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関東農政局

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1.森で生きてきた古代人【第2章「農」の発生】

  私たち人間は、まぎれもなく動物の一員です。ですから当然のことながら、これまで述べてきた食物連鎖やエネルギー循環の輪の中で生きています。おそらく大昔の人間の多くも、サルやチンパンジーと同じように生態系の豊かな森の中で生きていたのでしょう。木の実を採ったり、他の動物たちを集団で捕まえたりしながら・・・。

  人間は、他の肉食動物と比べて体力的にはそれほど強くありません。でも頭脳が発達しており、2本の腕が自在に使えました。石器、ヤリ、弓矢などの武器、落とし穴や動物を捕らえる網、川や海では骨から作った釣針や銛(モリ)を作って、様々な獲物を捕まえて暮らしていました。

  また、火(熱エネルギー)を使う能力も、人類が動物一般を超える存在となった大きな理由ですね。固い肉や木の実、あるいはイモやゴボウのような根菜類でも、土器を使って煮たり、火で焼いたりすれば柔らかくなり、消化しやすくなります。獲物の範囲が広がり、今で言えば、栄養バランスの良い食物を採ることができたということになります。

  日本では、こうした狩猟を中心に人間が生きていた頃を縄文時代と呼んでいます。縄文遺跡からは、貝、マグロなどの大型魚、イルカやトド、鯨、穴熊、猪、鹿、栗やドングリ、ブドウなどを食べていたことが分かります。いずれにしても、縄文時代の人間は、他の動物と同じように自然の食物連鎖の中で暮らしていたことになります。

  ところが、縄文時代の終り頃、奇妙な生活をする集団が現われました。



  1. 森で生きてきた古代人
  2. 稲を育てる集団
  3. 富の発生
  4. ムラの発生
  5. クニから“国”へ鉄の出現
  6. 国を富ますとは
  7. 農をめぐる混乱
  8. 農は国の大本なり



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