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第1節 田園回帰の動向


中山間地域(*1)を始めとする農村では、少子高齢化・人口減少が都市に先駆けて進行している一方で、近年、「田園回帰」による人の流れが全国的な広がりを持ちながら継続しており、農村の持つ価値や魅力が再評価されています。

本節では、農村の現状と田園回帰の動向について紹介します。

*1 用語の解説2(7)を参照

(農村では少子高齢化・人口減少が都市に先駆けて進行)

国土の大宗を占める農村は、国民に不可欠な食料を安定供給する基盤であるとともに、農業・林業など様々な産業が営まれ、多様な地域住民が生活する場でもあり、さらには国土の保全や水源の涵養(かんよう)など多面的機能が発揮される場であることから、農村の振興を図ることが重要です。

一方、農村において、少子高齢化・人口減少が都市に先駆けて進行しており、農村の高齢化率は特に平成27(2015)年時点で31.0%であり、都市部よりも20年程度先行しています(図表3-1-1)。また、人口減少は、都市的地域(*1)から山間農業地域(*2)になるほど顕著となり、特に山間農業地域において、令和27(2045)年には平成27(2015)年と比較すると、人口は5割以上減少すると見込まれています(図表3-1-2)。これにより、集落機能の維持が困難な地域が増加し、生活インフラも維持できなくなるおそれがあります。

図表3-1-1 農村・都市部の人口と高齢化率

データ(エクセル:35KB / CSV:4KB

図表3-1-2 農業地域類型区分別の人口推移と将来予測(平成27(2015)年を100とする指数)

データ(エクセル:34KB / CSV:3KB

*1、2 用語の解説2(7)を参照

(田園回帰が全国的に拡大傾向)

近年、三大都市圏からの転入者数が転出者数を上回る市町村が全国的に見られるようになっており、このような田園回帰の動きは全国的に広がってきています。平成24(2012)年から令和元(2019)年までの8年間で、三大都市圏から転入超過となった年が1回以上あった市町村は、三大都市圏以外の全36道県のうち35道県の579市町村となっています。また、4回以上あった市町村は36道県のうち31道県の132市町村となっています(図表3-1-3)。

図表3-1-3 三大都市圏からの転入超過回数

(コラム)人口移動と所得格差の変遷

第二次世界大戦後、我が国で三大都市圏の人口が転出超過となった時期は、これまで2回あります。最初の転出超過期は昭和48(1973)年の第1次石油危機に端を発した景気低迷期の昭和51(1976)年で、2回目の転出超過期は平成3(1991)年のバブル経済崩壊後の平成5(1993)~7(1995)年となっています。

三大都市圏の転入超過数と1人当たり県民所得の三大都市圏と地方圏の格差を見ると、昭和30(1955)年から平成29(2017)年に至るまで連動していることが分かります(図表1)。

三大都市圏の転出超過の要因について、最初の転出超過期である昭和55(1980)年度の農業白書では、経済基調の変化により大都市における雇用環境が悪化したことと「成長よりゆとりと生きがいを求める方向に国民の価値観が移っていること」と分析しています。当時の世論調査(*1)によると、住んでみたいまちのイメージとして、「水やみどりが美しいなど自然の多いまち」を求める回答が57.3%を占めています。また、2回目の転出超過期においても、バブル崩壊前後の調査(*2)を比較すると、今後の生活において重視することとして、心の豊かさやゆとりのある生活と回答した割合が伸びており、こうした価値観の変化が人口の移動と関係あるものと考えられます(図表2)。

図表1 三大都市圏における転入超過数と地方圏との所得格差

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図表2 今後の生活において重視すること

データ(エクセル:30KB / CSV:2KB

*1 総理府「居住地の魅力とまちづくりに関する世論調査」(昭和54(1979)年12月)

*2 総理府「国民生活に関する世論調査」(平成元(1989)年5月、平成5(1993)年5月)



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