7.夏を涼しくする!?-ヒートアイランド防止
都市の中心部が郊外よりも暑くなることは、100年以上も前から報告されており、世界中の多くの都市でも確かめられています。これはアスファルト舗装、ビルの熱、冷房の排気熱、車の排気熱などによって都市部では気温が上昇するためです。等温線(等高線のように同じ温度の地域を結んだ線)で描くと都市部が島の形になることからヒートアイランド(熱の島という意味)現象と呼ばれています。
これに対して、郊外は緑も多く、自然の土が残されている面積も多くなるので気温は下がります。特に、水田や湖は、水の気化熱(蒸発する時に下がる熱)により周辺を涼しくする効果を持っています。
この水田の夏における気温低下の能力は平均-1.3℃と試算されています。日本全国で1km四方のうち水田面積が50%以上ある世帯は約450万世帯(いずれも農業環境技術研究所の試算)。これらの地域の冷房状況から換算すると、水田の気候緩和による貨幣評価は約87億円と試算されています。
資料:(株)三菱総合研究所『地球環境・人間生活にかかわる農業及び森林の多面的な機能の評価に関する調査研究報告書(H13.11)』、日本学術学会『地球環境・人間生活にかかわる農業及び森林の多面的な機能の評価について』
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