化、土づくり等の基本技術の励行、病害に強く加工適性にも優れた品種の導入等により、品質や収量を安定・向上させる取組を推進しています。

図表2-5-4 大豆の作付面積、収穫量、単収

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(3)野菜

(加工・業務用への対応や、需給の均衡が重要)

野菜の作付面積は、近年緩やかに減少しており、平成29(2017)年産は前年産に比べ2,900ha減少の39万2千haとなりました。生産量は、近年は天候の影響を受けて増減しているもののおおむね横ばいで推移しており、平成29(2017)年産は前年産に比べ11万t増加の1,171万tとなりました(図表2-5-5)。食の外部化(*1)が進展する中、加工・業務用への国産野菜での対応を一層進める必要があります。野菜の供給は天候等の影響を受けて変動しやすい傾向があり、特に平成30(2018)年は、冬の低温や夏の高温、少雨による生育不良により、国産野菜の供給が一時的に減少し、この不足を補うため輸入が増加しました。

図表2-5-5 野菜の作付面積と生産量

*1 用語の解説3(1)を参照

(作業体系の見直しや新技術の開発・導入等による労働生産性の向上が課題)

野菜は収穫、調製、出荷に時間を要することから、水稲を主体とする経営体と比較すると10a当たりの労働時間が5倍程度となっています(図表2-5-6)。品目ごとの作業体系の見直しや機械化の推進、新技術の開発・導入等により、労働生産性の向上に向けた取組を推進する必要があります。

図表2-5-6 主要露地野菜と水稲の労働時間(10a当たり時間)

近年、外食・中食(*1)の利用の高まり等、生活スタイルの変化を背景に、加工・業務用向けの需要が高いキャベツ等の生産が拡大しています(図表2-5-7)。他方で、天候不順や災害等による生育不良から一時的に国産野菜の不足が生じ、実需者が不足を補うために輸入を行う動きも見られます。このため、加工・業務用向けキャベツの生産に取り組む産地等では、高性能な収穫機や作柄安定技術の導入等、労働生産性の向上や安定供給に向けた取組を進めています(図表2-5-8)。

図表2-5-7 キャベツの加工・業務用出荷量(平成25(2013)年産を100とする指数)
図表2-5-8 キャベツ収穫機の使用有無による作業時間
加工・業務用キャベツ収穫機による収穫の様子

加工・業務用キャベツ収穫機
による収穫の様子

資料:農研機構

収穫機上での選別、調製作業と大型コンテナへの収納の様子

収穫機上での選別、調製作業と
大型コンテナへの収納の様子

資料:農研機構

*1 用語の解説3(1)を参照

(4)果実

(消費者ニーズに対応した高品質果実の生産が重要)

果樹の栽培面積は、近年緩やかに減少しており、平成29(2017)年産は前年産に比べ4千ha減少の21万6千haとなりました。また、夏場の少雨や台風等、天候の影響を受け、平成29(2017)年産の生産量は前年産に比べ12万6千t減少の279万2千tとなりました(図表2-5-9)。

図表2-5-9 主要果樹の栽培面積と生産量

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図表2-5-10 シャインマスカットの作付面積(平成23(2011)年産を100とする指数)

家庭における果実の消費量は減少傾向で推移している中、優良品種・品目への改植を推進しており、優れた食味や食べやすさ等の消費者ニーズに対応した高品質な果実の生産が増加し、価格が堅調に推移しています。その一例として、近年では、皮ごと食べられる手軽さと優れた食味が特徴のシャインマスカット等の生産が拡大しています(図表2-5-10)。また、このような高品質な日本産果実は海外でも高く評価され近年その輸出が増加しており、このことも価格の堅調な推移に寄与しています。

(管理作業の省力化や人材確保が課題)

果樹の栽培には、高度な管理技術を要する作業や、収穫等機械化が困難な作業も多く、労働時間が長い上に労働ピークが短期間に集中し、水稲を主体とする経営体と比較すると10a当たりの労働時間は6倍程度となっています(図表2-5-11)。

せん定や管理作業の省力化が可能となる省力樹形の導入により労働生産性の向上を図るとともに、広域での人材融通の連携体制の整備、多分野と連携した通年雇用の実現等による労働力の確保が必要です。

また、傾斜地が多い果樹園においては、基盤整備による労働生産性の向上、担い手への集約を推進していくことも重要です。

図表2-5-11 主要果樹と水稲の労働時間(10a当たり時間)

(5)花き

(品質面・価格面での競争力の強化が課題)

平成28(2016)年産の花きは、前年産に比べ作付面積が1.4%(0.4千ha)減少の2万7千haとなり、産出額は同0.3%(10億円)減少の3,788億円となりました(図表2-5-12)。

近年、作付面積は減少する一方、産出額は横ばいで推移していますが、カーネーションやきく等の一部の品目では輸入が増加傾向にあります。国産需要を確保していくためには、消費段階における花きの利用実態を把握し、需要に応じた生産・販売へつなげることが重要です。

このため、国産花きの温度管理等による鮮度保持の徹底や作業の機械化等による低コスト化、省力化を進め、輸入花きに対する品質面・価格面での競争力を高めることが必要となっています。

図表2-5-12 花きの作付面積と産出額

(6)茶

(老齢化した茶園の若返りと軽労化が課題)

平成30(2018)年産の茶は、栽培面積が前年産に比べ900ha減少の4万1,500haとなりましたが、安価なドリンク等向けの生産が増加傾向にあることを背景に、荒茶の生産量は4千t増加の8万6千tとなりました(図表2-5-13)。

平成16(2004)年以降、緑茶と茶飲料の支出金額が逆転するなど簡便な形態での飲用へと消費動向が変化しています(図表2-5-14)。特に若年層ではその傾向が顕著です(図表2-5-15)。

茶期ごとの生産量を見ると、主にリーフ茶向けの一番茶の生産量は減少していますが、安価なドリンク等向けに三番茶や四番茶・秋冬番茶の生産が増加傾向にあります。また、需要の高まっているてん茶の生産も増加傾向にあります。

全国の茶園面積の3割は収量や品質の低下が懸念される樹齢30年以上の老園であり、茶園の4割が中山間地に位置し、傾斜等の要因により機械化が遅れている地域も存在します。優良品種への計画的な改植や、早生(わせ)、晩生の品種導入による適採期の分散等の茶園の若返りと軽労化を図ることが重要となっています。

図表2-5-13 茶の栽培面積と荒茶生産量

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図表2-5-14 1世帯当たりの緑茶・茶飲料の年間支出金額(総世帯)
図表2-5-15 年齢別の緑茶と茶飲料の消費動向(二人以上の世帯、平成30(2018)年)

(7)甘味資源作物

(てんさい、さとうきびはともに収穫量が減少)

てんさいは、他の畑作物に比べて面積当たりの労働時間が長いことから、労働力不足等を背景に他作物への転換が進み、平成30(2018)年産の作付面積は前年産に比べ2%減少しました(図表2-5-16)。さらに、6月以降の日照不足等の影響により単収が6%減少したことから、収穫量は作柄の良かった前年産に比べ7%減少の361万1千tとなりました。糖度は前年産に比べ0.1ポイント上昇し17.2度となりました。平成29(2017)年産のさとうきびは、2年1作の夏植栽培から1年1作の春植、株出栽培への移行が進んだことから収穫面積が前年産に比べ3%増加したものの、単収は豊作だった前年産から20%減少となったことから、収穫量は前年産に比べ18%減少の129万7千tとなりました(図表2-5-17)。また、秋に台風被害が発生したため、糖度は前年産に比べ1.1ポイント低下の13.3度となりました。なお、平成30(2018)年産については、秋の台風第24号、第25号の襲来により、鹿児島県及び沖縄県ともに倒伏や塩害等の被害が発生しました。

(てんさいは風害軽減対策等、さとうきびは土づくりや新品種導入等を推進)

てんさいは、北海道の畑作地帯において輪作体系に組み込まれる重要な作物であり、さとうきびは、沖縄県と鹿児島県南西諸島において干ばつと台風に強い基幹作物です。これら産地に存在する製糖工場等は、雇用の創出を通じ地域経済に一定の役割を果たしています。

てんさいの生産においては、面積当たりの労働時間が長いことから、畑作経営の大規模化に対応するため、作業の省力化が課題となっています。このため、直播(ちょくはん)栽培の普及等による省力化の取組が進められていますが、直播(ちょくはん)栽培は春期の風害に弱いことや単収がやや低くなる傾向があることから、狭畦(きょうけい)栽培(*1)、盛土による風害軽減対策等の開発・普及や更なる労働時間の削減に向けた大型機械導入等の実証試験等が行われています。

さとうきびの生産においては、安定した収量を確保するため、自然災害に強いというさとうきび本来の能力を引き出す栽培管理が重要であり、土壌診断に基づいた土づくりや適期管理等の取組を推進しています。また、ハーベスタ収穫率が80%を超えるなど機械化一貫体系の取組が進む一方で、機械収穫や株出栽培に適した品種への転換が課題となっていることから、新たな品種への転換の取組を支援しています。

図表2-5-16 てんさいの作付面積、収穫量、糖度

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図表2-5-17 さとうきびの収穫面積、収穫量、糖度

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(砂糖製造業における働き方改革)

甘しゃ糖工場においては、不利な立地条件等の理由から慢性的な労働力不足となり長時間労働が常態化しています。一方で働き方改革関連法により、5年間の猶予期間内に長時間労働の是正が求められているため、各工場では省力化設備や施設の整備等に取り組んでいます。

(砂糖の需要拡大の取組を展開)

砂糖は脳とからだのエネルギー源となる重要な品目です。しかしながら、消費者の低甘味し好や他の甘味料の使用の増加等により、近年、その消費は減少傾向で推移しています。このような中、農林水産省は砂糖の需要拡大を応援する総合的なWebサイトを開設し、「ありが糖(とう)運動」を展開しています。このWebサイトを通じて、砂糖に対する正しい知識の普及・啓発を始め、砂糖の消費拡大のためのイベントの紹介や、関連データの提供を行うなど、業界による主体的な取組を応援するための情報発信に努めています。

*1 日本では一般的に畦間が60から66㎝であるところ、畦間を45から50㎝とする栽培様式。欧州では普及しており、直播栽培技術と大型機械を導入することで生産コストの抑制を見込める。

(8)いも類

(ポテトチップス、焼きいも向け等の需要に応じた生産拡大が重要)

平成29(2017)年産のばれいしょは、作付面積は前年産と同水準であり、北海道でおおむね天候に恵まれ、台風に伴う大雨の影響があった前年産に比べ、単収が9%増加したことから、収穫量は前年産に比べ9%増加の239万5千tとなりました(図表2-5-18)。

平成30(2018)年産のかんしょは、作付面積は前年産と同水準となりましたが、九州地域において9月から10月にかけての日照不足及び多雨等の影響により、いもの肥大が抑制され、単収が2%減少したことから、収穫量は前年産に比べ1%減少の79万7千tとなりました(図表2-5-19)。

ばれいしょは平成28(2016)年産の台風等の被害により、ポテトチップス等の加工食品向けの不足が顕在化しており、ソイルコンディショニング技術(*1)等省力的な機械化栽培体系の導入による加工食品用ばれいしょの増産が課題となっています。

かんしょは、近年、粘質性が高く良食味の品種の開発、電気式自動焼きいも機による店舗での固定販売の普及を背景に、食べ方としての焼きいもが注目されており、今後も堅調な需要が見込まれます。需要に応じた生産を図るためには、病害虫抵抗性品種の導入や適切な栽培管理等による単収向上、省力化機械の導入等による作付面積の拡大が重要となっています。

図表2-5-18 ばれいしょの作付面積と収穫量

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図表2-5-19 かんしょの作付面積と収穫量

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*1 あらかじめ作土から石・れき・土塊等を取り除き、畝立てした上で播種を行う栽培法。品質の向上と収穫作業の大幅な省力化が期待できる。

(9)畜産物

(飼養戸数が減少する中、1戸当たり飼養頭羽数は増加)

平成30(2018)年において、全ての畜種の飼育戸数が減少する一方、1戸当たり飼養頭羽数は全ての畜種において増加しました(図表2-5-20)。養豚、養鶏の生産現場では、以前から他の畜種と比較して大規模経営が定着していましたが、酪農経営では成畜を300頭以上飼養する経営体が10年前と比べて1.7倍に増加し、肥育牛経営でも500頭以上飼養する経営体が1.4倍に増加するなど、大規模化が進展しています。

このような大規模経営体では、ICTやロボット技術の導入による生産性の向上を図る事例も見受けられます。これに加え、高度な飼養技術の研修や短時間勤務といった柔軟な就労体系の導入等の若者が就職したいと思えるような魅力ある職場環境の整備が必要です。

また、家族経営の牧場では、全ての作業を経営内で完結するのではなく、ヘルパー組織やTMRセンター(*1)等の支援組織等の充実により作業の外部化が図られることが必要です。

図表2-5-20 畜種別飼養戸数と1戸当たり飼養頭羽数

*1 用語の解説3(2)を参照

(乳用牛の全国飼養頭数が増加)

図表2-5-21 乳用牛の飼養頭数

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図表2-5-22 生乳生産量

乳用牛の飼養頭数は平成14(2002)年以降減少を続けていましたが、平成30(2018)年は、16年ぶりに増加しました。これは、北海道で増加に転じたためです(図表2-5-21)。

しかしながら、都府県は依然として減少が続いており、性判別精液の活用等により乳用種の雌子牛を確保し、預託も含めて着実に育成する体制を整備することにより、後継となる乳用雌牛の必要頭数を確保していくことが重要です。

乳用牛の飼養頭数に合わせて、生乳生産量も減少傾向となっており、平成29(2017)年度における生乳生産量は729万tとなりました(図表2-5-22)。

一方、遺伝的改良や飼養管理の向上により、1頭当たりの乳量が増加していることと、乳用雌牛が確保されていくことにより、生乳生産量の回復が期待されます。

需要の面では、減少傾向であった飲用乳の需要が近年横ばいで推移し、乳製品向けの処理量もほぼ横ばいで推移しています。生乳の取引価格は、生乳の需要状況や生産コストの変動等をおおむね反映して、上昇傾向で推移しています。

(牛肉生産量は5年ぶりに増加)

肉用牛の飼養頭数は平成22(2010)年度以降減少傾向で推移してきましたが、農家の規模拡大やキャトルステーション(CS)(*1)、キャトルブリーディングステーション(CBS)(*2)の活用等により、平成27(2015)年度以降、繁殖雌牛が増加に転じており、肥育牛飼養頭数の回復が期待されます(図表2-5-23)。牛肉生産量は、前年度に比べ8千t増加の47万1千tと5年ぶりの増加に転じました。

肉用子牛の取引価格は、依然として子牛の需給が逼迫(ひっぱく)しているため、高水準で推移しています(図表2-5-24)。

図表2-5-23 肉用牛の飼養頭数と牛肉生産量

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図表2-5-24 肉用子牛取引価格(黒毛和種)

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*1 キャトルステーション(CS)は、繁殖経営で生産された子牛のほ育・育成を集約的に行う組織であり、繁殖雌牛の預託を行う場合もある。

*2 キャトルブリーディングステーション(CBS)は、繁殖経営で多くの時間を費やす、繁殖雌牛の分べん・種付けや子牛のほ育・育成を集約的に行う組織

(肉用子牛生産者補給金制度の保証基準価格を引上げ)

総合的なTPP等関連政策大綱において、協定発効に合わせて、肉用子牛保証基準価格を現在の経営の実情に即したものに見直すこととされており、TPP11協定が平成30(2018)年12月30日に発効されたことに伴い、農林水産省は肉用子牛生産者補給金制度の保証基準価格について、小規模生産者の実態を踏まえつつ、経営の近代化を促進する方向に沿って、現在の経営の実情に即した引上げを行いました。

(豚肉、鶏肉、鶏卵の生産量は横ばいで推移)

図表2-5-25 豚肉、鶏肉、鶏卵の生産量

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豚肉の生産量は近年横ばいで推移しており、平成29(2017)年度は127万2千tとなりました(図表2-5-25)。また、豚肉の輸入量は135万7千tとなっていますが、世界の豚肉需要は急増しており、特に、中国は平成16(2004)年は14万tの輸出国でしたが、平成26(2014)年には78万トンの輸入国に転じ、今後も輸入の増加が見込まれます。我が国も安定的な輸入を確保するとともに、国内での生産を振興していく必要があります。

平成29(2017)年度の鶏の鶏肉の生産量は、消費者の健康志向の高まり等を背景に価格が堅調に推移し生産拡大が行われたことから、前年に比べ3万t(1.9%)増加し、過去最高の157万5千tとなりました。

平成29(2017)年度の鶏卵の生産量は、加工用を中心に需要が旺盛なこと等を背景に価格が堅調に推移し生産拡大が行われたことから、前年度に比べ4万3千t(1.7%)増加の260万1千tとなりました。採卵鶏部門は大規模経営体による飼養羽数シェアが他の畜産部門に比べて高く、効率的な生産が最も進んでいます。採卵鶏の経営体においては、需給バランスを踏まえた生産を行うことで、経営の安定を図っていくことが重要となっています。

(飼料作物の収穫量、エコフィードの製造数量は増加)

平成29(2017)年度の飼料作物のTDN(*1)ベース収穫量は、気候に恵まれたことから、前年度に比べ20万 TDNt(5.5%)増加の385万TDNtとなりました。また、平成30(2018)年度の飼料作物の作付面積は飼料用米の作付面積の減少等により、1万5千ha(1.5%)減少の97万haとなりました(図表2-5-26)。

エコフィード(*2)の製造数量はほぼ一貫して増加傾向にあり、平成29(2017)年度は前年度に比べ2万TDNt(1.0%)増加の122万TDNtとなりました(図表2-5-27)。エコフィードの生産・利用の拡大については、食品残さを排出する食品産業、食品残さの飼料化事業者(エコフィード製造事業者)及び利用する畜産農家の連携が進むようにエコフィード製造事業者の情報が公益社団法人中央畜産会(ちゅうおうちくさんかい)のWebサイトで公開されています。

経営費に占める飼料費の割合は、肥育牛で3割、養鶏で6割を占めており、国際相場や為替レート等の影響で価格が乱高下しやすい輸入飼料原料を、国産の飼料作物やエコフィード等国内の飼料資源の利用を拡大しこれに置き換えていくことは、我が国の畜産物の生産基盤と畜産部門の経営基盤を強化する上で重要となっています。

図表2-5-26 飼料作物の作付面積と収穫量

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図表2-5-27 エコフィードの製造数量と濃厚飼料に占める割合

*1 Total Digestible Nutrientsの略で、家畜が消化できる養分の総量

*2 用語の解説3(1)を参照



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